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〈ガヤガヤ〉
〈わー!!きゃー!!〉
〈ふぅふぅー!!!〉
「う……」
私はもじもじしながら、華凜に手を引かれ…
華やかなクラブの中へと足を踏み入れた
「華凜!早いって!心の準備できてないよ……」
「ダイジョブ、グッジョブ!そのうち慣れるよ〜」
そうやって、私の手をグイグイ引っ張る華凜。
私はあっけなくその力に負けて、クラブの中心部までやって来た。
そこはキラキラしたものばかりで、目が痛くなりそうだった。
目を細めてもじもじしていると……
「ほら!もっとしゃんとしなさいって!あんね、ここは戦場なの!」
「いい男捕まえたくてウズウズしてる子達ばっかりなんだから!分かる?そんなオドオドしてたらダメよ」
「華凜……それは分かってるけど…!こういうの、私に似合わないじゃん…?」
「そんな事言ってちゃ、チャンスは掴めないわよ?いい?」
「うん…」
仕方なく返事をする私……
すると……
「ねぇ!見て!あの人ちょータイプ♡
ねぇ、結!私ちょっくら行ってくるわ!」
サッと、華凜は羽織っていたジャケットを脱いで私に渡す。
「ねぇ、一人にしないでよ…!」
「結も、良い人見つけて話しかけてごらん?
じゃあ、私行ってくるから!!」
華凜の姿はまるで、バーゲンセールの人だかりの中で、値引き商品の奪い合いをする主婦に見えた。
多分、野菜の詰め放題だったら、袋をめっちゃ伸ばしてジェンガみたいに野菜を積み重ねてそう…
と、華凜に対する想像がふくらんだ。
「どうしようかな……」
そう小さく呟くと……
「ねぇ、君ひとり?」
と、低めのイケメンボイスが聞こえてきて、
私の肩を触った。
私はそれにビクッとして、慌てて手を振り払うと…
「ふふ、君って可愛いね。ここに来るの初めて?もしかしてクラブとか普段来ないのかな?」
「えっと…………」
私は戸惑った顔をして、後退りをする
けど、目の前の男は引かなかった。
「俺、怖い人じゃないからねー(笑)ねぇねぇ、一緒に飲まない?」
「ちょっと、逃げないの!(笑)本当、小動物みたいだねー」
私は怖くなって、今すぐにここから逃げ出したくなった。
すると…………!!!
「やめなよ、あんた。この子が嫌がってるのが分かんないの?」
聞き覚えのある声………でも少し低くて威圧的だ
でもその声は確かに……!
「ぷーちゃん!」
私は高い声で、キラキラした瞳で振り向く!
すると………
私の後ろには、
私の大好きな店員さん
ぷーちゃんが立っていた!!
「結乃さん?!」
ぷーちゃんは驚いた声で真ん丸な瞳を輝かせる
やっぱりぷーちゃんが盗みを働いたなんて信じられない
「えー?何?(笑)君、彼氏がいたの?揉め事はごめんだよ。じゃあね 」
低音イケボの男は去っていった。
周りにはたくさんの人がいるのに、ぷーちゃんと二人っきりのように感じる。
こうしてまた出会えたなんて運命としか言いようがない!!
「ここは、変なやつもいますからね、気をつけてくださいね結乃さん。」
「結乃さんは可愛いんだから………その、もっと危機感持たないと!一緒にここから出ますか?」
そうやってぷーちゃんが私に話しかける。
私は、満面の笑みで はい!と答えたかったが…
華凜を置いていくのはなぁ……と思いながら、
華凜の方を見てみる
「え…」
激しくベロチューを交わす華凜と知らない男…
話しかけるのも気まずかったから、華凜にメールだけして、先に帰ることにした。
キラキラしたネオンの中をぷーちゃんと歩く
なんだかデートみたいで………
すごくウキウキする私!
その姿を見られないように、頬に手を当てて表情を隠した。
「結乃さん、もしかして俺のこと店長から聞きました…?」
言いにくそうに私に尋ねる。
そうだ…
この件について聞きたいんだ!
ずっと聞きたかった。
「うん。聞きましたよ…!あれってその………本当なんですか?」
私は数秒の沈黙を交えながら聞いてみる
「そうです。本当です…」
「失望しましたよね?はは…そんなやつって思わなかったでしょ 」
そうやって、遠くを見ながら私に問いかけるぷーちゃん。
私の言葉はもう決まっていた!
「失望なんてしないよ!ビックリはしましたけど!!」
「ぷーちゃんはぷーちゃん!何か理由があったんですよね?」
「その……恥ずかしい話なんですけど、俺……自由に使えるお金が無くて。」
「働いたお金は全部親に渡してるんです。父と同居してて…父は働いてなくて…」
「なんか俺だけ不公平じゃーん!みたいな…!それで軽い気持ちでしてしまって…後悔してます。」
「そっか……辛かったね。がんばりましたね!!ぷーちゃんすごい!えいえいおー!!」
「え?はは、ありがとうございます! 」
そうやって、ぷーちゃんのニコニコした笑顔が戻ってきた。
キュンキュンしながら、夜道を2人で歩いて語り合った。
ぷーちゃんの意外な一面もたくさん知れた!
可愛い見た目だけど、洋服はカッコいいGジャンでカバンは小さめのオシャレなやつで……
もう、後戻りはできないと思った
彼のことをもっと知りたい!!
ぷーちゃんとメールできるようにもなったし、これからがすごく楽しみだ♪