⚠️グロ注意⚠️
語彙力なし、気分で書いております
ストーリー性は全くありません
それでも良い方はどうぞ
人気のないホテル
扉が全開になり、中身が丸見えな部屋の中
進む足を体を止めようと邪魔する扉達
靴とカーペットが擦れる音
顔に掛かった血が徐々に固まりだし、顔中に瘡蓋が広がり出す
まだ固まりきっていない血が鼻の穴、耳の穴に侵入し、乾燥を始める
異物が入り込む独特の感覚が気持ち悪い
脳は完全に働く事を拒否している
なのに足は勝手に動く、本能が動けと命令しているかのように
恐らく自分は誰かを探している
そう、”誰か”を
その誰かを探してる理由はまだ分からない
その”誰か”を何故探しているのだろうか
恋人?友人?それとも親?大事な人だから探しているのだろうか
それとも、大嫌いだから探しているのだろうか
大嫌いだとしたら、何故探しているのだろうか
憎いから?嫉妬しているから?
その負の感情を発散する為に、その大嫌いな誰かを罵倒しに探しに来たのだろうか
それとも…、殺しに?
どちらにしろ、その探している人は誰なのか
それだけは未だに分からない
女性なのだろうか、男性なのだろうか
それはこの目で確かめないと分からないだろう
だから、この足は動くことをやめないのだろう
そう理解したと同時に脳が再機能したことを確認した
そして、今
ようやく本当の意味で全てを理解した
何で自身の顔に瘡蓋が出来るくらい、返り血がこびりついているのか
何故、扉が全て開かれ、中身が丸見えになっているのか
何故、ホテル内に人気がないのか
そして、何故
片手に血塗れの刀を持っているのだろうか
ハッ、と周りを見ると底には血に塗れたシーツとカーペット
ベッドと床にはには体を数カ所刺された人の死体が何体も転がっていた
そして刀を持っていない片手には人の生首
嗚呼、そうか、自分はきっと
その誰かが憎くて憎くて仕方がなかったのだろう
殺してしまいたいほどに
けど、その”誰か”分からなかった
だから虱潰しに人を手当り次第殺した
脳がショートするくらい、残酷な所業だったのうだろう
そのせいで記憶が飛んだ、きっとそうだろう
でも、まだ心の、頭のモヤが取れない
まだ、まだだ、まだ殺せていない
本当の、その”誰か”をまだ、まだ
まだ_____
「あら」
「随分な姿ね」
目の前に立つ少女が、後ろ髪をフワリと
掌で浮かせ、優しく微笑んだ
瞬間、脳に電撃が走る
嗚呼、嗚呼、そうだ、思い出した
その”誰か”は、その”誰か”はきっと
いや、絶対
「君だ___」
そう発した次のコマで、自分はその少女をベッドに押し倒し、少女の右目に刀の先を向けていた
「ふふっ、怖いわね」
「まるで犬の威嚇みたい、そんなに私が怖いの?」
天使のような姿とは裏腹に、まるで悪魔のような表情を取る少女
「…………怖い、か」
「…分からない、けど」
「君を殺したい、それだけは、分かる」
本当は心のどこかで怖がっているのかもしれない
けど、今の自分にはその怖いが分からなくなっていた
きっと、麻痺しているのだろう
体も心も何もかも
でもコレだけは分かる
目の前の少女を、”殺したい”ということを
「…そうね」
「私は怖いわ、貴方のこと」
「今まで、ただの可愛い可愛いモルモットとしか思ってなかったもの」
「…でも、そんな可愛い可愛いモルモットが熊のように恐ろしい動物になったらどう思う?」
「…ふふっ、誰だって驚くわよね?怖いわよね?」
「……それと同じよ」
余裕そうな表情を取っているが
声の震えと話す速度で、脅えていることが分かった
「…そう」
「でも、それは自分には関係ない」
「だか(((「待って」
言い切る前に少女は手でバツのように重ね
自分の口元に被せてきた
「……私、実は怖いの」
「まあ、喋り方で大体分かってるでしょうけど」
「……だから、ね?」
「殺さないで欲しいの」
「その為なら、貴方の願いをなんでも聞くわ」
…呆れた
自分の探していた、殺したかった相手はこんなにも弱く、小物だったのか
完全に冷めてしまった
「……じゃあ」
「じゃあ、何?何をすれば_____」
「じゃあ」
「自分の為に、死んで」
そう言い、少女の首に刀を添えた