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今、日本は、人生において最も幸せとも最も覚悟が必要ともいえる瞬間に直面している。
「…あっ、あった…!!」
お目当てのコーナーを見つけた腐男子は、これでもかと言わんばかりに目を輝かせた。
そのあまりの笑顔に、周囲にいる人々は若干引いている。
…本人は気がついていないようだが。
(初めての単行本…今までは買うのが恥ずかしいからとデジタルで我慢してきた…。
しかし!!日本男児なるもの、ここで逃げてどうする!!私は今日、ここで単行本を買います!!)
そう心のなかで宣言した日本は、ガチガチになりながらもそのコーナーに近づいていく。
日本は、棚の前に立ち、深呼吸をした。
「スゥゥゥゥーーー……」
(やった!ついに!ついに来たぞ!えっと…どれを買いに来たんだっけ…
そうだ!!スヴィショードさん!あの人の新作を買わなければ!)
欲しかったものを思い出した日本は、一心不乱に棚を漁っている。
(スヴィショードさんって最近巷で有名なBL作家さんなんですよね〜
なんでも表現やシチュエーションがすっごくリアルだとか)
「!!あった!!」
そう小さな声で叫びながら彼が取り出した本は誰がどこからどう見ても「ソウイウ本」とわかるような表紙になっていた。
どうやら、今回買う予定の新作は激しめのモノだったらしい。
「あっ!」
(待って告知ちゃんと見てなかった…こんな際どい表紙なんですか?!終わった…)
「レジ、どうしましょう…」
これは、初めてBL本を買う人が全員通る道である。
『レジで顔を合わせられない』『他の人に見られたらどうしよう』
彼も、その恐怖に駆られていた。
(どうしようどうしようどうしよう…)
今、彼の頭の中には、「恥を捨ててレジに直行する」「他の人に頼まれたフリをする」「他のジャンルの本でサンドして誤魔化す」「諦める」という四択が渦巻いている。
(ここまで来て諦めるのは…いやでもなぁ…ただでさえ「HENTAI JAPAN」として名が通ってるのにこれ以上自分の名を汚すの は…いや!諦めるなど言語道断!「買う」というのは諦められません!)
(そうだ!「他のジャンルの本でサンドして誤魔化す」というのはジャンルと作家様に対しての侮辱!ナシ!
そして「他の人に頼まれたフリをする」!これは単純に私の演技力がなさすぎて無理です!!)
「しょうがありません、腹を括ってレジに行くとしますか…」
彼はあまりの焦りに頭がおかしくなってしまっていた。
「あれ?」
大層な覚悟を決めてレジに向かった日本だったが、肝心の店員が見つからない。
そう思ってあたりを見回すと、「セルフレジ」と書いた看板が立てかけられていた。
「なんだぁ〜…心配して損しました」
ほっと一息つき、安心した日本は会計をした。
「他の人に見られるんじゃないかって心配していましたが、意外と大丈夫ですね!」
そうつぶやき、呑気にスキップをしながら、日本は帰路についた。
後ろから日本の方を見ている影があるとも知らず……。
ハァイこんにちわ
ゐぬめゑるです
これからどうなっていくんでしょうね(雑)
注意書きの時点でもう♡ついてたのにびっくりしました。ありがとうございます!
次回もどうぞよろしく