樹side
樹「…んっ」
頬をつつかれてる気がして目が覚めた。
北斗「おぁよ、じゅい、ニコッ」
樹「おはよ、北斗」
可愛く微笑む北斗はまだほんのり赤い顔をしているが、 昨日に比べるとものすごく良くなった気がする。
樹「どっかしんどいとこない?」
北斗「のどいたい…でもほっくんげんき!」
樹「そっか!良かったな、ヨシヨシ」
北斗「んふふっ」
普段通りとまではいかないものの調子が戻って来てることに安心する。
2人で話をしているといつもの先生が来た。
医者「おはようございます」
樹「おはようございます」
北斗「おぁよ」
医者「北斗くん、これで胸の音聞かせてね」
聴診器を当てようと近づくと先生の手をバンバン叩いて抵抗する北斗。俺も落ち着かせようとするけど払いのけられる。
優吾「こら、北斗!」
声のする方を見るといつの間に入って来たのか髙地がいた。
北斗「んぅ、やらもん」
優吾「やだじゃない。お家帰れなくていいの?ずっとここにいる?」
北斗「やらぁ!おうちかえるぅ、グスッ」
優吾「なら頑張って、俺も樹もここいるし、痛くないから」
北斗「ぅん、グスッ」
医者「よし、ちょっとだけ頑張ろうね」
嫌々ながらも診察を終えた。まだ熱が38.1あるから入院はするけど、大丈夫だって!
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夕方まで俺と髙地と話したり遊んだりして過ごしてた。
大我「北斗ー、来たよ!」
北斗「たぁが!」
大我「元気そうで良かったぁ!」
樹「これでもまだ38度超えてるからなw」
大我「マジかw昨日がしんどすぎたからかな、この元気」
優吾「たぶんなw」
仕事が終わったきょもがお見舞いに来てくれて北斗が嬉しそうにニコニコしてる。超可愛い!
きょもが来てすぐに髙地が“洗濯物干しっぱなしだから1回家帰るわ”と病室を出て行った。
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慎太郎「北斗ぉー!」
ジェシー「ほくちゃんー!」
優吾「お前らうるせぇ、ここ病院」
北斗が寝てすぐに仕事が終わった慎太郎とジェシー、用事を済ませた髙地が来た。
北斗「んぅ…たろ?じぇち?」
あいつらの声がデカすぎて起きちゃった。
慎太郎「北斗、体調どう?」
北斗「ほっくんげんき!」
ジェシー「良かったぁ」
北斗「たろ、じぇち、あしょぼ!」
大我「北斗、まだ熱あるんだから寝なきゃ」
慎太郎「あっ、そうなの?」
樹「そうw」
北斗「ほっくんげんきだもん!」
ジェシー「無理しない程度に遊ぼっか!」
北斗「うん!」
年下組は北斗の体調を気遣いながら絵を描いたりおもちゃで遊んだりしてた。微笑ましいw
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優吾「そろそろ帰るぞ」
髙地の言葉を聞いて時計を見るともうすぐ面会時間が終わる頃だった。
今日は話し合いでジェシーが残ることになった。
北斗「ばぁばい…ウルウル」
涙目で別れを告げる北斗を見ると思わず足が止まる。
優吾「ほら、行くぞ」
髙地に背中を押されながら部屋を出た。
翌日、熱が完全に下がったので退院。その後も熱が上がることなく順調に回復して無事にインフルの療養期間を終えた。
〜完結〜
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