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第6話『猫の正体』
「なあ、蒼真。お前、背中どうしたん?」
昼休みの教室、クラスメイトが蒼真の制服からチラッと見えた背中の赤い線に目ざとく気づいた。
「……は? 背中?」
「ほら、これこれ。なんか引っかかれてね? 爪痕? 女? え、誰? どこでしたん?」
「……いやー、最近さ、猫飼い始めたんだよね〜」
「はぁ? お前、猫とか似合わねぇ〜〜〜!」
「おもしれー!www 」
周りがゲラゲラと笑う中、後ろの席に座っていた玲央が「ビクッ」と肩を震わせる。
(あの引っ掻き……俺が……っ)
先週、熱に浮かされたまま蒼真にしがみついて──
あのとき、背中に爪を立てた覚えが確かにある。
「……なに顔赤くしてんの、玲央〜?」
「えっ、な、なにもっ……!」
蒼真がニヤッと振り返って、口元だけで言った。
『あとで、お仕置きな』
玲央は真っ赤になって、机に突っ伏した。
***
放課後、玲央の家。
「……お前、恥ずかしがりすぎだろ。可愛すぎなんだけど」
「……うるさいっ」
制服のまま、ベッドに押し倒される。
キスはじんわり熱くて、まだ少し爪跡が残る背中を、玲央がそっと撫でた。
「……ごめん、つけちゃって……」
「何が?」
「……その……爪、の、跡……」
蒼真はふっと笑うと、玲央の唇をもう一度奪った。
「お前にやられたって分かると、なんか、嬉しい」
「……変態」
「玲央専用の、な」
制服のままの脚を開かれて、パンツの上から優しく撫でられる。
「や、もっ♡ ……待っ、服……脱いでない……♡」
「制服のまま、好きでしょ?」
「ちがっ、そんなんっ……ふぁっ♡」
「嘘つけ、ほら……もう、濡れてる」
「やっ……ばかぁ……っ♡」
パンツの中に指を差し込まれて、玲央は喉を震わせる。
「んっあっ♡ んん゛っ……♡ んっあ゛〜♡」
「はぁ……かわいすぎ。奥、いくぞ?」
「ま、ってっ……♡ 制服……汚れっ……きもちっ♡ んっあっあっ♡」
蒼真の奥まで届くたび、制服のシャツが乱れて胸元が見える。
玲央は羞恥に震えながらも、必死に快感にしがみついている。
「好き、玲央。もっと感じて……」
「すきっすきっだからぁ♡ もっときてっ♡」
「背中、また引っかいていいよ。……俺だけの証にして?」
「やだっ、そんなの……もっむりっ♡ とめてっ♡ いっきそっ♡♡」
快感に押し流されながら、玲央は蒼真の背にまた爪を立てた。
もう、2度目の「猫のせい」なんて誤魔化しは通じない──
だって、それはもう完全に、二人だけの傷なんだから。