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「…あ、」
夜になって、気づいたら寝てしまっていた。
仁人を探そうとして、体を起こし周りを見渡す。
周りはしんとしていて、人がいる気配もない。
「あれ、仁人は…?」
地面に足をつけて少し歩く。
…でも、気配は全然なかった。
「え…どこ行った、?」
ふと机の上をみたら紙が置かれてあった。
「なんだよ…これ」
『勇斗へ
俺、城にずっといるの疲れちゃって少し
外に行ってくるね。
流石にここらへんのことは覚えてるから
ちゃんと帰ってくるよ笑
でも、もしかしたら迷子かもしれないから
めっちゃ遅かったら探しに来てね?笑
仁人より』
紙にはそう、書かれてあった。
「は…?なんかは言えよ」
少しイラッとしたが、その気持ちを沈めた。
仁人はいないし、人もいない。俺だけだった。
だから、城を散歩することにした。
今いる寝室だけでも結構広かった。
「すご…なんだよこの絵」
すごい洋風だけど昔の絵って感じの絵が額縁に入っていた。
俺はその絵に見惚れてしまった。
「こんなところまで…書かれてんだ…」
寝室横の廊下を歩いている途中に部屋があった。
鍵穴があったが、鍵は空いていた。
中に入る。
目の前を見ると、水色のしま模様の壁紙に
洋風の電気がついていた。
「なんここ…ほぼなんもねえじゃん、笑」
中をよく見ようと足を動かした。
その瞬間。
ドンッという音と共に床が開いた。
俺はすぐに下に落ちた。
「はぁ?!」
ものすごい浮遊感と心臓が驚いたのかずっと心臓の音が鳴り止まなかった。
「何が起きた…?」
落ちたあとの衝撃を和らげれるようなクッションもなく、平べったい床にそのまま落ちた。
腰を強く打ち、折れたと思うかくらい痛かった。
上を見上げると、あの時見た電気が見えた。
すぐには登れないくらい距離があった。
「どうしよ…」
周りを見渡すと真っ暗だった。
唯一、あの電気が照らしてくれているくはいだった。
登れるものはないかと辺りを歩く。
真っ暗で何も見えなかった。
手探りを頼りに歩いていると、折り畳まれたハシゴのようなものがあった。
「…これ、」
俺はすぐさまそれを持ち、電気の光が見えるところにいった。
光に当ててそれを見ると、
「ハシゴ…か、?ハシゴだよな…」
よくわかんなかったが、ハシゴじゃないとも言い切れない形をしていたからそれを使って上にあがることにした。
「っ…これ、ハシゴ高くねえか…」
設置するだけでも結構時間がかかってしまった。
でも、無事設置することができた。
「登るか…」
棒に掴んで足を棒に置く。
ギシギシとハシゴが鳴る。
一段、一段と登っていく。
「もう…つく。」
漸く、地上に出てくることができた。
体は埃に覆われていた。
床に座って一息つき、後ろをみると、
目を見開いた仁人がいた。
「は…勇斗なにしてんの…?」
「帰って来れたんだな…仁人」
「いや、それはまあ…で、身体中埃だらけだけど?」
「落ちたんだよ…」
「は…?」
仁人は動揺を隠しきれていない顔をしていた。
「この城を散歩しようとして、この部屋きたらなんか落ちて…」
「あー…ここか…」
「知ってたの?」
「そりゃね…笑ここ下をよく見ないと落ちちゃうよ」
「なんでだよ…」
「昔罠で設置されてたんだよ。それ撤去するのがめんどくさかったらしくて…笑」
いや撤去しとけよ、と心の中ですぐ思ったが口には出さなかった。
「最悪だよ…看板でも置いとけよ…」
「そうしようかな笑」
「腰も打ったしさ…体の中めっちゃ埃で汚れてそ…」
「え…腰大丈夫?見せて」
服を上げて腰辺りを仁人がみる。
俺の腰は赤く腫れていた。
「うわ…これ折れてる…?」
「知らねえよ…」
仁人の冷たい手が当たる。
「痛えよ!!」
「あ…ごめん」
思わず声が出てしまった。
「これさ…なんか病院とか行った方がいいやつだよ…」
「そりゃそうだろ笑」
「どうする…?俺が治療しようか?」
「できんの?」
「え…舐めてる?」
「いや…ちがう」
「そうだろ笑」
「いや…?」
「図星って顔してるじゃん笑俺、この城でそういう治療みたいなん教えてもらったから」
「そうなん…笑」
「馬鹿にしてるだろ 」
「いやだからさ!!」