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私は、
「買い物行ってきます。」
そうやって、家を飛び出してきた
でも、
本当は…
買い物に行くつもりなんか無かった
生きることが嫌になった
だから、
最後に外の景色を見といておこう
そして外に出た
外に出た瞬間
ふと、
思いついた
死ぬ前に自転車で行ったことない場所に行ってみよう!
せっかくなら見たことない景色を見てみたい!
って
そこから勢いよく自転車を漕ぎ始めた
風を浴びながら
進んでいく
このままどこまでも行けるような気がした。
どんどん私の家が遠のいていく
それとともに太陽が沈んでいく…
その夕日に導かれるかのように思える
今日はとても綺麗な夕日だった。
気づけばもう
私が知っている場所から離れようとしていた
その時、
またふと思いついたのだ
あの公園からなら夕日が綺麗に見えるかも!
その公園は私の小さい頃良く遊んだ
思い出の公園だ
早速Uターンしてその公園に着いた
そこには
…とても綺麗な夕日が広がっていた
今まで見たことないような
1面がきらきら輝いている
でも、どこか寂しそうな…
まるで、私に寄り添ってくれているかのような
綺麗な夕日
この公園は
階段を登ってもう少し上に行くことが出来る
小さい頃よく遊んでたから知ってる
裏口みたいなもんだ
だから、
日が暮れる前にもっと近くから空を眺めたい!
そう思って階段を駆け上がった
そこには
…木が沢山あって空を上手く見上げることが出来なかった
せっかく登ったのにーとも思ったけど
なぜか笑いが込み上げてきた
久しぶりに笑った
なんか今までのこと全部
吹っ切れた気がした。
もう一回空見よう!
今度は階段を駆け下りた
降りた頃には
もう日はほぼ沈んでいた
暗くなってきたし帰らないと!
そう思って
自転車を漕ぎ出した
風を感じながら
自然に笑顔が込み上げてきた
こんなことは何年ぶりだろうか…
漕ぐことが楽しかった
その瞬間
車が飛び出してきた
そして私は
…空に飛び立ったのだ
今は前よりもっと近くで綺麗な夕日を眺めることが出来る
でも、
あの日見た夕日より綺麗な夕日は
まだ1回も見た事がない
…また見たいな
あの日見た夕日を。