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関西弁おかしくても許してー🙏
向井side
もうすぐ日付が変わる頃。
俺は1人家へ向かって歩道橋を歩いとった。
普段は歩いて帰ることは滅多にないんやけど、今日はなんだか夜風にあたりたい気分でさ。
ありがたいことにスケジュールもいっぱいで家に着く頃には日付が変わってることも結構あんねん。個人はもちろんグループとして呼ばれることも増えてきてな。
けど同時にグループやメンバー個人に対するアンチも増えてきてん。
大好きなメンバーの悪口は自分の悪口言われるより辛い。
最近、納得のいく仕事が出来んくて落ち込んでるから尚更。
ネガティブなことばっか考えちゃう。
そんなことを考えながら歩いとったからやろか。
歩道橋が昼間の雨で濡れて滑りやすくなってたのもあるか。
ズルッ
「ッ⁈おわぁぁあぁ」
ゴトッダダダッ…ガダッガンッゴロゴロ…
ドシャッ
降りの階段の真ん中くらいから1番下まで転げ落ちた。
全身痛くて動けんかった。
このままここで死ぬんかな。
死んだらどうなるんかな。
星になってみんなを見守れるんかな。
わるくないなぁ。
こういう時、結構人って冷静になれるんやな。
ちょうど9つ。
星が…綺麗、や…
こーじは意識を手放した。
目黒side
今日は1日9人で雑誌撮影。しかも外。
朝7時集合だから20分前に着くように家を出た。
集合場所にはすでに阿部ちゃんとだてさんとしょっぴー、ふっかさんがいた。
その10分後には岩本くんとラウールが来た。
3分前に佐久間くんが来た。
「しょっぴー」
「んぅーにゃに💤」
俺がくる前からすでに来て寝ていたしょっぴー。なかなか起きない笑。そしたら岩本くんが真面目なトーンで言った。
「ブラックあべべ出てきちゃうぞ。」
「えぇー、おれなの笑?」
「えっ⁈」
あ、起きた笑。
「AHAHAH(高音)」
「笑うなよ、マジこえーんだから!」
「渡辺。わかる、あれはマジで怖い。」
阿部ちゃんはちょっと拗ねてた。かわいい。
「てかさ、こーじ来なくねわら」
ふっかさんの一言で空気が変わる。
「集合時間すぎてるし、いつもならとっくに来てるよね」
だてさんの一言にみんな頷く。
最近スケジュールみっちりだったし疲れてるのかな、なんて思いながら電話掛けようとしていた時。
マネが慌ただしく血相変えてやってきた。
「康二さんが深夜歩道橋から転げ落ちて意識不明で病院に運ばれたそうです。
今日の撮影後日になりました。皆さん病院行かれますよね。もう車回してあるんで乗ってください。」
何が起こったのかわからぬままとにかくこーじくんが無事であることを願って車へ乗り込んだ。
宮舘side
病院に着くと看護師さんが病室へ案内してくれた。
一応芸能人なので個室らしい。
こーじの意識が戻ったばかりで病室で診察を受けているところらしい。
この時俺は、いや俺たちはこめんなぁ心配かけてもうてなんて笑って出迎えてくれるかななんて期待していた。
だが、その期待は無惨にも砕け散った。
ガラガラッ
「失礼します。」
「こーじくーん」
「こーじ!」
明るく名前を呼んで病室へ足を踏み入れた。
そこには頭や手に包帯を巻いた痛々しいこーじと白衣の先生がいた。
「よかったね向井さん、みんな来てくれたよ。」
こーじは俺たちを見渡して言った。
岩本side
俺たちは一旦別室へ案内された。
しばらくして康二の診察を終えた先生が来て康二の状態を教えてくれた。
「向井さんは今皆さんの記憶がありません。自分の名前、生年月日、出身地、家族などの記憶はあるようです。ただ皆さんのことや自分の職業は覚えていませんでした。脳には異常は見られませんし、読み書きや会話も問題ありません。恐らく記憶に蓋をしている状態です。記憶を取り戻す可能性は大いにあります。今はゆっくり休ませて刺激を与えすぎないことが大事になります。
あちこち打撲や擦り傷があり見た目は酷いですが骨は異常も見られません。綺麗に治ると思いますので心配しないで大丈夫です。頭の傷、左のおでこの生え際あたりは5針縫いました。後日抜糸します。それと栄養失調気味でクマもありました。ストレスや過労で食事や睡眠が取れてなかったのかな。今回落ちたのはこれが原因と考えていいでしょう。回復の度合いにもよりますが1週間くらいは入院ですね 。」
詳しく教えてくれた。
全員黙り込んだ。
自分たちのSnowManの記憶がないことはもちろん食事や睡眠が充分に取れないほどストレスや疲労を康二が抱えていたことに気づけなかったことがショックだった。
それからみんなでこーじの病室へ向かった。
深澤side
ノックって3回だっけ、2回だっけ?どっちでもいっかわら。
ノックして病室へ入るとベットの上で膝抱えて泣いてるこーじが居た。
「どーした、どーした。どっか痛い?」
こーじは首を横に振る。どっか痛いわけではないらしい。
阿部ちゃんがそっと優しく近づいて背中をさすりながら尋ねる。
「ここにいる人はみーんな康二の味方だからね。だからどうして泣いてるから教えて?」
「グスッうぅおれぇ、わすれちゃいけない、大事なことを、グスッわすれてしまった気がしてん。でもぉそれが何かも、わからんくてぇポロポロッ泣」
そこへ岩本がそっと近づき頭を撫でて言う。
「ゆっくりでいい、焦んないで。そんな泣いたらかっこいいお顔が台無しになっちゃうよ。ニコッ今すっごい不安かもしんないけどこーじは1人じゃないからね。」
こーじはコクコク頷いた。
1番辛くて不安なのは紛れもない康二自身なんだと俺はたった今気づいた。
俺はぱんっと手を叩き、精一杯の明るい声と表情で言った。
「よし、みんな自己紹介しよ。自己紹介!」
阿部side
康二がSnowManを忘れて今日で5日。
お昼過ぎ、康二の病室に行くとすでにゆり組がいた。ジャスティス⭐︎
「よっ、元気?コテン」
「あっ、阿部さん!来てくれたん?
’(*゚▽゚*)」
今康二はみんなのことをさん付けで呼んてる。目黒とラウは年下だから君付けがいいーって康二を2人で説得してたよ。その後すぐにメンバーと打ち解けてたよ。さすが康二だよね。
「あっ、静かにしといてな。渡辺さん寝とるから。 」
「オッケー」
わぁー、しかも舘さんの肩に寄っかかって寝てるじゃーん。ジャスティス
しばらく病室は静まりかえっていたが、舘さんが翔太を起こさないようにそっと康二に話しかける。
「ねぇ、康二。さっきから難しい顔して何見てるの?」
「んー、これさっきのお昼のメニューなんやけどこれなんて読むん?スマホ、落ちた時に画面割れて目黒くんが修理に出してくれたから調べられんくて。」
そう言って漢字をゆびさして紙切れを見せてきた。
「これは、しおこうじだよ。だよね?阿部。」
「そうそう。幅広い料理に使える日本の調味料だね。」
「しおこうじかぁ。みんなの万能調味料やんな。…ん?何でそう思ったやろ?みんなって誰や?阿部さんたちのこと?」
康二はずっと首を傾げて頭に❔が浮かんだままだった。
俺と舘さんは驚いて顔を見合わせてた。
康二の記憶の蓋が開くのにそう時間はかからないかもしれない。
康二side
入院6日目。お昼過ぎ。
佐久間さんと目黒くんがきてくれた。
「こーじ、じゃーん!直ったよ、スマホ。データも問題ないって。」
「ほんま!ありがとー!せや、お金」
「えー、いいよ。こんぐらい。じゃあさ、退院したらご飯連れてってよ。ね?」
「うー、わかった、ええで!」
「よしっ!」
そしたら、勢いよくドアが開いた。
ピシャ
「こーじっ!あっ、めめもいるじゃーん!」
「もー佐久間くん!ここ病院。それとドア壊れるから笑。」
「ごめーん。早くこーじに会いたくてさぁー!スマホ直ったんだ。何みてんのー?」
2人してスマホを覗き込んできた。
「写真ホルダー。風景やご飯の写真、それからみんなの写真がたくさん。」
どの写真も楽しそうでええな。これ、俺が撮ったんよな。全然思い出せんけどなんか懐かしいような…。
3人でスマホ見てたらお医者さんと看護師さんがきた。
そういや抜糸の日、やったな。
ちょっと痛かったけどすぐ終わった。それから軽く診察も受けた。
怪我の回復力がすごいって褒められたで。あさってには退院出来そうやって。先生の話聞いた後面会時間が過ぎて2人は帰った。それから1人考え込んだ。
記憶の方はちっーとも戻らん。ほぼ毎日代わる代わる会いにきてくれるけど。
どっかで会ったことあるような懐かしいようなそんな気持ちがして、自分の中に何が足りない不安が大きくなっていく。
先生が言うに記憶も順調に回復に向かっとるらしい。
早く思い出したい。
みんなの少し寂しそうな優しい笑顔は辛いねん。
俺は一体何を忘れてしまったん?
岩本side
翌日
全員で病院に来た。
明日康二が退院するらしく、それまでにどうにか記憶が戻らないか朝起きたら戻ってるんじゃないかと小さな望みをかけて会いに来た。
病室に入ると康二は明るく出迎えてくれる。
でも、少し辛そうで。なんて言うか、から元気みたいな感じ。
それは俺たちもか。
その空気を感じてか、佐久間が切り込む。
「せっかく9人集まったんだし、なんかゲームしよーよ!」
みんな賛成したが手元にはトランプも何もないことに気づいてどうしよかと思っていると康二がぽつりと言う。
「おれ、人狼したい」
それを聞き、阿部が人狼ならスマホでできるということで人狼することになった。
それぞれの役職が決まり、夜のアクションをして朝になる。
「昨夜の犠牲者はいませんでした。」
「疑わしい人物が浮上しました。それは…佐久間さんです。」
笑いが巻き起こる。ふふふっ、懐かしいこの感じ。
「俺は、市民だぁ! 」
「落ち着けって、人狼」
「ahaha」
「俺は市民だぁっ!俺この村に殺される。なんて村だっ!」
大盛り上がりの中ふと隣に目をやると康二が涙を流していた。
「康二?泣いてる?どーした、どーした」
「ッ…てる、にぃ」
康二side
何となく頭に浮かんだ人狼。
始まって、最初の朝を迎える。
「昨夜の犠牲者はいませんでした。」
「疑わしい人物が浮上しました。それは…佐久間さんです。」
「俺は、市民だぁ! 」
あれ、この光景どこかで…
次の瞬間、全ての記憶が蘇る。
SnowManのみんなとの輝かしい思い出が映画の早送りのように突如フラッシュバックする。
こんなにも大切なことを今の今までで忘れていたのだろうか。
涙が溢れて止まることを知らない。
「康二?泣いてる?どーした、どーした」
「ッ…てる、にぃ」
「えっ…今、照兄って言った…?!」
照兄、めっちゃ驚いとる。いや、照兄だけやないみんな驚いて言葉が出なくなってる。
全員のは名前を呼んでみた。
「照兄、ふっかさん、だて、しよっぴー、阿部ちゃん、佐久間くん、めめ、ラウ。俺ら9人でSnowMan…やんな?」
「「「「「「「「?!」」」」」」」」
「記憶が、戻った…?」
「ふっかさん、あたまでかい」
「やかましいわ!wほんとに戻ってる」
「康二くん、自己紹介して?」
「みんなのは万能調味料こと、塩麹よりも向井康二、やで!」
「康二くんだぁぁあ!」
それからみんなで泣いて喜んだ。
人狼の続きもした。
速攻処刑されとったで、佐久間くん。市民だったのに。
「どーしてだよぉぉおぉ!」
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