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『おらふにいちゃん‼︎』

「おんりーちょっと待っててや!」あれ?抜けない

「足が挟まっとる」


おらふにいちゃんは絶望した顔をしていた

全部俺のせいだと思う

俺があんなこと言わなければ…


「おんりー!逃げや!」

「にいちゃんはもう動けやん!」

「おんりー先に逃げや!」

とおらふにいちゃんは言う

おらふにいちゃんは俺を逃がしたいらしい


なぜだろう体が言うことを聞かない

おらふにいちゃんごめん俺動けない


「おんりー!」

おらふにいちゃんにそう叫ばれた

おらふにいちゃんが叫ぶのは初めてだった

だからか俺は足に力が入った


「逃げなあかんやろ?」

『おらふにいちゃんごめん!』ポロポロ

『絶対帰ってくるから!』

タッタッタッタッタッタッタッタッ

おらふにいちゃんは安心した顔をしていた


5分後

「おんりーはちゃんと逃げたな」

「ウッ」

「もうダメか……」はは

「い…しき……がと…ぶ」


『おらふにいちゃん‼︎』

「は?」

「何…も……どっ…て……!」

『人連れてきたよ!』

[おーい大丈夫か!]

「ウ…」ズキズキズキズキ

[こりゃ重症だ]

[君、よく頑張ったね!]

[君もありがとう]

その人におらふにいちゃんは助けられた

危機一髪だったらしい









避難所

『おらふにいちゃん』

『お父さんたちはどこにいるの〜?』

「え、いない…」

『おらふにいちゃん嘘だ…よね?』


その場にはおらふにいちゃんの言った通り

お父さんとお母さんは居なかった


[おい!嘘だ…嘘だと言ってくれ…]

[家が…私たちの居場所が…津波にのまれて…]


『おらふにいちゃん』

俺は怖くておらふにいちゃんを見た

おらふにいちゃんは世界のどん底に堕ちたような目をしていた

おらふにいちゃんは泣いていた

声を出さないよう静かに迷惑をかけないように

[そ……んな]ポロポロ

[嘘…や…ろ……?]

地震で失った家族

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