コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
先天性にょた一松
学生松
一松虐められ表現アリ
強姦未遂
薄く開いたカーテンから降り注ぐ日光が埃が舞う室内に降り注ぐ。
6つ子にも関わらず女の子という理由で一人で寝起きする一松の為に作られた部屋は女の子らしいピンクの部屋ではなく、ごく普通の和室である。
室内には勉強机と箪笥があり、私物はあまりなくとても寂しく思える。
一人にしては広い和室の中央に敷かれた布団の中で先程からもぞもぞと蠢いていた塊がぴょこんと頭を出した。
寝癖だらけのボサボサだが、手入れされている艶々とした綺麗な長髪が動いた衝撃でふわりと揺れる。
肌蹴たパジャマから見える身体は程よく肉が付いている。
眠たげに目を擦り立ち上がった一松は欠伸を噛み殺しながらプチプチとパジャマのボタンを外し、可愛らしい制服に袖を通す。
普段から白い肌だが日に当たらない腹や二の腕は更に白い。
スラリと伸びている腕や脚は細く、そして長い。
決して規格外に大きいとは言えないが人並みにはある胸の形は綺麗な曲線を描き、均等な大きさで膨らんでいる。
その上一松の顔は人形のように整っており、肌は陶器のように透き通り、伏しがちな大きな目もぷっくりとした朱い唇も柔い頬も何もかもが芸術作品のようだった。
一松は制服のリボンを整え、何度か鏡の前で身体を翻した後自室を出た。
トントンと子気味良いリズムで階段を降りれば居間から声が聞こえる。
きゅるると可愛らしく鳴る腹の虫を治めるために居間の襖を開ければ目にも留まらぬ速さで腰に大きな衝撃が走る。
遠くの方でチョロ松の咎める声が聞こえる。
しかしすっかり慣れてしまった一松は腰に巻き付く十四松を見た。
「おはよー!一松ねーさん!!!」
「ん、はよ。」
一松はくふふと笑う十四松の頭をさらりと撫でて笑った。
途端に顔を赤くした十四松はすぐに手を離し、キャーッと乙女のように洗面所へ走って行った。
一松は首を傾げながらも朝食を平らげ、いつも通りトド松に髪を整えてもらうことにした。
トド松はぶつくさと文句を言いながら丁寧な手つきで髪を梳く。
「もー…せっかく髪綺麗なんだからちゃんとケアしてよね!基本僕がしてあげてるけど一松姉さんもちゃんとして!」
一松はまた始まったと言わんばかりに適当に相槌をうち、鏡を覗き込んでポーズを決めているカラ松にスリッパを勢い良く投げた。
カラ松は吐血し倒れた。
トド松が満足気に溜息をつきながら終わったと伝える。
一松は顔を上げて鏡を覗き込み、暫し目を瞬かせた後破顔させた。
「今日も可愛いね。ありがと、トド松。」
トド松は頬を赤くして無い尻尾をブンブンと振った。
「ふふん、いいよ!一松姉さんの髪の毛は僕担当だもん」
一松が自慢げに笑うトド松を撫でようと腕を伸ばす。
しかしその手がトド松の頭に着陸する事はなく、空中で誰かに受け止められた。
「今日も可愛いねいちまちゅ〜!もう時間ないから兄ちゃんと自転車登校デートしよ♡」
ぽかんとする一松と眉を寄せて頬を膨らませ拗ねるトド松。
おそ松はトド松をしたり顔で見つめ、ふんっと鼻を鳴らした後一松の腕を無理やり引っ張って家を出ていった。
トド松も暫し眉間に皺を寄せていたが、ハッとして急いで家を飛び出して行った。
チョロ松は溜息を付いて未だ倒れているカラ松を引き摺って行った。
未だトイレ内の十四松は誰に向けたものでも無い叫び声を上げた。
「まだ治まんない!!!!」
半ば無理やり乗せられた自転車はすぐに動き出し、自転車を漕ぐおそ松の腰に抱き着く形になってしまった。
おそ松は普段のにやけ顔も也を潜め、顔を赤くして眉を下げている。
学校までは近く、本来なら自転車でなくてもすぐに着くのだが、いかせん松野家の学生は全員学校まで歩くのは面倒だと文句を垂れた為呆れた両親から全員分の自転車が買い与えられた。
一松は流れゆく見慣れた景色を見ながらおそ松の背中をすん、と匂った。
「え!何?!お兄ちゃん臭い?」
ビクリと肩を揺らしたおそ松は慌てる。
一松はんーん。と首を振りながらもすんすんの匂っている。
「臭くないよ、安心する匂い…。」
おそ松は笑った。
「そっかぁ〜。ほんといちまちゅは可愛いなぁ〜!」
おそ松は笑いながら自転車をとめて一松を降ろした後、ぐしゃぐしゃと乱暴に頭を撫でた。
一松はムッとしておそ松の手を強く掴んだ。
「折角トド松が可愛くしてくれたのに」
おそ松は面白くなさそうに唇を尖らせた。
「だから俺がぐしゃぐしゃにしたんですー」
そう言うおそ松に怪訝な顔をする一松の手を無理やりとっておそ松は走り出す。
一松は段々と近付く校舎に小さく溜息を付いた。
すぐに追いついた兄弟と共に靴を履くが、頭が良く1人だけ特待生クラスの一松はすぐに兄弟とお別れをする。
兄弟はみんな笑顔で手を振って歩いていく。
一松は重い足取りで歩き、制服のポケットの中に入れていたマスクを付ける。
教室の扉を開ければピリピリとした空気が一松へぶつかる。
獲物を見つけたハイエナのようにギラギラとした目付きで今か今かと待ち構えるクラスのリーダー的存在の女子が立ち上がる。
「遅いんだけど。早くしろよブス」
一松は鞄をゴソゴソと漁り、5枚程ノートを取り出して渡した。
「ほら、する事あるんじゃないの」
リーダー女子の取り巻きがニタニタと笑いながら言う。
一松は口の中で舌打ちをして汚れた床に綺麗な黒髪を擦り付けて土下座する。
「…今日も貴方様の課題をさせて頂きありがとうございます。」
兄弟の前ではニコニコと勝手に上がる口角は線を結び、ギザギザした歯は唇を噛み締めて鮮血を滲ませる。
入学当初からいじめは続くが誰一人として助けようとはしなかった。
こうやって大衆の前で土下座をさせられることは一松のプライドにとって少なくとも傷を負わせていた。
しかし、最近になっては悔しく思うことも面倒臭くなり、唇を噛み締めるのだって癖になっているだけなのだ。
兄弟をキラキラと色鮮やかに移すアメジストの瞳は今はただの濁った硝子なのだ。
禄に掃除もされていない床に擦り付けられた黒髪は少し灰色がかり、一松はトド松に申し訳ないと頭の片隅で考えた。
リーダー女子が一松の頭を踏む。
教室の遠くの方でクスクスと笑う声が木霊する。
グッグッ、と小刻みに踏み締められ、一松の額は強く床に沈んでいく。
段々鈍い痛みが頭に広がり、一松は小さく呻き声を漏らす。
その呻き声に顔を歪ませたリーダー女子は汚い声で教室中に響く声で叫んだ。
「汚ぇ声出してんじゃねぇよ!おい、お前ら、やっちまおうぜ!」
その言葉を皮切りにゾロゾロと人が集まり、一松に酷い暴力を振るった。
一松は遠い昔のまだ個々の個性なんて無く、一松も兄弟のように男の子らしい服装をしていた頃。
空が茜に染まる頃にたまたまテレビから垂れ流されていたアニメの悪役が似たような事を言っていたなぁと思いを馳せた。
あの頃は「1人だけ女の子なんてねぇ…」と憐れに思われる事もなく、「女の子らしい服装をしなさい」と説教を垂れられる事も無かった。
皆がのびのびと好きなことをしていた。
僕がアイツで僕達が僕。
一松が一人称を私に変えるまでは一松も兄弟と同じく僕だった。
まだ小学1年だった頃。ある日いつも通り兄弟と校庭で遊んでいた時、同じクラスの女の子にコソコソと言われた。
「一松ちゃんさ、変だよ。自分のこと僕って言うし女の子らしくないよ。気持ち悪いよ。おそ松くん達は人気なのに一松ちゃんのせいでおそ松くん達も気持ち悪いって言われてるよ?」
その時一松は頭を鈍器で殴られたような衝撃に襲われ、先生に体調が悪いと嘘をついて走って帰り、兄弟が帰ってくるまで泣いていた。
あの日から一松は髪をのばし、口調を可愛らしく変え、逃れようのない女の子だと言われているようで嫌いだったスカートにも脚を通すようになった。
そんな一松に教師やクラスメイトは安心し、兄弟や両親は心配そうに見守ってくれたのだった。
心ここに在らず、といった様子の一松に更に苛立ちが募ったのか、女子はカッターを取り出してあろう事か一松の制服をビリビリに裂いた。
白く可愛いセーラー服は唯の布切れになり、淡い紫に包まれた双丘が顕になった。
白く柔いだろうそこに目が釘付けになり、クラスの男子が生唾を飲み込んだ、瞬間。
教師が教室に入ってきて一松にちらりと視線を寄越した。
教師は面倒だ、と言いたげに目を細めて一松を睨んだ。
「ったく、そんなとこに座ってないで早く用意しろよグズ。」
一松は鞄の中に入れてあったブレザーに身を包み、ノロノロと立ち上がって落書きだらけの机を見ながら座った。
未だ鳴り止まない嘲笑に面倒臭いと眉を顰めながら机の中に押し込まれた生ゴミや腐ったパンを取り出す。
机の上の落書きはなんとも小学生が考えるような言葉ばかりだ。
一松はビリビリになった教科書を取り出し、ツラツラと説明し続ける教師の言葉をノートへ綴った。
しかしすぐに飽きてしまったのか日記を書くことにした。
その日記は一松が”女の子”になった日から続いている。
当初は服装や身嗜みへの不満が綴られていたソレは、いつしかいじめの内容や心の痛みを吐き出す場所へとなっていた。
いじめを相談できる人など居らず、両親や兄弟、教師なんて以ての外だった。
授業中もクスクスケラケラと自分へ向けた嘲笑は止まず、休み時間になれば暴力や暴言のオンパレード。
段々阿呆らしくなり反応が薄くなった一松に更に怒りが募った女子は放課後体育倉庫に来なければお前の弟がどうなるか分からないぞ、と脅した。
自分の事を愚図だとかカスだとか燃えないゴミだとか言っている一松でも大事な家族に手を出されては般若になる。
それ以前に一松は兄弟に虐められていることを知られていないため、絶対に兄弟とこの女を切り離そうと日々神経をすり減らしている。
一松は背に腹はかえられぬ、と苦々しく頷いた。
放課後、一松は指定された校舎裏へ来ていた。
一松は一年以上もよく耐えたなぁ、とどこか他人事のように考えていた。
予想通りそこに居たのは下卑た笑いを浮かべた男達であった。
女の子でひ弱な一松とて5人の獣達と日々菓子を巡り喧嘩しているのだ。
一松は此方へ伸びてくる男の腕を掴み、可動域ではない方へ力一杯曲げた。
湿った日陰にボキボキと嫌な音が響き、後ろの方で見守っていた女子も狼狽えているのが空気でわかる。
あらぬ方向に腕が曲がった男は汚い叫び声をあげながら地面へ膝を着く。
口からは涎がダラダラと流れ、涙と洟がとめどなく地面へ垂れている。
一松はフスッと鼻を鳴らした。
「いつまでもやられっぱなしだと思ったら大間違い。」
そこからは憤怒した男達が一斉に飛び掛り、静かな校舎裏に雄叫びや悲鳴や痛々しい音が響いた。
元々体力の無い一松の膝が笑い始めた頃にはもう意識のあるやつは少なかった。
鉄パイプで殴られて切れた頬から流れる鮮血を指に絡めて一松はため息をついた。
途端、一松の全身に大きな衝撃が走った。
それはそう、例えるならば
スタンガン
ビリビリと駆け巡る衝撃に一松の身体は痙攣し、口から声にならない悲鳴が漏れる。
倒れる瞬間に見えたのは口の端を下衆く歪めてスタンガンを構える男だった。
一松の瞼はするすると閉じられた。
一方おそ松達は一松を探していた。
「ねぇ一松ねーさん帰ってこないよ!」
「どこいっちゃったの…?」
「こんなとこで話してても何も変わらないよ。探しに行こう。」
家に帰りとっくに私服へ着替えた兄弟が慌てるまでに時間はかからず、十四松は袖を振り回して今にも家を飛び出しそうだった。
一松は普段学校が終われば校門で兄弟を待っているのだが、今日は幾ら粘っても校門に現れることはなく、一松を溺愛している兄弟はすぐに何かがあったと察したのであった。
次に一松が目を覚ましたのは薄暗い倉庫の中だった。
服は肌蹴ていて口には猿轡が嵌められている。
カタカタと小刻みに震え始める一松を見て暗闇から誰かの笑い声が木霊した。
「起きた?突然だけどこれから一松ちゃんには性欲がたーっぷり溜まったたくさんの男の人の相手をしてもらいまーすv」
その言葉を皮切りに暗闇からゾロゾロと男が現れ、無数の手が一松の身体を弄り始めた。
一松の瞳には涙が浮かび、男達の加虐心を更に煽る。
独り善がりばかりな男達は前戯などしないに等しく、もう既に一松のソコに己を宛がっていた。
いつの間にか猿轡と縄は外されていたが、口にも手にも男の膨張したソレが宛てがわれていて一松が抗議をする手立ては何も無かった。
男が荒い息で一松の中に己を入れようとした途端、体育倉庫の扉が勢い良く開いた。
当然驚いた男達は動きを止め、一松も荒い息で逆光になっている黒いシルエットを見つめた。
「うちの可愛い可愛い一松に何してくれてんの?なぁ。」
赤いパーカー、即ちおそ松が普段の笑みを引っ込めて額に青筋を浮かべながらゆっくり話す。
カラ松は拳を震わせ、チョロ松は不気味な笑顔を浮かべ、十四松はバットを床に忙しなく叩きつけ、トド松はスマホを掲げながら可愛らしい笑みを浮かべている。
一松は酷く安心し、己の張り詰めた意識がプツンと弾けるのが分かった。
おそ松はすぐに男を殴り、一松を取り返した。
既に男達の汚い体液が所々掛かっていて裸の一松を見て酷く顔を歪めた十四松はだらしなく伸びた袖で一松の頭を撫でて後ろへ下がった。
カラ松はお得意の怪力でいつの間にか参戦していた不良、即ち一松をリンチした男共の仲間を殴り、肉塊と化させていた。
チョロ松も同様怒りに任せて何度も蹴り、血だらけの男達から聞こえる骨が折れる音をBGMにしていた。
トド松は一松を虐めていた女を縛り上げ裸にして写真を撮っていた。
あまりにも弱すぎる男達に嘲笑したおそ松が飽きた所でこの一方的な制裁は終わった。
おそ松はにやにやしながら男達の財布を頂戴し、トド松は学生証や裸の写真を撮って意識のある奴を脅していた。
帰り道は全員分のパーカーを着せられた一松を十四松が背負い、何か良いもんでも食うかー、とおそ松が豪快に笑っていた。
またもや一松が目を覚ました。
しかしそこは見慣れた天井であり、一松は身体の痛みを無視して飛び起きた。
しかしすぐに何者かに押し倒され、もう一度床に臥せた。
「起きちゃだめっ!」
その声は間違いなく十四松のものであり、酷く驚いた一松は目を瞠った。
「十四松…ど、して…??」
十四松が眉を下げて悲しそうに笑ったと同時に兄が入ってきて十四松を追い出した。
「一松ぅ〜怪我とか大丈夫?でもその前にお兄ちゃん達お話あるんだけど」
室内の空気がピシピシと音を立てて冷たくなる。
一松の額に冷や汗が浮かび、頬は引き攣る。
「な、んの話…?」
能面のような顔をしているかと思えば、酷く悲しそうな顔をしたチョロ松が口を開いた。
「ねぇ、僕達さ…一松の日記全部見たんだよ。僕達ってそんなに頼りない?助けを求められない?今日みたいな事が起きてからじゃ遅いんだよ?」
まるで幼子に語り掛けるかのように優しく諭すチョロ松。
一松の眼にはみるみる内に涙が浮かび、チョロ松の「分かった?」という問に頷いたと同時に布団に零れ落ちた。
チョロ松は優しい笑みになり、カラ松を見て頷いた。
次に口を開いたのはカラ松であり、その声色も酷く優しいものであった。
「きっと一松の事だから俺達に迷惑かけられないって思ってたんじゃないか?」
図星に一松の肩が揺れる。
「…普段兄弟へのイタズラには頼ってくれるのに本当に頼って欲しい時は頼ってくれないんだな…俺は、いや…俺達は一松に頼って欲しい。皆一松を愛してるんだ。分かってくれ…」
切実なカラ松の、全員の願いに一松は頷くしか無かった。
おそ松は鼻の下をかきながら笑っている。
「よし、最後は纏めてお兄ちゃんからのお話し!多分お前今頼ってって話しても頼ってくれないよな?一松の性格なんて分かりきってんだよ〜だ。だから…俺達を頼れないって言うなら監禁するしか無いんだよね。どっちがいい?監禁されて俺達に寵愛されるか俺達のクラスに転入して学校でイチャラブするか…一松が決めていいよ?」
一松の喉がヒュッと音を立てて引き攣り、恐怖から身体が震える。
「なに、いって…」
布団を握り締める一松の手に自分の手を重ねたおそ松は笑った。
「それくらい、俺達は一松を愛してんの。分かった…?」
恐怖を感じながらも、愛されたい性質な一松は己の奥底から込み上がってくる熱いモノを感じた。
それは「喜び」
「っ、うん…vvv」
頬を紅潮させて喜ぶ一松を抱き締めたおそ松は襖の向こうで盗み聞きしていた2人に声を掛けた。
「もういいよ〜」
2人は勢い良く一松に飛び込み、頭をグリグリと押し付けた。
「俺も一松姉さんのこと愛してるっす!!!大好きっ!!!」
「僕だって大好きだもん!!兄さん達だけのモノにならないで!!!」
一松の薄い腹に頭を擦り付けているため少し痛いが、一松は満面の笑みで2人を抱き締めた。
「うん、わたしも…僕も、皆の事大好き…!」
その後一松は愛され過ぎて「お姫様」という呼び名がついたとかなんとか…