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「昨日と比べて1年減ってるよ?」
まーた、この声だ
空はこんなに静かで綺麗なのに、なんで俺の近くの人はこんな騒がしいんだろう…
「知りませんよ、そんなこと」
「ちょっと…おんりーチャン…」
「なんで、ぼん先生はそんなに俺のことを気にするんですか?どーせ、卒業したら関わらないんだし」
「お母さんより先に死にたくないでしょ?」
!?、…
「おんりーチャン、お父さんのことは最後付き添ってあげられなかったのなら、お母さんは付き添ってあげな」
ぼん先生の気持ちはありがたい
だけど、俺の家の事情を何もわかってない
「こんなことあまり言いたくないですけど、母さんは俺より先に亡くなりますよ」
「、…どうして言いきれるの?言っておくけど、最近は長生きする高齢者もいっぱい居て」
「そんなの関係ないんですよっ!!」
久しぶりにこんな大声だした…でも、ここだと聞こえているのはぼん先生だけ…
嗚呼…なんて楽なんだろう
こんなに気持ちをさらけ出せるのはぼん先生にだけ、きっと…おらふくんにでさえこんなに素直な気持ちは言えない
「母さんは父さんが亡くなってから、病気なんですよ…いつ亡くなってもおかしくないと、言われてるんですよ、」
だから、いつも…家に帰っても誰もいない
ずっと寂しい1人を味わうはずの俺に、ぼん先生は俺が満足するまで屋上に一緒に居てくれて、家族の変わりに褒めてくれる
これでも嬉しいんですよ?
俺はぼん先生に向かって目を細めて、口を緩ませた
それとは反対に貴方は心配そうな眼差しを俺に送っていた
❤️2000