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こさめちゃん達が帰ってきて、もう時計の針は、5を指していた。
「もう帰る時間だね。」
「え〜!こさもっと遊びたい!」
「それな!!」
「ダメだろ」
といるまくんは、呆れた顔で言う。
「あはは 」
「みこちゃんもそう思うよね?! 」
「う〜んと」
「みこは、もう少し断る力を身につけろ」
「ん〜笑 じゃあもう行こっか。 」
「え〜ほんとに! ホントに行くの! 絶対後悔するって!! 」
「お前はもう少し我慢しろ!」
「は〜いるまわかってないねぇ。」
「はぁ〜?」
「別にわかってなくてもいいわ!」
「あ〜こわいこわい」
「ねぇ、まだ?」
「あ、」
「あ」
「嫌だ!」
「こさめいい加減に」
こさめちゃんは、嫌だの一点張り。
なっちゃんは、諦めた様子。
らんらんは、呆れてる。
いるまくんは、諦めてる。
すちくんは、…微笑んでる。
「絶対行かないからね?!」
「いやまぁどうせ俺たちずっといっしょだろ。」
「でもさ〜」
「だ〜か〜ら〜」
「はぁ」
諦めたのからんらんがこっちに向かって歩いてくる。
「みこ、となりいい?」
「いいよ」
らんらんが私の横に腰掛ける。
「あのさぁまいかいこれじゃん?」
「飽きないんかなぁ?」
「飽きないんでしょ。」
「よく飽きないよなぁ。」
「うん 」
クスッ
らんらんとそんな話をしているとすちくんが笑った。
「あれいるまじゃん。」
いるまくんも呆れた様子でベンチに歩いてくる。
「あいつら無理だったわ。」
「うん知ってた。」
「知ってたなら止めろよ。みこ。」
「ごめん。面白かったから。」
「ね?すっちー。」
「うん。面白かった。」
「見せもんじゃねぇから。!」
「だって毎回負けてるじゃんいるま。」
「負けてねぇよ。諦めてるだけ。」
「同じだわっ! 」
「同じじゃねぇよ!」
「とりあえず座ったら?いるまくん。」
「そうするわ。」
といいベンチに腰掛ける。
数分後
「帰るぞ」
「ありがとう。いるまくん。♪」
「なんだかんだ優しいじゃん」
「らんよりはな。」
「うるさいなぁ?」
「あの二人には勝てないだろ。」
「確かに♪」
といいみんなで2人の方を見る。
「へ?うちら?」
「当たり前だろ。」
「お前たち以外にだれがいるんだよ。」
「へぇ、た、例えば、らんらんとか?」
「「「それはない。」」」
「うぇ?!なんで?!」
「はぁ?」
「クスッ」
「確かに。」
「おぉぉい!」
「すちにまで言われたら終わりだろ。」
「終わったな。」
「泣」
「どんまい。らん。」
「どんとまいんど!らんちゃん。♪」
「それ励ましになってないからな。お前ら、」
「え〜!」
「いやいや最高の励ましだろ。!」
その瞬間、私の目が覚めた。
見慣れた天井がやけに遠く感じる 。
瞼の裏には、ひとりぼっちで消えていった記憶が、くっきりと残っていた。
ふ、と唇が歪む。
なんて古い夢を見たんだろう。
何年も前のことだ。
彼らとあんなふうに屈託なく過ごしていた幼い日々は。
もう二度とあんな時間は、過ごせないだろう。
過去には、もどれない。
未来にも、飛んでは行けない。
あるのは現在だけ。
なんにも知らなかった自分が羨ましいだけ。
脳天気な自分を懐かしんだって、振り返ればキラキラ輝いて見えるあのころが、眩しいだけだ。
「はぁ。私は、何やってんだろう。」
「早く行かないと。」
ん、んぅ
あんまりいい目覚めじゃないな。
またあの夢を見た。
思い出なんてただの残骸だ。
こう思う自分がととも苦しい。
この先どんな出来事が待ち受けているか想像を巡らせても、それはどうせ、希望的観測だ。
自分の未来が輝かしいものになるなんて、保証は、どこにもない。
今から逃れることはできない。
逃げては行けない。
「起きなきゃ。行かなきゃ。」
唇から漏れたのは、情けないほど掠れた声だった。
長い長い夏休みは、もう終わった。
学校が始まる。
私は、一息はいて、ノロノロと起き上がった。
ベッドから抜け出し、レースカーテンが揺れる窓の前に立つ。
ベランダの向こうにある外の世界は、呆れるほど、明るい光に満ちていて、私は、きつく眉を寄せて目を細めた。
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ころさな