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#ちゃのざき
かわそ🍼💙 ☁️💫
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D a i ©
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今日も仕事終わりに、彼との待ち合わせ場所まで小走りで急ぐ。
彼とは高校の同級生で、今は会社の同僚だ。
僕は経理部、彼は営業部。
高校生の頃は同じクラスだったけれど、特別仲が良いわけではなかった。
僕は友達とつるむタイプではなかったし、教室にもあまりいなかった。
それに引き換え、彼は誰にでも優しくて、いつもみんなの人気者だった。
そんな二人が仲良くなることなんて、普通はないはずだった。
でも、僕の記憶が正しければ、卒業間際に彼に誘われて、一度だけ一緒に帰ったことがあった気がする。
あとは……彼の泣き顔も、一度だけ見た記憶がある。
いつのことだったか、理由は何だったかも覚えていないけれど。
あの顔だけは、なんだかずっと忘れられなくて。前の会社を辞めて、この会社に転職してきた初日。
彼とは高校を卒業してから、約7年ぶりの再会だった。
それなのに、彼はすぐに僕に気がついた。一瞬、戸惑ったような、困ったような顔をしたけれど、次の瞬間には嬉しそうに笑いかけてくれた。
入社初日でガチガチに緊張していた僕は、彼のその笑顔にすごく安心したのを覚えている。
それから彼は、何かと僕を気にかけてくれた。
ひとりでいる僕に話しかけてくれたり、仕事終わりにご飯に連れて行ってくれたり。
そうするうちに、気がつくと二人で過ごす時間が多くなっていった。
そんな日々が続き、3年の月日が経った。
今では仕事終わり、会社の自販機の前で待ち合わせをして一緒に帰る。帰りに夜ご飯を食べに行ったり、飲みに行ったり、彼の家でゲームをしたり、映画を観たり。
なんなら、休日まで一緒にいることも多くなった。
彼と一緒にいることが、僕にとっては、もはや当たり前の日常になっていた。
「じゅうーーー!!!」
待ち合わせ場所で缶コーヒーを飲みながら15分ほど待ったころ、金曜日の仕事終わりとは思えないほど元気な声が聞こえた。
「じゅう! お仕事おつかれー!! 今週もヘトヘトやー」
そう言って、彼はそのまま僕に抱きついてきた。
「しゅん、おつかれ。金曜なのに元気だね」
「だって明日やで?!じゅうとの旅行!!もうずっと楽しみにしてたんやもん!」
そう。
明日から連休ということもあり、僕たちは日頃の疲れを癒すべく、二泊三日の北海道旅行を計画していたのだ。
それにしても、彼はいつまでくっついているつもりだろう。
「ねぇ、いい加減離れてよ。恥ずかしいって」
自分だって内心は浮かれているくせに、僕は抱きついてくる彼を無理やり引き剥がし、本心を誤魔化した。
「わぁーん、もうちょっと充電させてー」
しゅんは何だかんだとピーピー騒いでいる。
「しゅん、早く帰るよ」
まだ騒いでいる彼を横目に、僕は飲み終えたコーヒーの空き缶を自販機の横にあるゴミ箱に捨てて、歩き始めた。
こんな風に、人と距離が近いのはいつぶりだろう。
誰しも過去に、誰にも言えない秘密の一つや二つはあると思う。
僕は、そのうちの一つがきっかけで、色々なことが変わってしまった。
たぶん、あの出来事を一生忘れることなんてできない。
それ以来、色んなことに臆病になって、自分の意思を言うのが怖くなって、相手の顔色ばかり気にするようになった。
気づけば、うわべだけの付き合いばかり。
今の自分が、とてつもなく嫌いだった。
忘れたいのに。
そんな昔のことを思い出しながら、下を向いて歩く。
「おーい!! じゅうーーー!!! 置いてかんでよー!!!」
満面の笑みで、まるで尻尾を振るように後ろから追いかけてくる彼が、無邪気でかわいく思える。
正直、彼がこうやってくっついてくることは、不思議なことに全然嫌じゃない。
むしろ嬉しい、とさえ思っている。
ただ困るのは、どう反応していいのか分からなくて、すぐに恥ずかしくなって顔が赤くなってしまうことだ。
そんなの絶対にバレたくないから、つい冷たい態度をとってしまう。
我ながら、かわいくない奴だと思う。
僕とは正反対な彼の性格や、行動。
羨ましさなのか、憧れなのか、正しい表現はよく分からないけれど、彼のことは「特別」だと僕は思っている。
だけど、いつかこんな僕に愛想を尽かして、目の前から去ってしまうんじゃないかと、たまに不安になる。
to be continued…….
コメント
1件
うわあ、もう…この距離感、たまらないですね🥀 主人公の「どう反応していいかわからない」けど「全然嫌じゃない」っていう心の声、すごくリアルで切なかったです。しゅんくんの無邪気な懐き方が対照的で、そのギャップがまたいい…。 7年ぶりに再会して、自然と一緒にいるのが当たり前になってるのに、過去の秘密がフラッシュバックする感じとか、優しい雰囲気の中に影が見えて、続きがすごく気になります。旅行編、楽しみにしてますね🤍