テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「・・・え?」
少女はキョトンとした。すまない先生ははっとし、慌てて口を塞ぐ。
「あ、えっと、すまないっ!僕の知り合いにあまりに似てたから、つい・・・」
と、すまない先生は慌てて誤魔化すが、少女はじっと見るばかり。すると、
「すまない先生、下がって下さい。彼らはもしかしたらまた異界からの奴らかも知れません」
と、バナナはガトリング、ブラックはレーザーガンを構える。よく見ると、他のメンバーも武器を構えていた。
「ちょ、ちょっと!?」
すまない先生が慌てて止めようとした。すると、
チュンッ
突然銃弾がすまないスクール生徒の武器を撃ち抜いた。
「「「「「「「!?!?!?」」」」」」」
すまないスクールの皆が驚いていると、砂煙から、眩しい金髪に、1部だけ真っ赤な髪。瞳は林檎のように赤い瞳の少年が、銃を向けていた。
「・・・人に武器を向けるのは、ダメですよ?」
「いやお前が言うな!」
ぽやんとした話し方でそう呟く少年に、銀さんはツッコミを入れた。バナナは撃たれた武器を見る。
(・・・これは確実に使えなくなってるな・・・まさか、相手の手を狙わず武器を狙うなんで、しかも、持ち主に怪我ひとつ無しで・・・大抵の銃を使う奴らには難しい芸当だ。・・・それを、この子が?)
バナナはじっと彼を観察する。彼はぽやんとした瞳でこちらを見ていた。だが、その赤い瞳は“彼女”に似ていた。
『また太ったわね!ミスターバナナ!』
ふと、そう記憶の中の彼女はそう自分に向かって言っていたことを思い出した。
すると、
「あ、あの!」
1人の声が聞こえた。すまない先生達は顔を上げた。
──そこには、すまない先生を幼くしたような少年が立っていた。髪色や瞳の色は違うが。
「ぼ、僕達は敵ではありません。僕達には戦う意図もありません。それだけは信じてください」
そうすまない先生そっくりな彼はブラックやバナナの目を見てそう答えた。
──海のような深い青なのに、何故か彼の瞳の中は黒い深海のような“ナニカ”を感じた。
「・・・分かった」
「「すまない先生!?」」
「だって、さっきの金髪くんは手加減してみんなの武器を撃ち抜いたんだよ?手加減じゃなかったら、今頃僕達撃たれてるよ」
と、すまない先生は笑った。それに納得は言ってないようだが、渋々というような表情をした。
「・・・改めて、初めまして。僕はすまない。皆からすまない先生って呼ばれているんだ。・・・君たちは何者で、どこから来たんだい?」
そうすまない先生は優しく微笑みかける。
「えーっとね、天」
パシンッ
白髪の少年が名前を言おうとすると、銀髪の少女が顔面に思いっきりパーで叩く。凄いいい音がなった。
「ちょっとこっち来なさい」
「やーん」
と、銀髪の少女に白髪の少年が連れてかれた。
✵✵✵✵✵
「・・・えーっと、改めて!僕は“ミツキ”です!」
「私はギョク。ミツキとは双子です。あ、ちなみに私が妹です」
「どうも!“シロガネ”です!あ、こっちのポヤポヤちゃんは“リン”!」
「どぉも?」
「私は“カネン”です。この中では年上です。」
「私は“オト”!で、こっちは〜」
と、オトはスマホを見せた。
『どもども〜!!“クロン”でぇす!気軽にクロンちゃんってもクロンくんって呼んでねっ☆』
と、スマホの中の人が喋る。皆がそれに目を丸くした。
「クロンは人工知能です。あ、製作者は内緒でお願いします」
と、カネンは人差し指を自らの唇に当て、そう微笑む。
それに少しマネーが反応したが、それに気づくものはいなかった。
「ええっと、僕ら、ちょっと特殊な所からやってき・・・」
「あ・・・」
ふと、リンの懐からコロリと何かが転がってきた。それはビー玉のような大きさの小さな玉。ブラックはそれを拾い上げる。
「・・・これは・・・?」
ブラックはじっとみる。それが明らかに“この時代のものでは無い”と言うのは分かる。だが、
「・・・これ、“壊れてます”」
「「「「えっ!?」」」」
「この核?部分が壊れています。これではこのビー玉らしきものに含まれている効果は発動出来ません。」
「「「マジか」」」
そうギョクと、カネンと、オトはそうこぼす。
「・・・一応直せますが、直しましょうか?ですが・・・」
ブラックはじっとそのビー玉を見る。
「どうやら、治るのに約2週間はかかります」
と、ブラックは告げた。それにしばらくミツキ達は話し合い、答えた。
「2週間ならまぁ、大丈夫かな」
「軽っ!?軽くね!?君たち!?」
思わず銀さんはツッコミを入れた。
「・・・2週間どうする気なんだ?」
と、赤ちゃんが聞くと、
「「「「「「「野宿」」」」」」」
「「「「「「「野宿!?!?」」」」」」」
思わずすまないスクールメンバーは驚いた。すると、すまない先生は1つ提案を出した。
「・・・流石に君たちを2週間野宿させる訳にはいかないよ。だから・・・」
すまない先生は笑い、手を差し伸べ、答えた。
「どうだい?2週間、ここにいるのは」
皆は少し目を丸くした。その中でも、ミツキとギョクは目を丸くしていた。それに少しだけすまない先生は首を傾げた。
カネンは少し考慮し、答えた。
「・・・はい、お願いします!」
そう、カネンはすまない先生の手を取り、答えた。