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港島湾岸総合病院。
通称”湾総”。
地元民も通称名で呼ぶ。
それに倣ってここでも”湾総”と呼ぶことにする。
湾総に務める人はたくさんいる。
この島の総合病院だ。
空港で急変した人もだいたいくる。
今日はやけに騒がしい。
医師Aは自分のデスクトップに向かった。
看護師たちだろうか。自分でもよくわからない会話をしている。
無駄に話をして喧嘩をするのはもっての外。
高級品のようにうまくよける。
自分のデスクトップをみる。
通知がある。
「未知の病原体が某国で発見か」
Aは身震いした。が、そんなことで身震いできるほど暇じゃない。
空港から緊急患者が来る。
Aは寒気がした。が、足は緊患受け入れ口に勝手に向かっていた。
(at緊急患者受け入れ口)
救急隊が防護服を着ている。
看護師も防護服を着ていた。
Aはまだ着ていない。
早く着なきゃと思い大急ぎで着る。
救急車から、未知のウィルスに襲われている命を引き継いだ。
症状は、、、か。
こりゃいかん。
救急受け入れを一時的に封鎖し、感染者或いは疑いのある命専用にしないといけないと悟った。
(atナースステーション)
このままで済めば、、、いや、空港か、、、
これは災厄がおこる。
院長に知らせないと。そう思ったときには感染していた。彼はそのことを知らない。
そのまま階段で気を失って倒れた。