コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
僕の朝は早い。
日が登る前に起きて布団をたたみ、外に出る。
「レオ、早いな」
ベックマンさんが煙草を吹かせたまま僕に声をかける。目が煙で痛いし、喉がイガイガする。
ウタの前では吸わないのに…
こういうところに差を感じる、あぁ、痛いな…
早く、早く、日が暮れてくれないかな、まるで、地獄にいるみたいだ、息をするのも苦しくて、胸が痛んで、泣き出してしまいそうだ。
でも、泣くと、怒られちゃうから、男の子なのにって、だから、泣かないよ。
さぁ!気を取り直して甲板掃除を始めよう。ブラシでゴシゴシと磨く。
そうしてる間にどんどん船員が起きてくる。
お頭とウタが起きてくるのはもっと後、いつも2人で寝てて、ウタが起きるまでお頭は待っててあげるから。
甲板掃除が終わったら食堂に言ってご飯を食べる。
ご飯はバイキング形式だから自分で適当にとって食べるんだ。
ご飯を食べたらお皿を戻してお手伝い。
「レオ、おはよう」
ホンゴウさんが後ろから僕に声をかけてくる。
「おはようございます、ホンゴウさん」
「飯はもう食ったか?」
「はい」
僕の行動は誰も把握してない。だって、ウタじゃないから、どうでもいい存在だから。
「あ!レオ!」
あぁ、ウタが起きてきてしまった、
「…おはよう、」
お頭は僕になんか見向きもしないでホンゴウさんと話を初めた。
「レオ!早くこっち来てって!」
腕を強く引っ張られる。痛くて、腕を払った。
「酷い!!」
ウタが騒ぎ散らす。あぁ、失敗した。
耳が痛い、つんずくような、高い声が、早く、謝らないと…
あれ、声が、出ない、苦しい、苦しい!
誰かが僕の腕を引っ張る。
お頭だ、助けてくれる、そう思った、
「何やってんだレオ!謝れ!」
あぁ、苦しい、痛い、痛い、痛い!
掴まれた腕が、でも!それ以上に、胸が、痛い、
裏切られたような、
ははは、裏切られた?何に?元から、僕の味方でもないのに、
違う、僕は、ただ、昔みたいに、…
僕も、
「レオ!」
お頭が僕を怖い顔でにらむ。
やめてよ、ぼくは、ぼくじゃないよ、なんで、
「うるさい!!」
こえが、でた、でも、僕じゃないみたい
「ウタばっかり!僕なんかいらないくせに!!」
ちがうよ、ちがうの、やめてよ、ぼく、きらわれちゃう、
「俺の事!奴隷だと思ってるくせに!」
バシン!
ぼくのほっぺたを、おかしらが、たたいた、
もう、わからない、
やめてよ、
いたいよ、
うたをまもるように、おかしらはうしろにかくす、
ちがうよ、ちがうの、ぼくがいいたいのは、
「ほら!言い返せないから手を出した!」
「レオ、いい加減にしろ!」
しってるよ、これ、”はき”でしょ?
しってるよ、てきにむかって、するんでしょ?
あれ?じゃぁ、ぼくはてきなの?
ぼくは、しゃんくすの、むすこじゃ、ないの?
あれ?あれ?ぼくは、
どれい、
あぁ、そうだった、
うん、そうだね、そうだった、
「息子だなんて思ってないくせに!ウタの玩具!遊び道具!都合のいいガキ!そう思ってるくせに!」
そうだ、これは、
ぼくの、ほんしん、
ぼくの、さけびだ、
ぼくは、ただ、きずいてほしかった、
ぼくのさけびに、いたみに、
ぼくを、たすけてよ、
むすこと、ぼくをおもうなら、
ぼくを
「ウタを傷つけるような奴なんか俺の息子じゃねぇよ!」
あぁ、そっか、そっか、
そうか、うん、うん、うん、
ぜんぶ、しってたよ、
ごめんね、
ぼくは、
い
ら
な
い
こ
あぁ、いきが、できない、
もう、
くるしいのは、
やだよ、
らくに、