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第4話:すれ違いの雨
窓の外では、冷たい雨がシトシトと降り続いていた。
ころんの退院は、いよいよ明日に迫っている。
サイドテーブルの上には、メンバーたちが持ってきてくれた色とりどりの花が綺麗に咲き誇っている。
だけど、ころんの表情はそれとは対照的に、暗く沈んでいた。
ころん「……なんで、思い出せないんだろう」
どれだけ考えても、頭の中の霧は晴れない。
みんながこんなに優しくしてくれて、毎日たくさんの思い出を話してくれるのに。
応えられない自分が、メンバーの足を引っ張っているような気がして、胸が押しつぶされそうだった。
ガラッ……扉が開き、いつも通りピンク色の髪を揺らしてさとみが入ってくる。
その手には、今日のための『桃色のバラ』が一輪握られていた。
さとみ「よっ、ころん。明日いよいよ退院だな。荷物まとめるの手伝いに――」
ころん「さとみさん……っ」
遮るようなころんの悲痛な声に、さとみはピタリと動きを止めた。
ころんは俯いたまま、シーツをギュッと握りしめている。
その目からは、ポロポロと涙がこぼれ落ちていた。
ころん「もう……花を持ってくるの、やめてください……」
さとみ「え……? ころん、何言って――」
ころん「僕のために、みんなが無理して笑ってくれるのが辛いんです!
さとみさんだって、本当は僕に忘れられて、すごく傷ついてるはずなのに……!」
忘れてしまったはずなのに、さとみの瞳の奥にある寂しさに、ころんは気づいていた。
ころん「思い出せない自分が大嫌いなんです……。明日退院したって、僕はみんなの知ってる『ころん』じゃない。こんな僕なら、いっそ……!」
さとみ「おい、ふざけんなよ!!」
病室に、さとみの怒鳴り声が響いた。
ころんが驚いて顔を上げると、そこには、今にも泣き出しそうな、だけど必死に感情を堪えて怒っているさとみの顔があった。
さとみ「勝手に諦めてんじゃねぇよ……! 誰が無理して笑ってんだよ。
俺はお前と話せるのが、ただ嬉しくて来てんだよ!」
掴んだバラの茎が指に刺さっているのも気づかないくらい、さとみは拳を強く握りしめる。
さとみ「思い出せなくたって、お前はころんだろ……。俺の大事な相棒なんだよ。
置いて行かれる俺の気持ちも、少しは考えろよ……っ」
初めて見せる、さとみの剥き出しの感情。
さとみはそれ以上言葉を続けることができず、顔を背けた。
さとみ「……ごめん。頭冷やしてくる」
一輪の桃色のバラをサイドテーブルに置くと、さとみは逃げるように病室を飛び出していった。
残されたころんは、さとみが置いていった桃色のバラを見つめながら、ただ一人、激しくなる雨の音の中で泣きじゃくっていた。
#AMPTAK×COLORS
琉姫
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コメント
3件

第4話、めっちゃエモかった……!!!😭💔 さとみが「勝手に諦めてんじゃねぇよ!」って怒鳴ったシーン、声に出して「うおお…!」ってなったよ…。 普段あんなに明るい人が感情むき出しになると、こっちまで泣きそうになる……。 ころんの「思い出せない自分が大嫌い」も痛すぎて、胸がギュッてなった。 桃色のバラ、切なすぎるよ……🌹✨ 次の展開、めちゃくちゃ気になる〜!!