私にとってはじめての友達。|香川《かがわ》 香《かおり》、第一印象は最悪だし、正直今も好きじゃない。でもあの子の優しはさ本物だ。だから私は私が嫌いだ。
「ね?だから友達になろ!」「うん、、、、でも、本当にいいの、裏切るだけだよ?」「そんなことない。エホッ,絶対にそんなことしないから。」
香ちゃんも泣いていた。私は一歩前に進めそうな気がする。いや、一歩前に進んだのだ。教室に入り席に着く。もう涙は出ない。出し切ったのだろう。小林先生が教室に入ってきて朝学活を始める。
「今日から本格的に授業が始まりますが気合を入れていきましょうね!」
そんなこんなで1日が始まり、数学、英語、学活、体育と午前授業が終わった。
「一緒にご飯食べよ!」
そう言って香ちゃんが声をかけてきた。
「いいよ。」「やったー!」
そう言って倒れるように椅子に座った。多分呪いだろう。
「ごめんね。」「こんなの謝ることのうちに入らないよ!」
そう言ってはいるものの顔は顔が赤くなり始めていた。流石に1日目から馴れ馴れしくしすぎるのもやはり好きではない。その後は黙々と自分の作った弁当を食べた。午後の授業は音楽と社会,1回目の授業だからか、成績の付け方や授業の進め方、先生の自己紹介などレクリエーション的なものが多かった。
「恭子ちゃん!今日一緒に帰らない?」「せっかくだけどごめんね。先生に呼ばれてるんだ。」「そうなんだ、またね!」
本当に寂しそうにしていた。自分のためにここまで思ってくれている。それだけで心はとても温かくなる。そして嬉しくなる。
「本当にありがとね。」とても小さな声で呟いた。「なんて?」「ううん。なんでもないよ。」
そう言って笑って見せると笑い返してくれた。
「なんなのこれ?馴れ馴れしくしないでって。」「これ、変えていいですか?」「先生は変えろって言ってるんですけどね。」
少しずつ先生の顔が白くなっている「なんで急に変えようと思ったの。」「嬉しかったんです。私を思ってくれている人がいるってことが。」「そう、それはよかったわ。」 本格的に先生の顔色が悪くなってきた。
「さようなら。」
そう言って家に帰った。ロウデフ、大丈夫かな?そう思ってドアを開けた。その瞬間涼しい風が外に逃げて行った。リビングには私が作ったロウデフへの朝ごはんがまだ残っていた。そして、いつものお迎えの声が無かった。
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