俺、さぁーもんは自分の部屋のベットの上に寝転がる。
おどろくさん…なんかポンコツで天然そうな子だったけど、なんだかとんでもない力を持ってる気がする。
………まあ、あの子となにか関わりを持つつもりはないけど
…窓の外は激しく雨が降っている。
俺はもう、あんな思いはしたくない…
俺は昔いじめられてた。
理由はまあ、強力な能力を持ってることに対する嫉妬。
俺はいつも孤立してて、いじめられても大体無視されてた。
そんな俺にも、ある日友達ができた。
本を読んでたら、男の子が近づいてきて、「友達になってくれる?」って言ってきた。
俺は嬉しかった、俺は悩んだりせず、すぐに「いいよ!」と言った。
毎日遊んで、俺はすっごく楽しかった。
………けどある日、その毎日が壊れた。
校舎裏にいじめっ子たちに呼び出されて、行ったらあの子がいた。
あの子は最初から友達の振りをしていた。
俺は裏切られたという絶望で、気付いたらいじめっ子たちのことを殴ってた。
結果的に、俺は人を殴った、最低な奴として、学校の噂になった。
…いじめてたあいつらは最低じゃないの…?
俺はその日から人を信じなくなった。どうせ裏切られるぐらいなら、孤独のほうがマシ。
高校生になってもそれは変わらず、俺はクラスから浮いてて、陰口を言われてた。
部活でも陰口を言われてる俺を、先輩の凸さんは見かねて俺に話しかけてくれた。
凸さんだけは俺は心を開けた。
凸さんは俺と”同じ”だから。
俺の苦しみを、分かってくれる…
俺は「はあ」とため息をつく。
…窓の外の雨は、今の俺の感情と同じだった。
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