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みんなが料理やプレゼントに心を踊らせるクリスマスイブの夜、僕は家の外に追い出されていた。

「うぅ、寒い……。」

悴む手にはぁっと息を吐くと、そこらが白く染まった。

今日は僕、何も悪いことをしていないはずなんだけどな。

料理も終わらせたし、お風呂も掃除したし、洗濯も終わらせたし。

今日はイベントがあったらしいし、機嫌が悪いのも仕方がないのかと自分を納得させた。

首元に風が入り込んできたので、タートルネックを引き上げた。

「あ、お父さん。」

気がつくと、残業帰りのお父さんが居た。

「お願い、僕も入れて。」

「……嫌だ。そんなことしたら、俺が穂波に怒られるだろうが。」

「ねえ、僕、すごい長い間、外に居たんだよ。これ以上居たら死んじゃうよ。」

途端に右の頬が熱くなった。

いつも僕に無関心なお父さんに、殴られたのは初めてだった。

「俺も穂波も、お前が生まれることなんて望んでなかったんだよ。」

「じゃあなんで……。」

「お前が聞いても分かんないだろうよ。」

すると、家の中から物凄い物音が響いた。

僕を追い出したお母さんが暴れ出すのは、日常茶飯事だった。

『孝四郎はなんで彼奴に構うのよ!』

叫んで、壁を殴って、物を壊していた。

「じゃあ俺はこれで。」


視界が狭まり、手足が上手く動かせなくなってきた。

力を振り絞って空を見上げると、皮肉なほど綺麗な星が煌めいていた。

僕は泣いた。悲しかった。

泣いて、泣いて、疲れて寝てしまった。

相乗り夜汽車は何処へ行く

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