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てぇてぇ過ぎます
注意事項
・knkz
・空想りすなー
kn→「」kz→『』
叶と葛葉、バレ後初のChroNoiR配信――。
サムネはいつもと同じ、シンプルなふたりのアイコン。
でも、開始前からコメント欄は爆発状態。
【いや開く前から心臓無理】
【なんの配信なの!?!?空気がもう付き合ってるでしょ】
【覚悟完了したから来ました】
ピロン、と配信が始まると同時に、最初に入ってきたのは叶だった。
「やっほー。……いやぁ、なんか緊張するね、今日」
やけに柔らかい声。
でもその裏に、どこかいたずらっぽい笑みが隠れているのが分かる。
続いて葛葉の声が入る。
『……あー……おう、どーも……』
まるで別人のように、声が小さい。
【葛葉照れてる!?】
【いつもとテンション違いすぎて草】
【やっぱりそうなんだ!?!?】
叶がくすっと笑う。
「……ねぇ葛葉。なにか、言うことあるんじゃない?」
『……うっせ。お前が先に言えよ』
「僕?僕は……そうだな。
“これからも、よろしくお願いします”?」
『っ……うわ、やめろ、その言い方マジでやべぇって……!』
コメント欄がさらに盛り上がる。
心臓を抑える絵文字と悲鳴の連続。
【言ったァァァァァァァ!!!】
【公式公認ですか!?】
【末永くよろしくします】
葛葉は顔を隠すようにフードをかぶりながら、小さくぼそっと呟く。
『……俺からは、言わなくても、伝わってんだろ。お前ら察し良いし』
「……ふふ。らしいね、葛葉」
しばらくの沈黙のあと、画面越しにふたり同時に言う。
「「改めて、これからもChroNoiRをよろしく」」
――大きな拍手のエモジと、
【おめでとう】
【好きでいてよかった】
【これが“真実”だったんだな】
の嵐が、画面を埋め尽くした。
配信は、普段通りのゲームと雑談に戻っていったけど――
いつもより声が柔らかくて、
いつもより笑い声が多くて、
いつもより、お互いの名前をよく呼んでいた。
それだけで、リスナーには十分すぎるほど伝わった。
このふたりは、本当に幸せそうだ。