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放課後
2人で日が沈み出す帰り道を歩く
「終わった…––居残りだ…–––」
そう1人呟くのは俺の隣を歩いている若井
ずっと頭を抱えてぶつぶつ言っているのだ
「まぁ、なるようになるさ笑」
若井がむすっとした顔をこちらに向けて言う
「今日の先輩すっごい可愛かった…」
そうぼそっと言った若井の声に何故か無性に腹が立った
「は…?」
無意識に出たその言葉
今日の先輩っていうのはきっと、藤澤先輩のことだろう
何故こんな腹が立つのか
俺は、先輩のことが好きなのか?
いやいやいや、昨日あったばっかりだぞ
そんなわけない
でも、初めてまたあの人と会いたいって思った
初めての気持ち…
「友達に聞いたけどあの人、フルート全国並みなんだって」
若井の声が聞こえる
「何…、若井、先輩のこと好きになったの?」
精一杯の強がりだ
それなのに
「うん、そうかも」
一気に頭にカチンときた
俺が、若井と好きな人が同じ…?
意味わかんない
なんで、俺の欲しいもの全部持ってんだよ
頭悪い癖に
絶対勝てない
俺なんか
俺なんかが若井と対等にやり合えるわけない
成功人間と失敗人間の格差
一気にこんな苛立ったのは初めてだ
しかも恋愛で
俺は、先輩のことが好きなんだ
他の人が先輩に近づいたり、好きになったりするのが嫌なんだ
嫉妬などではない
ただの嫌悪感
ごめんなさい、変なところで切ります
てか短いし、展開が早すぎる笑ごめん