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第2章 放課後、夕焼けのグラウンド
🌸○○side
放課後の校庭には、部活の掛け声と夕焼けの光が混ざってた
風にのって砂の匂いがする 少し肌寒いけど、なんか心地いい
「○○〜こっち!」
手を振る声に顔を上げると、LANがジャージ姿でこっちを見てた
汗で少し乱れた前髪 夕陽に照らされて、ほんのり赤くなってる頬
なんでそんな顔すんの 反則だよ
「待たせた? ごめん 体育祭の練習、延びちゃって」
「ううん 全然」
笑顔で答えたけど、心の奥はずっとドキドキしてた
ベンチに並んで座ると、風がふわっと二人の間を抜けていく
沈黙が怖くて、何か言おうとした瞬間
LANがぽつりと呟いた
「……○○ってさ、最近なんか雰囲気変わったよね」
「え?」
「なんか、前より可愛いっていうか」
そう言って目を逸らすから、ずるい
鼓動の音が聞こえそうで、息をするのも忘れそうになる
「そんなこと言われたら…意識しちゃうじゃん」
「……していいよ」
LANさが笑う ふっと優しくて、少し照れた笑顔
夕焼けの光の中で その笑顔が、胸の奥にやさしく溶けていった
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