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rd視点
俺はひたすらにみどりに呼びかけた
あの会議のあと、ら民達にも協力してもらって位置を特定して全速力でここまで来たと思ったらみどりが死にそうになってたの
あいつは昔からいっつもそう
自分のことを責めて、挙句の果てには自分に失望してる
そんなの勝手すぎる
俺たちの心配してる声も、呼び掛けてる声も聞いてくれやしない
だから、
「俺はっ!お前がいないとっ…」
だめ、だから
その瞬間、白い光に包まれた
光が収まると目の前に、ふわふわとしたおばけが浮いていた
そしてその手には、みどりが抱かれていた
意識がないようだけど、大丈夫か?
「みどりを、愛してくれてありがとう」
「お前は、もしかして。その呼び方、は」
俺だけが呼んでいると思っていたその呼び方
レウさんときょーさんに記憶を送った、おばけかもしれない
「今は時間が無いから説明するよ。あの子は、みどりは知ってのとおり特別な力を持ってる。あの子に力をあげたのはぼくなの。」
驚きで口が塞がらない
俺が呪いといったその力は、呪縛は、目の前にいるおばけによるものだった
「ほんとに、ごめんね。ぼくはそんなつもりじゃなかった。ぼくがみどりを助けるよ。」
けど、さ、
「お前は、悪くないよ。みどりも、お前も誰も悪くない。この俺がそういうんだから」
「あはは、おもしろい。みどりが気に入った理由もよーくわかるな。ねぇ、単刀直入に言うといま、みどりは危うい状態だよ。」
「…どこが?」
「まぁ、精神もあるだろうけど大きいのは身体的かな。小さな体に膨大な力は耐えられないよね?だから力を使うと寿命が削れていく。
要するに、寿命を削りすぎてもう少ししか残ってないってこと」
「それを、どうにかする方法は、」
「言ったじゃん。ぼくがみどりを助けるって
力に耐えられるものを用意すればいいんだよ
だからぼくがみどりと一体化する。そしたら寿命が削られることもないし、もとの寿命に戻る」
「お前はそれで、どうなるの? 」
「消えるだろうね。これでいいんだよ。
ぼくが消えて、君とみどりが幸せに暮らせれば。それでハッピーエンドでしょ?」
この俺でもわかるぐらい、みどりから大きな力が発生した
「ソンナノ、ソンナノ、そんなのよくない!!!!」
「みどり、」
「俺に善意で力をくれたのは誰!?
俺が力を使うときに助けてくれるのは誰!?
俺が1人のとき寄り添ってくれるのは誰!?
全部、貴方デショ!!!?」
力が渦巻き、みどりを取り込もうとする
「みどり、これ以上力を使わないで。君が死んだら、ぼくは、ぼくは 」
ガバッ
みどりとおばけの会話、見守ろうとしたけど無理だったわ
「ラダオ、クン?」
「みどり、好きだよ。愛してる。裏切り者とかどうでもいい、俺が許すから。
けどね、お前が死ぬのは耐えられない」
「…ウン」
みどりは誰よりも強くて、誰よりも弱い
だからこそ
俺らはみどりを守りたい
「みどり。ぼくは消えるなんて言わない。
だから、一体化させて。
君の魂と共に、生きたい」
「みどり、お前が背負ってる責任も、重圧も、隠し事も。全て俺が許すよ。だからお前に生きて欲しい。お前のいない世界を生きれない」
みどりはほろりと1粒だけ涙を流して俺らの目をみた
「シカタナイナァ。ダカラ2人モ、俺ト生キテヨ?」
「「もちろん!!」」
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神は彼と共に生きることを許され、
人は彼を愛した
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