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元貴を起こさないように、静かに布団に入る。元貴はいつからか、僕に背を向けて寝るようになった。
元貴の方を向いて、身体には触れないように身を寄せ、背中に沿うように目を瞑ると、じんわりと、暖かい体温が伝わってくる。
目を閉じると、瞼の裏に、”おやすみ”と言って微笑みながら、ふわりと頭を撫でてくれる元貴が浮かぶ。
それから、僕が”おやすみ”と返したら、優しく身体を包み込んで、おでこにキスしてくれた。
何だか、寂しくなって”まだ眠くない”って言ったら、元貴の、大きな瞳の奥がキラリと光り、熱っぽい視線を向けて、僕に覆いかぶさる・・・。
「っ、」
目を開けたくない、この幸せを終わらせたくない。
元貴との妄想が、現実になればいいのに、いつも通りのあの日に帰れたらいいのに。
でも、もう、瞼の裏には何も映っていない。
感じるのは、じんわりとした、元貴の背中の暖かさだけ。
目を閉じているのに、ぽろぽろと涙が頬を伝って、シーツを濡らす。
なんで僕は、こんなに”片想い”なんだろう。
to be continue…
最後まで読んでくれてありがとうございます。
初投稿なので、分かりにくい所とか、お目苦しいところとかあると思うんですけど、読み飛ばしてくれたり、コメントとかで報告してくれたりして頂けたら有難いです!