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今日も轟音が鳴り響く。ここはそう、工事現場だ。ここが私の職場。
先輩に一声かけてから、仕事を始める。まあ、下っ端の私がすることは物を持つことぐらいなのだが……普通に仕事するよりは体力が付くし、何より痩せる。そして、私には何だか変な力がある。石を操れるのだ。作り出すことも出来る。最も、高価なものは無理なんだそうだ。この力に気づいたとき、私は真っ先にこう考えた。
「ダイヤモンド作れば億万長者やん!!」
でも世界はそんなに甘くない……
鉱石は作れないようだ。でも、鉱石でなくても、硬い石はいくらでもある。そこで過去の私は、私は石の硬さ、そして名前について調べてみることにした。
万が一!という時に自分の身を守れると思うし。
2、30回ほど往復した頃だろうか、工事現場に怒声が聞こえてきた。……怒声と言うより叫び声というか……なんというか……嫌な予感がする。急いで声のする方へ駆けつけると、そこには先輩がいた。先輩が黒パーカーに人質にされている。
通り魔だろうか?人質でここの資材を奪おうとしているとか。
「考えても無駄かな?」
そう呟くと、私は黒曜石でナイフを作り出した。
「来るな……来るな!!!」
半狂乱で叫んでいる。
私の心が言っている。此奴仕留めれば金が手に入るのでは????
黒曜石のナイフを前に突き出し、戦闘態勢に入る私。
「……っと!その前に!一応、強度を確かめておかないとね!」
自分で触ってみる。すごい切れ味……私は指を少し舐めると、黒パーカーを見た。
「まぁ、見ての通りの斬れ味なんだけども…… 」
私は黒パーカーに歩み寄る。
「やる?」
「こ、こ、これ以上近づいたらこ、こいつを!」
「私は、やるか、やらないかを聞いてんだけど」
「や、やってやるょ!」
私は走って黒パーカーに近づくと同時に、ナイフを投げた。黒パーカーは避けた。でも、
私の後ろの……石ドリルとでも言おうか?……………に気づき、腰を抜かした。
私は全速力で走り、男の後ろに回った。首あたりを軽く小突くと、黒パーカーは意識を失った。
私は素早くガラケーを取り出すと、110番に連絡した。
あと10分程で来るそうだ。フゥーーっと安堵の溜息をすると、肩の力が一気に和らぐのが感じられた。
「あ!先輩!大丈夫ですか!!」
「あ……おう。ありがとな」
あ、そういえば、職場の人には能力のこと黙ってたんだっけか?此処も今日でおしまいかな……
「すごいじゃないか君〜
名前は何と云うんだい?」
そんな声が聞こえてきた
「え、あ、渚ですが」
「渚君と云うのだね?」
怪しげな、包帯を身体中に付けた男が近寄ってくる。
「君、是非とも探偵社に来給え。」
「は、はぁ。」
ここの職場も最後だし……いいかもなぁ
「具体的にどんな仕事を?」
「おや? 」
どこに疑問を持ったんだ此奴?
「聞いた事ないかい?
異能力組織、武装探偵社。」
「すみません、あまり新聞など読まないので」
そう答えると、後ろから元気な青年の声が聞こえてきた。
「太宰さーん!!」
「本当に此処に用なんてあるんですか?」
此奴は太宰と言うのか。なんか聞き覚えあるような
「淳くん、来給え。」
「これが私のお目当てだ。」
そう言って太宰(仮)は私を指差す。
「この人がですか?」
「嗚呼。そうだよ」
私が入社するか渋っているのは紛れもない、
ブラックではないのかを確認するためだ……
「あのぉ。」
「なんだね?」
「衣住食あるのであれば入社したいのですが」
「あるともあるとも!
最も、この白髪の少年は寮に住んでいる。」
そう言った瞬間、私は彼の腕をつかんだ。
「マジですか。お願いします。」
___そうして、私は探偵社に入社した。
今日は初仕事の日です。
「国木田さん、今日の予定は?」
「8時に_______」
完璧主義人間は本当にすごいなと思う。私は3日も続かないと思うし。完璧が崩れたら崩れたで病みそうだし……
「渚、 もうそろそろ出るぞ。」
国木田さんが云う
「分かりました。」