普通とは？

ーーー生徒会室ーーー

紫「どうだった？なんか聞けた？」

青「本当に何も覚えてないよ。僕達のこと」

黄「そうですか…」

青「昔話もしたけど全然駄目だった…」

赤「そっかぁ…」

橙「その他は？」

青「桃くん、普通の人生過ごしたいのにって言ってた」

紫「普通の人生？」

青「うん」

赤「普通か…」

黄「生徒会に入らないのもそれでは？」

紫「確かにここの生徒会はちょっと特別だけど…」

橙「桃ちゃん…の普通ってどんなんやろな」

紫「それは桃くんしか分からないよ」

黄「そうですね…」

青「でも僕らがやる事は変わらないよ」

赤「そうだね」

ーーー次の日ーーー

ザワザワザワ…

桃「なんだろ…」

悪男「来たな！ピンク髪野郎！」

桃「え？」

悪男「お前生徒会にちくりやがったな！？おかげで俺様が退学になったじゃねぇか！！！」

桃「え、なんで？」

考えてくれるって…

悪男「ふざけんなよ！！」(胸ぐらを掴む)

桃「うっ…」

悪男「お前が退学になれっ！！そう言え！」

ﾊﾞｷｯﾄﾞｺｯ

桃「……分かった」

退学したら普通に戻れるかも…

悪男「ちゃんと俺様に謝れ」

桃「は？」

悪男「退学にさせてすみませんでした、代わりに僕がなりますって土下座しろ」

桃「っ……」

悪男「早くしろ！！」ﾄﾞｶﾞｯ

桃「ぐっ………」

悪男「言え」

桃「っ……」(跪く)

桃「た、退学にさせて…すみませんでした…代わりに俺がなりま「せんよ」」

悪男「あ”あ！？」

桃「！！」

黄「桃くんは退学になりません。あなたです」

桃「黄様…」

赤「あー！桃くん大丈夫！？ごめんね！遅くなっちゃって」

桃「赤様…？」

青「またやったんだ…覚悟できてんの？」(怒)

橙「ホンマやで…紫くんから話聞いとったけどやり過ぎやでこれは」(怒)

紫「本当だよ…俺達の姫をこんなにしてくれちゃって」

悪男「生徒会っ！なんで俺様が退学なんだよ！」

紫「生徒に危害を加え、怪我をさせ、罵倒を浴びせ、自分の地位を棚に上げ反抗させなくする。退学するには充分だと思うけど？なんなら警察呼んでもいいんだよ？今の桃くんの姿を警察が見たら君は少年院に囚われるだろうね？なんなら親の顔にも泥塗る…人生は終わりだろうね？」(圧)

悪男「っ……」

黄「なんなら退学時点で泥塗ってますけどね」

紫「桃くんごめんね、桃くんが来る前に片付けようと思ったんだけど間に合わなかった」

桃「……なんで…」

紫「え？」

桃「なんで退学にしたんですか…考えてくれるって言ったのに…」

紫「桃くん、桃くんは優しすぎるのと、自己犠牲がすぎるよ…普通に暴力は駄目だし、自分の地位を棚に上げて強制的に何かをさせることも駄目。しかも今回はこの子も悪男くんを退学にして欲しいと言ってきたからね」

桃「………」

モブ女1「ごめなさい、私のせいでずっと目をつけられてましたよね？」

桃「君のせいじゃないよ…」

めんどくさい…

モブ女1「でも…あの人は私の他にも脅してる相手もいたんです…だから退学してくださいって頼みました」

桃「………」

なんでこうなるんだろ…

めんどくさくなるから退学にするのやめろって言っただけなのに…俺は優しくなんかない…めんどくさいからそうするだけ……

紫「納得してくれたかな」

桃「…ｺｸﾝ」

もうなんでもいい…早く終われ

紫「じゃぁ、連れてって」

警備「はっ！」

赤「桃ちゃん！立てる？」

桃「はい、大丈夫です」(立つ)

この人達とも関わらないようにしよ…

モブ達とも…何もかもめんどくさい…

俺には普通は無理だ…

モブ女「ねぇ、さっき紫様、桃くんのこと姫って呼んだよね？」ﾎﾞｿ

モブ女「確かに！呼んでた！」ﾎﾞｿ

橙「紫くん…」

紫「あっ…」

桃「？？」

モブ女達「姫の誕生よ！！」

ザワザワ

桃「姫……？」

なんだそれ…

紫「桃くんごめんね……取り敢えず生徒会室来て」

桃「いや、もうあいつ居なくなりましたし、行く必要ないですよね？」

紫「それが……」

赤「桃くん…姫になっちゃったから…」

桃「なんですかその姫って」

紫「ここだとあれだから…ね？」

桃「…分かりました」