テラーノベル
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🇮🇹👑「なちぃ〜〜〜!!!!」
職場。
カントリーヒューマンズたちが集い、いつもどこからともなく湧いてくる書類を捌いていく職場で、あまりにもいつも通りすぎる悲鳴が聞こえた。もはや気にしている者はいない。
🇮🇹👑「ioもう無理!無理無理!なんで旧国なのに仕事が流れてくるんね〜!?」
卍「ご子息様がサボってるのでは?何から何まで貴方似ですね」
🇮🇹👑「ハイ今ioのことバカにしたんね!!重罪なんねってことで手伝って!!!」
卍「あ〜私少々急用が〜」
🇮🇹👑「白々し過ぎなんね!?!?」
『お願いだから手伝って〜!』と涙目でナチスを引っ張る。最早ここでは名物ですらあった。
遠巻きに俺はその光景を見つつ仕事に戻る。
🇺🇸「元気だよなぁ…」
☭「あいつらも変わんないな」
🇺🇸「いたんだ」
☭「え、ひど」
🇺🇸「まぁでも、お前だって変わってないだろ」
🇺🇸「人前で堂々と腕組んでくるし」
☭「え?何か問題?」
🇺🇸「あのなぁ…!」
俺は自席について仕事をこなしていた。
しかし俺が集中していても、毎日最低一回は絶対にこうやって絡んでくる。ソ連が。
嬉しいには嬉しいが、気恥ずかしいのでできれば人前じゃないところでやっていただきたい。
🇯🇵「あら、アメリカさん」
🇯🇵「本日もいい天気ですね。ところで昨日提出のはずの書類が一枚も提出されてないようですが」
☭「俺帰るわ」
🇺🇸「ちょまて逃げるな」
🇺🇸「無理!!!だって一週間前提出のやつも終わってない!!量絶対やばい!!!!」
🇯🇵「サボってたのは貴方ですよね!?」
☭「そーだそーだ」
🇺🇸「お前は便乗するな!」
🇯🇵「とにかくアメリカさん!やってください!」
🇺🇸「ウゲェ…」
☭「っは、気味が良い」
☭「他人の不幸は蜜の味」
🇺🇸「お前なぁ」
はぁ、と溜め息をつきつつ砂糖が大量に入ったコーヒーを一口飲んだ。
🇯🇵「…溜め息をつきたいのはこちらの方なんですが。」
🇺🇸「まぁまぁ落ち着けって!」
🇯🇵「落ち着いてます。」
🇯🇵「そんなことよりさっさとやってください。私も恋人とイチャつくというリア充にしかできない極めて重大な任務がありますので。」
🇺🇸「…お、おう」
🇯🇵「なんですかその間」
🇯🇵「もういいです!とにかく提出しといてくださいよ!!」
🇺🇸「ういーっす」
🇯🇵「返事が間抜けェ!」
🇺🇸「はいっっっっっっ!!!」
🇯🇵「声デカい鼓膜破れる!!!」
🇺🇸「ちょっと理不尽すぎないか!?!?」
日本は講義しようとしている間に自席へと着いた。早い。早すぎる。俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
はぁ、と財布をポッケにしまって自席を立とうとした。
そこで、とんとん、と肩をつつかれた。
☭「お前今からス⚪︎バ行こうとしたのバレバレだからな」
🇺🇸「なんでバレた!?」
☭「とにかくその量やばいだろ、なんとかしとけ」
🇺🇸「やだ!やだやだやだやだ!!」
☭「うおっ大の大人が駄々捏ねるなって!」
🇺🇸「やだやだやだ!モチベない〜!」
☭「はぁ…じゃあさ」
呆れたようなため息をつくと、さりげなく俺の耳元まできて薄く囁いた。
☭「できたら…『ご褒美』やろうか?」
🇺🇸「え………」
頭の処理が追いついていないときに、ふー、と呼吸なのか吐息なのか判別できない息も吹きかけられた。
ご褒美。
ご褒美。ご褒美。
…ご褒美って、あの。その。
…………そういうこと???
頭がフリーズした。完全に。熱が顔に集まってくるのを感じて慌てて机に突っ伏した。
☭「どうした?…変な妄想でもしたか?(笑)」
🇺🇸「う、うるさっ…!耳元で囁くのが悪いんだろうが!」
🇺🇸「そ、そう!俺は仕事中!その、第一その、しゅ、集中しようとしてる時に声をかけること自体だな…!」
☭「ス⚪︎バ行こうとしてたやつに集中もクソもあるかよ」
🇺🇸「ぐっ…!強い…!」
☭「お前が口論弱いだけだろ」
🇺🇸「うるさい。」
すっ、とソ連が椅子に座ってる俺に覆い被さる。ここ職場だぞ職場。わかってんのかこいつ。
自分の意思とは無関係に赤くなっていく顔を全力で振った。意味はなかった。
☭「…ま」
☭「頑張ったらお前が今考えてることも…」
☭「考えてやらなくはないぞ?」
🇺🇸「っ………//」
🇺🇸「わっ、わかったからそのっ…退け………//」
☭「顔あっか」
🇺🇸「うるさい!」
ぐぐ、と机から突っ伏した状態から起き上がる。姿勢を正し、書類に向き合った。
☭「なんだ、やればできるじゃないか」
🇺🇸「…まぁ…………」
☭「あ、また照れてる」
🇺🇸「言うな!」
二週間経ってもやはり慣れない。全く。
冷戦中はお互いピリピリしてたから余計に。
何を隠そう、俺たちは二週間前に付き合った。一応まだ言ってはないがこの調子じゃバレるのも時間の問題だろう。というか多分もうバレてる。絶対バレてる。知らんけど。
そんなこんなで夕方まで俺は書類を進めた。
偉すぎ、俺。
夕方ごろ。
昼も食堂ではなく、珍しくコンビニで済ませたため流石に腹が減った。
変な時間だけど職場内にあるカフェテラスにでも行ってなんか食うかとソ連と話しそのままカフェテラスへ向かった。
☭「カフェはいいが食べ過ぎんなよ?」
🇺🇸「わかってるって」
🇺🇸「多分平気」
☭「うっわ、信憑性が全くない」
🇺🇸「なんでだよ!!」
そんな会話をしながら、カフェテラスに向かった。
こんな時間にカフェテラスなんて来てるやつはやはり殆どおらず、ほぼ貸切のような場所だった。
が。
🇯🇵「それでですね、アメリカさんがですね、もうすごい駄々の捏ね方してて」
🇯🇵「…………あはは、もう本当に昔から何も変わってませんよねー、あの人も」
🇯🇵「……えぇ、平気ですよ。今日の帰りにそこにいきましょうか」
日本が二人用席で延々と喋っていた。飲み物を飲みながら書類に署名しつつ、時折向かい側の席を見る。
そこには、誰もいなかった。
日本はこちらに気づく素振りすらなかった。いや、あえて気がついてないようにしてるだけかもしれない。見る人が見ればかなりホラーな光景であった。
☭「…なにやってんだ?あれ」
🇺🇸「あー…気にすんな」
🇺🇸「あいつ、もう数年前からずっとあんな感じ。一生治んないってさ」
『解離性愛執異常症』。
それはここ最近…数年前に発見された心の病気。
異常な愛執を抱いている者が幻覚として見える、らしい。
幻覚が見えてから三週間のうちに治さなければ一生治らなくなる。
もう数年前からずっとあぁで、当然もう治ることはない。
☭「…そうか」
🇺🇸「ま、とりあえずなんか食おうぜ。ハンバーガーとかどう?あ、でもシェイクも飲みたいよな〜!」
☭「太るぞ」
🇺🇸「俺何食べても太んないから」
☭「今日だけで1kg増えると予想」
🇺🇸「失礼だな!?1gも増えねぇわ!!」
そんなことを言い合いながらメニューを広げた。
…解離性愛執異常症、ね。
本物の『アイツ』は、どこいったんだか。
#なんかいろいろ
コメント
3件
ナちスさんが前の作品の「いたおに下手」キャラなのを勝手にお気に入り登録していたので舞い上がっております(人*´∀`)。*゚+ そびさんとのコメディ調で「お、平和回かな?」と読み進めていたら急に日本さんでぶっ込んできたので期待以上でとても面白かったです💕💕 次回も期待…!!
読み終えました!第2話、めちゃくちゃ面白かったです……!職場の日常と国の擬人化の掛け合いのテンポが良くて、特にアメリカとソ連の絡みが甘酸っぱくてニヤニヤしちゃいました。「ご褒美」って耳元で囁くソ連、ずるすぎる。そしてラストの「解離性愛執異常症」の伏線、一気に世界観の奥行きが出てゾクっとしました。日本が誰もいない席に向かって話してる描写、静かなホラーで印象的です。続き、めっちゃ気になります!