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SAWTOWNEさんの『Confessions of a Rotten Girl』のパロディです
海外で大バズりした曲らしいですね。この曲、腐女子にゃぽんに合うなと思って書いちゃいました。
正直、今回はネタ回です。死ネタナチ日帝の続きがこれでいいのか…
ちなみにアメ日(+僅かな英日、独日、露日)要素ありです。ご注意ください
まずは原曲を聞いて、日本語字幕も用意されてるのでそれも見てからこちらを読むことを推奨します。
神様、仏様
私の懺悔を聞いて。心の穢れを許して…
私はどうしようもない腐女子なのだから!!
それは、ある不運な日のこと
正座させられた私を、仁王立ちで見下ろす兄
その手には、先日のコミケで秘密裏に発行したアメ日の同人誌
隠しておいたはずなのに何故かバレてしまったみたいだ
「にゃぽん!僕受けの同人誌作るのやめろって何度も言ってるだろ!!僕受けは地雷なの知ってるくせに…」
「というかあの国たちはただの友好国だし!そんなんじゃないから!僕マジで言ってるんだからな!」
「…………はぁーい。ごめんなさい」
一時間は続いただろうか、浮遊感を覚えるほど足が痺れた頃、ようやく説教から解放された
自室までの道をとぼとぼと歩く
マジ、か…お兄ちゃんもしかして本気で嫌がってるのかな…だとしたら、もう妄想するのやめなきゃ
でも………でも…………っ!
怒りゆえに赤くなった兄を思い返す
その顔は段々と歪んで色香を感じるものとなった
妄想が湧き出て止まらないの!
ああ今すぐ描き起こしたい!この萌を同志たちに伝えたい!
衝動に駆られた欲望が体内を暴れ回る
罪悪感という足枷をつけたまま
スパダリ英国紳士と少女漫画のような純愛を繰り広げる英日
深夜のオフィスで背徳感マシマシの秘め事をする独日
酒に溺れさせられ送り狼に襲われる露日
脳内でとめどなく膨らみ続ける、やけにリアルなイメージ
しょうがないじゃない!私は生粋の腐女子なんだから!
翌日、日本のいる会社の廊下で右往左往しているにゃぽん
お弁当を届けにやってきたが日本がいなかったためデスクに置いてきた
その帰り、玄関口までの道で迷ってしまったようだ
しまった…これ完全に迷子だ。誰もいなさそうな所まで来ちゃったから道も聞けないし…どうしよう
その時、微かに伝わる馴染みのある声
あっという間に空気に溶けてしまった音
でも、私の大きな耳は聞き逃さなかった
「アメリカさん…っ!ダメですってこんな所で…!」
「いいじゃねえかたまには」
「他の人来ちゃうから…」
「大丈夫だって。鍵閉めてるし誰も来ねえよ」
ドア越しに聞こえる微かな会話
お兄ちゃんと、アメリカさんだ
……なんか、いかがわしい会話してるな
扉の向こうの光景を思い浮かべる
オフィスの片隅、2人きりの部屋
壁に追いやられた日本が目を潤ませて恥じらう
「なぁ、日本。俺我慢できないんだ」
「ダメですっ!オフィスでだなんて…」
「たまにはいいだろ、な?」
「でも……」
「日本。Pretty please…」
ミルクチョコレートのような糖度の高い低音がドロリと理性を溶かし鼓膜を震わせる
そのまま、薄い唇が優しく触れた
チュ、チュ…チュッ…
「んッ……ふ、っ…!」
「っ……はは、これだけでその気になっちまったのか?可愛いな」
太ももに触れる小さな隆起
そっと撫でてやると、ビクリ、と全身が大袈裟に震えた
「ひぅっ!!?」
「おっと…一応声は抑えといてくれよ。万が一誰か来た時にお前の可愛い声聞かせたくないからな」
「じゃ、いただきます♡」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
やばい妄想しちゃった!!思い出すあの日の罪悪感
ごめんなさいお兄ちゃん…私、もう妄想しないって決めたのに…
頭の中の天使が「欲に流されちゃいけません!!」と諌める
チクチクと良心というトゲが胸を刺す
けど…同時に悪魔も囁く
「さっきの妄想の続き、見たくないか?ネタは鮮度が命って言うだろ?思いついた時が一番萌えるってもんだぜ。しかも…あと少しでエッチなところも見れるぞ」
エッチなところ!?そんなのみたいに決まってる!!
本心が欲望をさらけ出す私を天使が睨む
でも…悪魔がチラつかせた禁断の果実に私の目は釘付けだ
欲に負けてその果実に1口齧り付く
瞬間、脳内に溢れる存在しない記憶の走馬灯
月下で愛を語る無自覚の本心、触れる指の熱に浮かされる秘めた欲望、花園で熱い視線を交わす緑と黒の瞳
そして、そのどれもに頬を染める兄
あまりの尊さで天にも昇ってしまいそう
そうだ。私は萌のためなら史実でさえもねじ曲げて関係性を作ってしまうような、哀れな腐女子
そんな奴が今更妄想禁止だなんてできるわけが無い
これは仕方がないことなんだ
もうどうすればいいって言うの!!誰か教えて!!
兄のために我慢しなさいだなんて言われなくてもわかってる
でも、自制心が一生仕事を放棄してるんだ
兄と他国の絡みを見る度に、スキンシップで照れるお兄ちゃんを見る度に……
脳内に妄想が駆け巡るんだ!!!!!
ごめんなさいお兄ちゃん!!
私やっぱりお兄ちゃん受けの同人誌が描きたい!!
そんな私を許して!!
…………だなんて、言うと思った?
私は何にも縛られない自由な文化の化身
そもそも、兄が可愛すぎるのがよくないと思うし、変態オタクの気質を千年以上受け継いできた日本文化の化身の時点で、我慢なんてできないに決まってる
私は臨界点を突破した、腐海の住民
いくら批判されたって、私の中の悪魔はくたばったりしない
日本が、兄が世界から愛される限り、私の中の”私”はしぶとく生き続ける
私が良ければオールオッケーなのだ!!!
私は私の道を行く。萌という名のオールで道を切り開いていくんだ!!
「いいもの聞いちゃった!早速新刊のストーリー考えよ!」
「……なんかにゃぽんの声が聞こえたような」
「気のせいだろ。それより……」
「早くお菓子パーティしようぜ!」
オフィスの片隅、2人きりの部屋
そこには、パーティ開けされたスナック菓子たちが大量に並べられていた
「うわぁ……会社でポテチ貪るとか背徳感やばいですね〜!ドイツさんあたりに見つかったら怒られそう〜」
「だろ?これ、俺たちだけの秘密だからな!」
「はい!秘密、です!」
楽しそうに笑い合う二国
この時は、他人の空想の中でイチャイチャさせられていたことなど、知る由もなかった。