コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
降谷side
「やーい!金髪!!」
「日本から出てけー!!」
「気持ちわりーんだよ!」
「「「www」」」
「っ、うるせーよ!」
「うわっ!こいつ、口答えしてやがる!!」
エレーナ先生が居なくなっても、僕の日常は変わらなかった。みんなと違う髪の色も目の色、肌の色。
「僕だって日本人なのにっ」
クソっ…やっぱり喧嘩して黙らすしか…
「うわっ!!」
「いてっ」
「な、なんだ?!」
いつの間にか僕を虐めていた奴らは後ろから蹴られたようで、前に転げていた。
「!」
「何してんだよ」
そこには、白髪(はくはつ)で青い目をした僕と歳はそう変わらない女の子が立っていた。
「黙ってねーで、何してんだっつってんだよ」
「っ、あ、そ、そうだ!お前も仲間に入れてやるよ!!こいつ金髪に青い目してて気持ち悪いだろ?!」
「お前も気持ち悪い見た目してっけど、俺らの仲間に入れば痛い目は見ねーぜ!!」
女の子は眼差しを僕へ向け、僕の方へ歩いて来る。
「っ、」
僕と目線を合わせると、
「綺麗な髪ね」
「え、?」
「眩しく輝いていて素敵だよ。それに青い瞳も。まるで透き通る海のようだ」
「私は好きだよ」
っ、
彼女は僕にそう言うと優しく微笑んだ。その言葉、その顔に思わず顔を染めてしまったのは無理も無い。
「な、なんだよ!お前!!その金髪の味方すんのかよ!!」
「痛い目見ねーとな!」
「お前も気持ちわりーんだよ!」
「!、あ、危ない!!」
さっきまで僕を虐めていた奴らは標的を変えたのか、女の子に向かって拳を振り上げた。
「いてっ!」
「ぐはっ!!」
「がはっ!」
!!!
なんということだろうか。彼女は無傷で男達を一瞬で蹴散らしてしまった。
「おっえーーー。見た目で人を判断するお前らの方が気色わりーんだよカスが。さっさと消えろ胸糞悪ぃ。」
そう彼女は奴らに言葉を吐き捨て睨み付けていた。
「う、うわーん!!」
そうすると、奴らは半べそかきながら走り逃げていった。
「ったく、カスの考えることは分かんねーな」
そう零すと、彼女は何事も無かったかのように道に戻ろうとしていた。
「待って!!」
「あ?」
「あ、あの!!…そのっ……」
「何」
「あ、ありがとう」
「!」
「助けてくれて…良かったら、友達になって!!」
「………いいよ」
「ホント!!僕、降谷零!!君は?!!」
「芹那…五条芹那」
「!!、よろしく!芹那!!」
「…ああ、よろしく零」
これが俺と芹那の出会いだった。