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📢「お前は外に出たいか?」

🍍「…………え?」



俺は痛い腰をなんとか耐えつつシャワーを浴び着替える時いるまが買い物から帰ってきていきなり問いかけられびっくりした。

🍍「いきなり…だね…」

📢「…どうなのか教えろ」

きっと昨日俺が外に出てしまった…まぁ出されたとも言っていいか…から気にし始めたのだろう。俺が出て行くのを。

そう言うといるまはスーパーで買った湿布を取り出し俺の両腰に貼ってくれた。腰を触る所が少しだけ昨日の夜の事を思い出し照れながらもなんとか答えを捻り出す。

最初の頃は出たくてたまらなかったが今はもう脱出とかは諦めてるからか何も思わなくなっていた。今の暮らしも正直悪くはない

🍍(でも………)

昨日の夜に出た久しぶりの外は楽しかった。ビル以外の建物は全て消灯されてて街頭の光と月と星の光に照らされてる道を歩くだけで開放感と高揚感が溢れ出してた。

🍍「…出たいっちゃ…出たい……」

少し曖昧な返事をしてしまったがいるまは俺の答えを受け取り考えてくれた。

📢「……そうか…わかった…」

そう言ってスーパーの袋を持ってキッチンへと行ってしまった。






今は22時前。眠る前は特にする事もなくまだ眠れないため俺はまた読書を始める。いるまから貰う本はどれも面白く俺に合った物を見つけてくれるため少しずつ読む本が増えていき最近は俺の部屋に本棚を置かせてもらった。

そんな時間を過ごしてる時部屋の扉が3回ノックされた。返事をすれば案の定いるまが入ってきた。

🍍「…?何処か行ってくるの?」

アイツはいつもの寝巻きではなくてシャツにジャケットを羽織った仕事姿ってよりかはまだラフな格好だった。手元には何か黒い布を持っている。

📢「……散歩行かないか?」

🍍「…え?」

急なお誘いに困惑する。

📢「…ずっと家に居ても暇だろう、夜でもいいなら俺と散歩しないか?」

月明かりに照らされてるいるまの顔は誘うのが恥ずかしいのか少しだけ赤くて照れてるのがわかった。せっかく誘ってもらってるし真夜中に外に出る事は嫌じゃないしむしろ行きたい。この街を徘徊してみたい。

🍍「っ…行きたいッ…!」

📢「!…じゃあこれ着てな?」

渡されたのはいるまが決めた服だった。見た事ない服だったためきっといるまは貸してくれるのだろう。有難く思い着替え始めた。




🍍「お…おまたせ…」

📢「…!来たか」

まるでデートの待ち合わせみたいに玄関で待ってくれてるいるまの元へ駆け出した。

いるまから貸してもらったのはピチッとしてないシンプルなシャツに赤いトレーナーを着て黒いスキニーパンツを履いたカジュアルな服装だった。

📢「……かわいいっ」(ニコッ

🍍「っ…!ぁ…ありがと…///」

最近いるまはそんな優しい笑顔を見せてくれるから心臓に悪い。でもここまで心を開いてくれてるのが少し嬉しかった。

📢「じゃあ、行こうか?」(ギュッ

🍍「っ…はぃッ…///」

繋いだ手は安心する温かさだった。





夜の知らない街は昼よりとても澄んでいて歩いてて気持ちよかった。下を見れば俺といるまが並んでくっついてる影が映っていて上を見上げれば昨日と同じ満天の星空、歩いてるだけでどこも景色が違って見えて楽しかった。

📢「…楽しいか?」

🍍「うんっ…!」

少し身長が高い彼を見上げる。隣で俺が楽しそうに夜を過ごしてるのを見守っていた。

📢「…何処か寄っていくか」

そう言うと俺の手を引っ張り光が消えない明るい商店街に入って行った。


着いたところは外観が綺麗なお店。白いコンクリートで作られたお店で出入口の前には観葉植物や『OPEN』と書かれた看板を首にかけてるうさぎの置物があったりと喫茶店みたいなオシャレな場所だった。いるまは扉を開いた。

「いらっしゃいませ」

中を見ればカウンターに椅子が8席、テーブル席はあまりなくて奥にはカードゲームや壁掛けのテレビにカラオケ用のマイクが2本置かれている。店内にも観葉植物が置かれてて天井にも何種類か観葉植物が吊らされているハンギンググリーンがありおしゃれなお店だった。カウンターの奥には何種類あるか分からない沢山の瓶が並べられてる。

📢「おしゃれだろ?俺が行きつけにしてるバーなんだ」

🍍「バー……」

📢「お前はまだ未成年だからノンアルでも頼むか」

そう言って席を案内された。カウンター椅子を引き俺を座らせるように促され礼を言って座ればいるまは隣の席に座る。ここのオーナーであろう少しお年寄りの男性が俺らに近づいて手馴れたように聞いてくる。

「何にします?」

📢「俺はいつもの…コイツにはモクテルをお願いする」

「かしこまりました。ちなみに今どういうお気分でしょうか?」

オーナーは優しい笑顔で俺に聞いてくれた。どういう気分かは正直分からない。困ってしまいいるまを見ればなんでも好きに頼んで良いと言ってるような優しい目で見ていた。戸惑いながらもオーダーしておく。

🍍「…すっきり…したもので…」

「かしこまりました」

そう言うと早速後ろから2、3本瓶を取り、氷とコップも取り出し始めた。

📢「…ここのオーナーとカポがとても仲良くてな?カポはイライラすると毎回ここでめっちゃ酒飲んで帰ってくんだ」

🍍「…思ったより堅い人じゃないんだ」

📢「あぁ、そうだな」

店内に添えてあるレコードプレーヤーに流れてるレトロなピアノの音色をバックに注文したカクテルとモクテルを待つ。


📢「…俺さ、カポに拾われたんだ」

🍍「………え?」

いきなりのカミングアウトに素っ頓狂な声が出た。

📢「小さい頃親に棄てられたんだ。父と母は離婚して母の元に行っても道具みたいに家事やストレス発散用で使われてばっかで」

🍍「…………」

📢「ある日母に男ができて俺はいらなくなったのか雪が降った寒い夜に追い出された。凍死でもしてやろうかと思って歩いてる時にカポに拾われたんだ」

いるまを見ればいつも通りの無表情だったけどどこか切ない表情も混じっていた

📢「…俺は多分愛に飢えていたんだろう、ここに入っても仕事して殺人もして血まみれになりながら帰ってくるつまらない日々に嫌気がさしてて、その辺の女と遊んだりもした」

🍍「っ………」(ピクッ

📢「でもお前を見つけた時さ、ほんの少しだけ同じ匂いを感じてたんだ」

🍍「っ…俺……?」

なんで俺といるまは一緒なのか。分からなかった。俺は弟と母さんと一緒に暮らしてる日々がすごく楽しかった。いるまとは真反対に居る。

📢「……だから誘拐した、お前の事 」

理由になっていない。一体どういう事だ?

「おまたせ致しました」

タイミング悪く2つとも到着してしまった。見れば俺の頼んだモクテルはグラスの中には炭酸が弾けてて色は赤黒く、よく見れば中にもレモンの皮が入っていて輪切りされたレモンも添えられていた。

「こちらは『シャーリーテンプル』でございます」

紹介され俺はちびちびと少しずつ飲んでいく。ザクロの甘い口当たりとジンジャエールのピリッとした味ですっきりとした後味がありとても美味しかった。

いるまのカクテルを見れば俺のと対照的で透明な色にオリーブみたいな実が入っているカクテルだった。

📢「…気になるか?これ?」

🍍「あっ…うん…」

📢「これ『マティーニ』って言う酒だ。餓鬼にはまだ早ぇよ?」

少し小馬鹿にされてカチンと来てしまう。

🍍「…俺だって飲めるし」

📢「いや、本当に辞めとけ?アルコール薄めて貰ってるけどお前飲めないから…」

そんな事を愚痴愚痴言ういるまを無視して俺はグラスを取り1口だけ飲んだ。飲んでみるもクセのある香りと味に負けてしまい直ぐに自分のモクテルで口を洗うように飲む。

📢「っほらw やっぱまだ早すぎるw」

と言ってケラケラ笑ってるコイツにアルコール度数低くして貰ってんじゃんとか思いながらも負けた気分でモクテルを飲んだ。





バーを出てからまた街を徘徊しに周る。いるまが飲んだカクテルのせいか頭が少しクラクラし始めていた。

📢「…大丈夫か?どっかで休むか」

🍍「うぅ……///」

いるまからの心配の声も耳に届かなかった位は大分酔っていた。繋いでる手の温度が少しずつあがっていく。すると歩いてる道なりに綺麗な建物があり看板にはホテルと書いてあった。ここで少し休みたい

🍍「っ…あこ…ホテル…行くッ/////」

俺が指さしたとこをいるまは見た。すると驚いた顔をしてから複雑そうな顔をし始めた。

📢「っ…お前…そこラブホだぞ?」

俺に優しく教えてくれるがラブホってなんなのか分からなかった。ただどこかで休みつついるまの隣で寄り添っていたい。それだけだった。

🍍「…行きたいッ…何してもいいから///」

📢「っ…お前、簡単に誘いやがって///」

そう言ってホテルに入り込んだ。







(クチュクチュ…クチュ…クチ…♡

🍍「ッんあっ…はぁっ…うぅッ♡//////」

部屋に入ってベッドに乗り上がってからいきなり襲われた。膝立ちをし、上の服は首元まで捲られズボンも脱がされ片手で俺のモノを擦りもう片手は昨日ヤったからかまだゆるゆるだった穴をいじられる。俺の胸元を見れば赤ちゃんみたいに俺の乳首を吸っているいるまの姿があった

🍍「ふッうぅっ♡あっ♡んあ♡だっ…めッ…いるまっ…/////」(ピュッ♡ピュッ♡

📢「っ…はぁッ…誘ったのはお前だろ?」

🍍「ッう♡だっ…てぇッ…ぁあッ?!♡っ知らなかったからぁッ…!♡♡/////」(ピュルル♡

📢「知らねぇよ、そんな事っ///」

そう言うと俺を押し倒した。

🍍「ぅ…いるまッ…//////」

📢「大丈夫…1回して終わりにすっから」

俺のひくつくア‪✕‬ルにいるまは自分のモノを取り出しくっつけただけで飲み込んで欲しいと誘い込んだ。この後起こることに恥ずかしさで酔いはもう冷めてしまった。だけどまだ挿れずに俺の腕を掴みいるまの首に巻かせ、俺の顔に近づいてきた。黄色い琥珀みたいな瞳が俺を見つめてくる。

📢「なつッ?口開けて?」

🍍「っ…ぅ…はぁッ♡あっ…/////」

俺が開けた口の中にいるまの舌が侵入する。それと同時に俺の中にいるまのがゆっくりと挿ってきた。

🍍「ひゃあッ?!♡んあッ♡はぁあッ♡//////」

📢「ッ…はぁっ…//////」

舌を絡ませながら唾液を交換する。下はとっくに全て入っていてピストンが始まっていた。少しずつ強くなってく快感に抱いてる腕の力は強くなっていき、足の指は丸くする。

(パチュンパチュンパチュン♡♡

🍍「もッ…♡イくッ…!イくぅッ…!!♡//////」

📢「イきな?服は汚すなよ?///」

🍍「ッんむッ♡ん‪”‬〜〜〜〜ッ…!!♡♡/////」(ピュル♡ビュルルルルルル♡♡

優しい声と顔に甘えながら俺はイった。

お互い1回だけじゃ終わらないと確信したままベッドの上で甘ったるい数時間を過ごした。





今はAM2:24

そのまま泊まれば良かったが2人して眠れないし明日いるまは仕事が普通に入ってるので少し休憩してからシャワーも浴び、ホテルを出て身体を動かしつつ歩いて帰った。

📢「腰、大丈夫そう?」

🍍「ッ…すっげぇ痛いっ……」

昨日も一昨日ヤった分もあり疲労と痛さが増していた。全ているまのせいにしたかったが俺も気持ち良くて止めれる気がなかった為責めれるにも責めれなかった。

ホテルに入る前よりかは人の賑わいは減っていて2人並んで歩きやすかった。

🍍「また…散歩したいな…」

📢「…あぁ、仕事が無い時になるが」

🍍「それでもいいよ?」

この暮らしの中で唯一の楽しみになるくらいは楽しかったから。






「___なつ?」


🍍「………え?」

声のする方へ振り向く。

そこに居たのはスーツ姿で俺の顔と少し似た女性が立っていた。

🍍「っ…母…さん…?」

俺は驚いて立っている時視界が変わった。いるまが俺の事を持ち上げたのだろう。母さんの姿からいるまが必死に走って逃げてる顔が目に映った。後ろからは俺の名前を呼ぶお母さんの叫び声が聞こえてきた。

本当は逃げ出さなきゃ行けない。

俺の居場所はここじゃなくて家族の所だ。


でも何故か止められなかった。 このまま連れ去られても良いと感じてしまった。

そのまま俺らは家に帰る為に暗闇の中へと消えていった。


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