「僕は弥奈(やな)が好きだよ」
自分の気持ちを確認するように、 空太(くうた)は口にした。
手を通じて体温を共にしている相手は、驚き、困惑し、やがて微笑んだ。
言葉にしなくても、気持ちが流れ込んでくるようだった。
「僕の勝手で振り回してしまったけど、僕は弥奈と一緒にいて、このドキドキした気持ちをもっと味わっていたい」
杏葉(あずは)であったときとは違う、たしかな想い。
比べるのは、ナンセンスなのかもしれない。
それでも、今の気持ちは、生きてきた中で最も強く、衝動を起こさせるのに充分。
「弥奈、付き合おう」
必ず応えてくれると確信もあって、空太は口にした。
恋愛*スクランブル
第57話 心の繋がり
弥奈は、しばらく黙ったままだった。
だけど、何度か手を握り直してくる。
絡んだ弥奈の手が、指が動くたびに、空太も呼応するように握り*******************
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