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リビングで、ゲームをしていたふたり。

伊織がふと悠の後ろに回り込んで、悠の後ろから画面を覗き込んだ


「お前さ、これ右じゃなくて左ルートのが──」


そう言いながら、自然に悠の腰を掴んだ。

その瞬間ーー


「んあっ♡」


ぴくんと肩が跳ね、悠の口から微かに甘い吐息が漏れる。



「……え、なに今の。喘いだ?」


「喘いでない」


「いや、絶対喘いだ。ってかなんで腰で反応すんの?」


「っ……なんでもない」


伊織が片眉を上げる。

悠はゲームの画面に必死で目を戻そうとするけど、手が震えてまともに操作できない。



「……なんでもないって顔じゃないな、それ」


「……いいから」


「もしかして、腰、弱い?」


「……ッ、違うし。そんなんじゃないし」



伊織がちょっとからかうような声で、悠の腰をもう一度掴む。


「ふっ……あっ、や、やめっ……!」


「……は?」



一瞬で空気が変わる。

伊織の視線が鋭くなって、悠の腰を引き寄せた。


「……なぁ悠。お前、どうしたんだよ?」


「……っ、なんでも、ない……!」


「……もしかしてさ」


伊織が、耳元で低く囁く。


「俺がヤるとき、いっつも腰、掴んでっから?」


「……っ、関係ないっから…!」


(そうだよ!……お前が、ヤるとき、いつも……)


(いつも……俺の押さえるから…)


──ドン、とベッドに押し倒される。


「待ってっ、やだっ、今そういうのじゃっ」


「じゃあ、反応すんなよ」


「ッ、ばかっ……やめっ、んっ、伊織っ……!」



伊織の手が腰をぎゅっと掴んだだけで、悠の喉から甘い声が漏れる。


「声、かわいすぎ。ヤバい、もう我慢できない」


「も、まって……や、だってばっ……あっ、やぁっ……!」



ズプッと奥まで一気に貫かれて、

身体がビクンと大きく跳ねた。


「ひッ、あッ、あああっ……! むりっ……腰、だめ、ッ!」


「でもさ、悠……お前、気持ちいいって言ってたよな」


「っ、いってなっ……ああっ、あ、だめ、腰掴まないでぇ……!」



伊織が笑う。


「クセになってんじゃん」


「ちがっ、う……ッ、ちがうもん、伊織のせい、ばかっ……!」


「じゃあ、俺に責任取らせろよ」



腰をぐいっと引き寄せられて、

ベッドに押しつけられるように、打ちつけられて──


悠はまた、腰の奥から溶かされていった。

キスは、恋人になってから。

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