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『続いての競技は――学科対抗サバイバル競技!』
会場に大きな歓声が響いた。
天城は競技場を見渡す。
先ほどまでの徒競走とは違う。
広いフィールド。
いくつもの障害物。
そして、各所に配置された得点プレート。
「これ……どうやって競うんだ?」
黒崎が説明を読む。
「制限時間は十五分。」
「フィールド内にある得点プレートを回収する。ただし――」
「他の選手からプレートを奪ってもいい。」
天城の顔が引きつる。
「つまり……戦うの?」
「そういうことだ。」
開始地点には、各学科の生徒が集まっている。
A組、B組、そしてC組。
救助科の中でも落ちこぼれと呼ばれてきたC組。
その前に、戦闘科の生徒が立ちはだかる。
「お前らがC組か。」
「最近、ちょっと調子に乗ってるらしいな。」
玲奈が前に出る。
「へぇ?」
ニヤッと笑う。
「私たちに負けるのが怖いから、わざわざ言いに来たの?」
「……なんだと?」
白峰が玲奈の肩を軽く掴む。
「……煽らない。」
「だって面白そうじゃん。」
「……めんどくさい。」
開始まで残り十秒。
天城は深呼吸した。
(20%。)
今の限界。
無理に出力を上げれば、また身体が壊れる。
(使う場所を選ぶ。)
「5……4……3……」
「2……1……!」
『スタート!』
全員が一斉に駆け出した。
天城は真っ先に中央へ向かう。
だが――
「そこ、もらった!」
戦闘科の生徒が炎を放つ。
「うわっ!」
天城は横へ飛ぶ。
その瞬間。
「《結界》!」
結城が透明な壁を展開。
炎が弾かれる。
「助かった!」
「気をつけろ!」
その隙に御影が影へ潜る。
「……右に三人。」
「分かった。」
神谷が風を起こす。
「《風刃》!」
風圧で相手の足元を崩す。
その隙に玲奈が走り抜ける。
「はい、いただき!」
得点プレートを奪う。
「玲奈、こっち!」
白峰が雪を広げる。
「《雪原》。」
地面が白く染まる。
追ってきた相手が足を滑らせた。
「うわっ!」
「……ごめん。」
白峰は全く悪びれていない。
「絶対ごめんって思ってないでしょ!」
玲奈が笑いながら叫ぶ。
その頃、天城は一人で別の得点プレートを発見していた。
「これだ!」
手を伸ばす。
しかし――
「見つけたぞ。」
背後から声。
戦闘科の生徒が迫ってくる。
天城は振り返る。
「……!」
逃げる。
《電光石火》。
20%。
脚へ電気を流す。
一気に距離を離す。
だが相手も速い。
「逃がすか!」
(速い……!)
天城は焦る。
正面には壁。
逃げ場がない。
(どうする?)
その瞬間、頭に白峰の言葉が浮かんだ。
『異能は頭で使うものじゃない。』
『イメージで伸びる。』
天城は壁を見る。
「……そうか。」
脚にだけ電気を集中。
壁を蹴る。
さらにもう一度。
「《電光石火》!」
身体が一瞬だけ跳ね上がる。
壁の上へ手をかけ、そのまま反対側へ飛び降りた。
「なっ……!」
相手を置き去りにする。
「よし!」
得点プレートを握りしめる。
しかし、その直後。
『残り時間、五分!』
まだ半分以上の選手が動いている。
そして大型モニターには現在の得点順位が表示された。
1位――戦闘科
2位――A組
3位――C組
4位――B組
「……3位。」
天城はプレートを握り直す。
「まだ、勝てる。」
その時。
遠くから黒崎の声が聞こえた。
「天城!」
「こっちへ来い!」
黒崎たちが集まっている。
だが、その前には――戦闘科の最強選手が立っていた。
「C組。」
「ここから先は通さない。」
天城は足を止めた。
体育祭で初めて。
本当の意味で、自分より強い相手と向き合うことになる。
コメント
1件
読み終わりました!サバイバル競技、一気に緊張感が増しましたね。天城が「20%」の制限を自覚しながら《電光石火》を使い分ける判断力、白峰の「イメージで伸びる」というアドバイスを壁蹴りで活かす場面が特に好きです。玲奈の煽りと白峰の「めんどくさい」の温度差も微笑ましい。そして最後に控える戦闘科最強選手――「本当の敵」というタイトルが効いてます。C組の結束がどう試されるのか、続きが気になります!
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