神楽坂は呪具「灰影の剣」を手に、呪詛の王に向かって突進する。呪詛の王の霧が彼を飲み込もうとするが、神楽坂はそれを振り払いつつ、核を狙って剣を振り下ろす。
「一撃で!」
だが、呪詛の王はその動きを見切っていた。瞬間、黒い霧が一気に神楽坂を包み込んだ。
「神楽坂!」透が叫び、駆け寄ろうとするが、百鬼冴が腕を掴んで止めた。「行くな!今行けば、お前もやられる!」
神楽坂は霧の中で必死に抗いながらも、呪詛の王の強大な呪力に押され始めていた。だが彼は諦めなかった。
「ここで終わらせる…!」
神楽坂は最後の力を振り絞り、呪具「灰影の剣」を振りかざした。その一撃が呪詛の王の核に当たり、霧が一瞬だけ揺らいだ。
「やったか…!?」朱音が思わず呟いた。
だが、次の瞬間、霧が再び強く渦を巻き、神楽坂を完全に飲み込んだ。そして、霧が消えたとき、そこに神楽坂の姿はなかった。
「神楽坂…!」透が声を上げたが、彼の返事はなかった。