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とてもとても深い地下に
アンドロイドの本部《住みか》がある。
その一室は床も壁も天井も黒く、
白い柱が左右に建ててある。
部屋の奥にはスクリーンが無数にあり、
その前に一人の人間がスクリーンを見ていた。
一つに結った白髪に赤目の中性的な
人間だ。
しばらくすると部屋のドアが開き、
誰かが入ってきた。
薄紫のマッシュヘアに全身黒のスーツと いう生真面目そうな青年だ。背はあまり高くない。
──────────────────
僕は司令官に呼ばれ、司令官室に
向かっている。司令官とはアンドロイド管理の最高責任者のことだ。
司令官直々の呼び出しとは珍しい。
そう思いながら司令官室のドアを
開ける。
「お呼びですか、司令官」
飲んだら僕がそう言うと司令官はゆっくりと振り返り
「よく来 た。❬ドミニク❭ 」
❬ドミニク❭それは僕の
名前《コード》 だ。
アンドロイドには一人一人に機能、
人格、名前が つけられる。
「もう一人呼んでいる、 少し待とう 」
誰だか知らないけど 早く来いって。
そう思っているとバンッと乱暴にドアが
開いた。
「すいません!遅れました!!」
赤髪短髪のいかにもゲームに出てくる
冒険者というような男が息を切らせて
いた。コイツがもう一人なのだろう 。
「よく来た。❬アーサー❭」
❬アーサー❭それがコイツの名前か。
苦手なタイプだ。
「率直に言おう。 二人にはバディを
組んでもらう」
「「…..はい?」」
頭の中がハテナでいっぱいになった。
コイツとバディ?なに言ってんだ。
しばらく沈黙が流れた。
「あ…あの~、それはどういう」
アーサーが聞き直す。
「そのとおりだが?」
話が進まん。
「つまり、僕達はこれから二人で任務
あたるということですか」
「そういうことだ」
最ッッ悪!!もう嫌だ…..。
最悪な気分の僕に対して彼は目を
キラキラと輝かせていた。
「俺が、バディ…..☆」
「嬉しいか?」
「はい!!とっても嬉しいです!!!」
「フフ…それは良かった」
よくないよ。全く嬉しくないよ。
僕はあからさまに肩を落とした。
「では、さっそくだが任務だ」