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由香ちゃんの気持ちにすごく共感しちゃった〜!「可愛い」って言われて動揺するところ、めっちゃわかる…! それに真由ちゃんの誤解で噂が広まっちゃう展開、読んでてドキドキしたよ。海斗くん、キレてる時もカッコいいけど、最後に「笑ってた方がきれい」って言うシーンが優しすぎてやばい…! 由香ちゃんが海斗のこと好きって自覚する流れ、すごく自然で良かった🥀 明日の夏祭りが楽しみすぎるよ〜!
金曜日だ。明日、海斗と、夏祭りに行くんだ。そう思うと胸が弾んだ。
だが、心の奥隅っこでは、真由ちゃんのことが残っていた。大丈夫かな。
今日もまたうずうずしながら学校に向かった。
海斗は、いつも通り門の前に立っていた。真由ちゃんかな?相当心配なんだろうな。
重い溜息をついて、止まっていた足を再び動かし始める。
「由香!おはよう。」
私だったんだ、そう思うとジーンと胸が熱くなる。こんなに嬉しくなったのは、何年ぶり
だろうか。覚えてはいないものの海斗の優しさにニヤついてしまう。
「おはよう。海斗」
海斗は噴き出した。バカにしているのかと思ってムッとした。
「可愛いなぁ。」
私は目を丸くした。あまりの驚愕にでてきた言葉が一文字だけだった。
「え、」
海斗は自分が言ったことに動揺したのか、顔を赤く染める。その顔を見るとこっちまで赤くしてしまうじゃん。
「あ、ごめん。聞かなかったことにして。」
今更そんな事言われてもなかったことになんて出来ない。脳内でリピートされている。
「今更、そんな。」
海斗は溜息をついて俯いた。
「そうだよねぇ。」
本当にそう思っているのかは分からないが、可愛いってこの私が?今まで言われたこと 無かったから内心ずっと動揺してる。授業集中できるかなぁ。
「嘘、ではないけど、ま、まぁ良いけど行こ!」
海斗は話をそらし背を向けて歩き出した。でも、嘘では無いんだ。思い上がりかもしれないが特別な思いが込められているような感じが少しだけした。特別な思いの意味は分からない
学校に入って廊下を歩いていると、クラスの子や他のクラスの子達から何か言われた。
「フー!」
「フーフー!」
男子や女子が笑いながらそう言う。他グループ達もひそひそ何かを話している。
大輝が「お前ら付き合ってんだって?」と言う。
え、何処でそんな噂が広まってるの。私は目を丸くしながら海斗の方に目を向けた。
「これ、どういう事?海斗。」
海斗も目を丸くして、私の方を見ていた。海斗も知らなかったのだろうか。でもなんで?
大輝やの男子グループ、女子グループ、他のクラスの人たちはずっとひそひそ話している。
「俺も分からない。何でこんなことに?」
誰からそんなデマ話を聞いて噂し始めたのだろう。大輝に聞こうか悩んでいたとき大輝は
口を開いた。
「真由から聞いたぞ。海斗ずるいぞ〜。」
けらけら笑いながら真由ちゃんの名前をだしたのだ。真由ちゃんは私に何をしたいのだろう
「真由?てか俺達付き合って無いし。どういうことだよ。」
海斗は強い口調で大輝に言い返した。その声は低く、震えていた。海斗はむしゃくしゃ
しているように髪を掻きむしっていた。相当苛立っているのだろう。
「後は真由に聞くから良い。お前に言うことはもう無い。」
低い声で告げた。そして私の腕を掴んでひぱった。気まずくて、反射的に俯いてしまった。
顔を上げて海斗に問う。さっきまで無言でしかいられなかったから今度こそ
「海斗ッ、大丈夫?」
海斗はこっちを向いて笑顔で私に返事をした。
「大丈夫。由香が気にする必要無いよ。」
優しい口調と優しい瞳、優しい顔つき。なんだろう。少しホッとするような感じがある。
教室についても歓声の声と祝の言葉が飛んでくる。その声を聞くとさっきまでホッとしていた感情が苛々に変わってくる。
海斗は真由ちゃんの方へ一直線に向かった。眉間にしわを寄せていた海斗にゾワッとして
鳥肌がたった。こんな海斗はじめてみた。すごく激怒していた。
「おい、真由。どういうことだよ、この噂。」
真由ちゃんは海斗の顔をしっかり見て柔らかく穏やかに笑って海斗の問いに答えた。
「昨日、一緒に帰って告ったんじゃないの?」
海斗は更に眉間にしわを寄せ、眉を立てた。真由ちゃんは海斗の顔を見て俯いていた。
真由ちゃんは間違ったのかもしれないという顔。おどおどしていた。
「え?ち、違った?昨日一緒に帰ったんでしょ?その時に告白したんじゃないの?」
一緒には帰って無いし告白もされてないししてもない。昨日は真由ちゃんと帰るって言って帰ったはずだけど、合流出来なかったのかな?
「一緒に帰った?帰って無いし、真由んとこ行って謝ろうと思って帰る約束今日に変更
したんだけど。どうゆう原理でそうなってんだよ。」
海斗は歯を食いしばって怒りを抑えようとしていた。私は何も言えなかった。その場で
立ち止まっているだけで何も出来なかった。情けないなぁ私ってば。
「え?来てないよね?何で。」
やっぱ合流出来てなかったんだ。だから真由ちゃんが勘違いしてるのか。でも何で勝手に
互い特別な関係となってしまっていたのだろう。
「それは、真由がもう帰ってたからだ。だから由香とは帰ってないんだよ。
で、何で付き合った設定なの?ちゃんと答えてね。」
真由ちゃんは申し訳なさそうな顔でこっちを見てきた。私は首を傾げた。
「由香ちゃん。本当に海斗と帰ってないの?」
真由ちゃんの震えた声。怯えているのだろうか、今の海斗は確かに怖い。相当怒っている。
「うん。昨日は帰ってないよ。」
真由ちゃんは海斗の方に目を戻し。両手を合わせて私たちに謝罪した。手は震えていた。
「ごめんなさい。一緒に帰ったと思って。それに海斗、昨日、由香は特別って言っててから
その、ほんとにごめん。私の勘違いだった。」
海斗は重い溜息をついて、やっとのこと真由ちゃんの方を見て答えた。
「今回は見逃してやるよ。でも、言葉とかで判断しないほうが良いよ。それだけ。」
真由ちゃんは俯いて「はい。ごめんなさい。」と素直に答えた。
「おーい、席につけ。」
海斗と私は席に戻った。
1.2.3.4.5.6.7時間目が終わって、帰るときに、真由ちゃんが声をかけてきた。
「今日、本当にごめんね。皆にも話しとくから。」
私はホッとしたように微笑んで答えた。「うん。大丈夫だよ。」
真由ちゃんは頭を下げてから女子グループの子達と楽しそうに帰っていった。ま、いいか。
今回は真由ちゃんも反省しているみたいだし、気にすること無いかも。安心したなぁ。
そんな事考えていると、後ろから足音が聞こえてきて、反射で振り向いた。
「あ、由香!一緒帰ろう。」
海斗だ。笑顔で、手を振っている海斗が微笑ましくて、つい声にふふっと出して笑ってしまった。どうしよう、何でろう。私、海斗のこと好きだなぁ。今日はじめて自覚した。
「うん!」
海斗は笑顔のまま、「やっぱり、由香は笑ってた方がきれいだよ。」
私は、朝言われた「可愛い」を思い出して、顔がほてた。そんな顔見せれるわけもなかった
から俯いてしまった。顔を上げると海斗が声をだして笑っていた。つられて私も声を出し、
笑ってしまった。
「じゃあ、行こ、由香。」
痛々しい優しい笑顔で私の腕を引っ張りながら小走りした。
門を出て、歩いていると海斗がこっちを見て言った。
「今日はごめん。変な誤解に結構腹が立って、口がつい悪くなってしまったんだよね。」
私に謝る必要無いのに。でも私も謝らなきゃ、何も出来なかったし、何も言えなかった。
「私こそごめん。その、何も出来なくて、情けないよね。」
でも海斗は、私を一切攻めたりしなかった。
「由香が謝る必要ないよ。そういうところも由香の優しさだよ。良いところじゃん。」
優しいのは海斗のほうじゃん。人の短所をいい言葉にして長所に変えてくれるとことかさ。
「あ、俺家こっちだから、また明日ね!」
眩しいすぎる優しい笑みの海斗。どうしようもなく、好きだ。大好きだ。
初めて、自分でも分かるような笑顔が溢れる。海斗は目を丸くしたが、安心したように、
満点な笑みを私に返す。何となく分かる、会ったときからなんとなくわかっていたその海斗の優しさが。
「ただいま。」
家に帰って、妹の凜花を寝床につかせ、絵本を読んであげた。妹がうとうとし始めて、完全に眠りにつくと、ゆっくり部屋を出て、自分の部屋に戻っていく。
課題を終わらせ、ベットへダイブした。
今日は疲れていたのか、すぐに眠りにつけた。