俺の昔話をしよう
俺は体が弱かった
自分の能力に体がついていかなかったのだ
7歳になり病状が悪化したので入院を余儀なくされた
親は週に1度来てくれるが
弟は来なかった
8歳2月頃
いつも、ずっと病室で外を眺めてた
ぺいんが来てくれるまでは
ぺいんはいつも明るくて
俺の事を笑わせてくれた
なんで病院に来たのと聞いたら
お母さんの入院の見舞いだと
いつも走ってきてくれるぺいんに
少し呆れた声で呼びかける
俺もあんなふうに走れたらいいのに
弟は来なかった
10歳12月頃
俺の体を強くする手術があるんだと
両親は迷っていたが
俺はあいつみたいに走りたいと願い
手術を進めた
弟は来なかった
10歳7月頃
手術の予定が決まった
来年の12月らしい
その頃俺は12歳か、
まあ、楽しみだ
ぺいんは聞くなり飛び跳ねて喜んでくれた
弟は来なかった
11歳2月頃
いきなりぺいんが来なくなった
毎日来てくれていたのに
1日、1日、また過ぎていく
あいつの顔が見たい
どこに行ったのだろうか
弟は来なかった
12歳11月頃
弟が来た
俺が助けてやるから
その言葉だけを吐き捨て病室を出ていった
なぜそんなこと言うのだろう
もう一月経てば手術が受けられるというのに
ぺいんは来なかった
12歳12月頃
手術が1週間後に迫っているのに
ぺいんが来てくれない
あいつはどこで何をしているんだろう
そこで病室のドアが開いた
そこには知らない人が立っていた
その人は俺の方を見るなり近づいてきた
ラダオ)ぇ、こっわ、、
???)、、、
ラダオ)、、?
???)俺は
ツボウラ)つぼ浦匠。ぺいんのダチ
ラダオ)ぺいんの、?
ツボウラ)ぺいんは勉強してるだけだから安心しろ
ツボウラ)元気かどうか見に行ってくれって言われてな
ぺいんは勉強してるのか
なんでいきなり勉強し始めているのだろう
気になった俺は経緯を聞くと
ぺいんの入る中学校は中学入試があるらしい
しかも結構なエリートだとか
それにつぼ浦は腹を立てていた
ツボウラ)俺はぺいんと一緒のとこ行きたいって言ったのにあいつクソほど賢いところ行くんだぞ?
ツボウラ)どうかしてるぜ、
たしかに
あいつに行けるのだろうか
ラダオ)確かになぁ、もう入学の時期になるな、、
ツボウラ)俺は来年だけどな!
ラダオ)、、は?つぼ浦って一個下なの!?
ツボウラ)あぁ、知らなかったか?
ラダオ)今日初めてあったから知らないよ、笑
ツボウラ)俺は11だぜ!正真正銘のな!
ラダオ)わかったわかった笑
ツボウラ)ま元気なのが分かったから伝えに帰るわ
ラダオ)おーけ、気をつけて帰れよ
ツボウラ)また来る
ラダオ)はーい
そろそろ俺も入学考えないとか
12歳12月頃
手術が明日に迫ってきた
不安がないと言えば嘘になるが
やっと走れるという嬉しさもある
両親に入学の話をしたが
入試がない△△に行けと言われた。
両親が帰ったあと弟が来た
弟は来るなり言った
「大事な話がある」
俺の手術の内容だった
言われた瞬間絶望と不安が押し寄せた
ではなぜ手術をするのだろう
弟は続けた
意味がわからなかった
では手術を促した俺のせいでは?と
意味のわからない責任を感じながら
いつの間にか弟に手を引かれ
俺は病院を出た
様々な思考が目の前を遮った
ただただ手を引かれ放心状態の俺を
叩き起すかのように弟が叫ぶ
「まだ生きて欲しいから」
「まだ死んでは行けない存在だから」
「死ぬなら人を守るためにその命を使え」
それに俺は返答できなかった
どうしようもなかった
目の前が思考から涙に変わり、また遮る
それからどれだけたっただろう
いつの間にか俺と弟は大きな豪邸の前に立っていた
ラダオ)ここは、、
伊藤家は俺ら青井家のライバル的な存在
ここに助けを求めるらしい
けれど俺らが来ていいのだろうか
弟が何も言わずインターホンを押す
驚く俺に一声かける
「この情報は伊藤家から貰ったから」
ガチャとドアが開く
そこには執事と思わしき人物がいて
「中へ」と一声かけた
従順に中へはいるとそこにはよく知っている人物がいた
真ん中の机に突っ伏して勉強している彼と
その隣で気難しい顔をしている彼が
ラダオ)ぺいん、つぼ浦、、!泣
その後は泣きすぎて完全に覚えていない
後に聞いた話によると
そのあと緊急手術で俺は軽くなら走れるようになった
オペの内容は弟が考えていたようで
伊藤家が呼んだ医者達を驚愕させていたらしい
ぺいんはこの家の次期支配人になるようで
賢い学校に行かなければいけないこと
伊藤家の派生でつぼ浦家、佐藤家、など様々な家系がいること
俺はある目標を持つようになった。
これは全部弟のおかげ
目標の為には強く在らなければいけない
強く
コメント
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めっっっっっっちゃ好き! ガチで続き楽しみにしてます!!!