テラーノベル
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──────Iれいまり視点──────
相も変わらずに戦況の確認を続ける。盤上掌握を使ってもいいが、その前にやるべきことがあるので、私は本部に待機する。怠惰の悪魔が心底暇そうに、いや、なんならアイマスクをつけて昼寝をしている。外じゃ何百人の生命体が勝利のために犠牲となっていると言うのに。まるでこの空間だけは別世界のようだった。私の隣にはココアを飲む水色髪の悪魔。なんとものどかだ。ゼンもいないため、退屈で仕方がない。私もさっさと戦場にでも行って暇を潰したいものだな、なんて思っていると、ドアがバンッと開く。
呼吸が乱れる音と、汗をダラダラと流し、翼をゆっくりと上下させているところを見るに、緊急の用であった。
「どうしましたか?」
私はあくまでも冷静に質問する。悪魔は複数人。男女混合のどうやら3人───いや、4人である。あとからきたもうひとりと合わせて全員を視界におさめつつ、その悪魔の話を聞く。
「ッ!!憤怒の悪魔様が…ッ!!致命傷を受けてしまい…!!すぐに、救護班の手配をお願いします!!」
「そう…。わかった。その様子じゃ、君たちも怪我を負っているようだよ?」
そういいながら、私は彼らの腕やら足やらを見る。包帯をぐるぐると巻き付けており、ところどころ血の跡が見える。大怪我をしたらしい彼らは、この緊急事態に急いで飛んできてくれたらしい。なんともまあ、仕事熱心なことだな、なんて思いつつ、席を譲ろうと、椅子から降りる───。
瞬間、彼らはツタによって絡まれ、そして天井付近で捕縛される。
「なッ!?な、何をするのですか!!」
「た、怠惰の悪魔…様?」
そう、このツタの発生源は怠惰の悪魔のガンマスさんである。いつの間にかアイマスクを額にずらしており、その眠そうな瞳がこちらを覗き見る。なぜだか心の全てを覗かれているような不快感を感じるその瞳は《裏切り者》だけを見ていた。
「良くないなぁ…。悪魔を舐めてちゃダメだよ。悪魔さーん。でも、賢い判断だよ。大罪が寝ていて、子供の悪魔とただの悪魔の3人を不意打ちで殺せる大チャンス…。ま、運が悪かったよね。───そのナイフ、聖水が塗られてるねぇ。怖いなー。」
「ッ!!泳がせていたわけ?私たちをッ!!」
「ん〜?別に。私からしたら戦争なんてどーでもいいからねー。ただ、寝て、食べて、ダラダラする。それだけ。せっかく悪魔が寝ようとしてたのにぃ。邪魔するから。」
なんて言いながら、ガンマスさんはツタをさらに強く締め付ける。───なるほど、自身の手すら動かすのがめんどくさいから、遠距離できる魔法が得意なのか、なんて味方なのに分析しつつも、そいつらに向き直る。1人、2人、3人、4人。───全員捉えられている。透明化していた4人目もガンマスさんの餌食ってわけか、なんて思いつつも、私は魔法陣を展開し、武器を取り出す。少し特殊な見た目で、歯車が柄にまとわりついており、その剣はところどころ刃の部分が揺れている。ま、どんな剣だろうと別にいい。天使を殺せばいいだけなのだから。
しかし、なぜだかウパさんの視線を感じつつも、私は確実にそいつの心臓を貫いてみせる。
その時に、彼らの体に魔法がかかっていることに気づく。場所共有と、視界、聴覚共有。聞いているのは5人。───七つの美徳と同じ数。なら、おそらくこの推測はあっているだろうとある程度確信を持ちながら、忠告する。
「ふむ。我々の声は七つの美徳さんに聞かれている訳なんですね。なら、一つだけ。お前らは負ける。諦めて投降しろ。お前らは神に愛されていない。」
「ふざけッ!!七つの美徳様を…ッバカにするな……ッ!!」
「安心してください。事実ですので。だって、あなたたちは能力なんて神から貰ってないじゃないですか。」
「お前たちのその力は…ッ地獄からのものだろうッ!!生命の魂から作ったその力を誇示して何がッ!!」
「ありゃ、やっぱり嘘を教わってるんですね。たかが生命体の命でここまで強い能力が作れるわけないでしょう?───あ、七つの美徳の勇気の方、しにましたよー?大丈夫ですかー?」
私が煽ってやれば、目の前の───もう化ける気もない天使が純白の翼を震わせて、顔を青ざめる。勇気はたしかに───めめさんの相対したやつだ。不運なものだ。私ですら勝てると思えない相手に挑むなんて。哀れだなーと気持ちよく悲しんであげていると、ガンマスさんが痺れを切らしたらしく、ツルでそのまま締め付け、そして───。
「…この掃除、誰がやるんですか?」
「…使い魔にやらせる。私はもう寝るから。また何かあったら肩揺すって起こしてぇ。」
そう言って、間抜けなアイマスクをつけ直し、寝直してしまう。…はぁ、と思いつつ私はいえもんさんに代わりに連絡を送る。このテレパシーにも慣れたものだ。
『あ、あー。こちらIれいまり。紛れこんだスパイの処理完了』
『こちらめめ〜。七つの美徳の《勇気》討伐完了ー。』
『こちら茶子。星が告げた。天使はそろそろ神器を使い始める。至急対策を。』
『こちら傲慢の悪魔、八幡宮。神器ぶんどっちゃった。解析だれかできる?』
『俺ができるが…忙しいな。』
『怠惰にやらせましょ。あいつなんだかんだ器用だし。』
『こちら憤怒の悪魔ヒナ。…押されてる。あいつら天使なんかじゃないッッ!!悪魔だ…!!撤退します!!』
『まて、何が───。』
ブツリとテレパシーが切れる。テレパシーが出来ない状況に追い込まれた、というところだろう。まあ、そうなることは《知っていた》のだが。彼らは人道に反した行動をする。何故ならばあいつらは人の感情を持ち、欲を楽しむ悪魔と違い、統率と、仕事をする為だけに生まれた感情のない天使なのだから。なんて、まるで天使が悪役かのように語る私もまた、悪だが。いや、むしろ私こそが悪である。だって───。多少の犠牲は仕方がないと割り切って作戦を立てているのだから。
《ザザザ───あいつらは神器だけを使っている訳じゃない──────。《██》を兵器として使っている───ッッ!!!》
ここで切ります!戦争の裏側みたいなやつかけてメチャ楽しい!!裏切り者を殺すシーンをどっかで書きたかったのですが、ようやくかけて大満足です!それと、怠惰の悪魔の魔法?戦闘スタイル?がちらりとかけただけでも嬉しい。怠惰の悪魔の戦闘スタイルって正直思い浮かばなくて、何もしなくてもやってくれる、使い魔とかツタ、ツル辺りかなーって思って書きました!自分の手は汚さない主義みたいで良きかな。そして何も情報が落ちずに死んだ勇気さんに涙を禁じ得ない…。まあ、仕方ないですね。はい。
それだは!おつはる!
コメント
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みんな強いねぇ、、
怠惰の能力…相手の戦意を奪うとか?