青い空に、白い雲がぽつりぽつりと間隔をあけて浮かぶ。
「さぁて…そろそろ行くか…」
重い荷物を背負って、俺らはフランスを目指して歩き出す
「ふんふふん♪ヨーロッパ♪楽しみだな〜!」
先程からずーっとテンションの高いじいちゃん
「…ヨーロッパ……あー…嫌だ…」
「仕方ないでしょう…?清さん」
明らかにテンションの低い中華コンビ
「アタシはロシ兄と一緒ならどこへ行こうが嬉しいよ?」
相変わらずのブラコンぶりを発揮するベラルーシ…中々にカオスではあるが、ここに北朝鮮達が来ると思うとあまりに心強い
「もうそろそろ国内から出るな…気を引き締めよう」
「えー!?もうすぐヨーロッパだよね!?ヤバいヤバい興奮してきた楽しみ過ぎるッ…!」
さっきから何でこんなにじいちゃんはテンションが高いのだろうか…?
「もー!酷いなぁ何も言わずに置いて行くだなんて!」
「!?」
もうすぐ国境というところで、後ろから声を掛けられる。その声は…
「露陸…?」
「はい!」
そう…うちの軍の露陸軍…
「な、何でここに居るんだよ…誰にも言ってないはずだぞ?」
今回の作戦はここにいる奴らと中国が連絡を入れた奴らしか知らないはずだ
「そりゃあ…野生の勘ってやつですよ、何だかね…嫌な予感しかしなかったんで」
やはりコイツは優秀だ…
「…大変な事になってるらしいですけど、まぁ…中国さん達がいるならば安心ですね」
露陸はそのまま中国の方を向く
「祖国様を…宜しくお願い致します…!」
深く深く頭を下げる露陸
「勿論!頑張ってきますね!」
そんな露陸の期待に応える様にそう返す中国
「態々お見送りありがとう露陸…」
「フフ!頑張って欲しかったので!それに…これが最後になったら、容赦はしませんからね!」
「分かってる。安心して待ってろ」
俺は露陸に背を向け歩き出す。期待されているのならば、期待に応えなければならない…
ーーー__ーーー
「さて…ヨーロッパに着いたら、手分けした方が良さそうだな」
それから結構歩き、もうすぐでヨーロッパに着く所だ
「そうですね…!なにせヨーロッパは意外と大きいですから」
「ヨーロッパ…そんな奴等が旧国に取り憑かれているならば、我々だけでは簡単にやられてしまうかもだが?」
清さんの言う事は本当にごもっともで、ヨーロッパは歴代覇権国が殆ど居たり、覇権国になれていなくても実力が凄かった国があったのだ
「ふーむ…中華コンビはさぁ、イベリア行ってきてくれない?」
「は?イベリア?」
イベリア…スペインやポルトガルのある場所だ
「うん!イベリア!そっちの方がきっと安心安全!!」
「何言ってるんですか!スペインもポルトガルも元覇権国なんですよ!?」
「そうだよおじいちゃん!!」
中国とベラルーシが反論する
「いやいや!大丈夫大丈夫!ね?僕を信じて!」
自信満々に話すじいちゃん
「イベリアには船で行ってね!大丈夫だから!!」
「…そこまで言うなら…」
中国が重苦しい顔で承諾する…ごめん
「それじゃあ解散ね!」
「フランスで合流…って事でいいか?」
「嗚呼、それでいい」
「まぁ、私達ならきっと…多分……大丈夫ですよね!!!」
こうして俺達は別々に行動する事になった。悲劇が起きるなんて知らずに__
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