テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
今日も水族館だった廃墟に来ていた。あの日記をつけ始めてからもう10日目だ。まだ何も情報が手に入っていない。少し諦めそうになっていた。すると、いつもは静かな所から話声が聞こえた。でもクラゲ達とは真逆で、低く、少しドスの効いた男性達の声だった。気になって覗いて見ると金色のイルカ達に脅しているように見えた。ソイツらは黒いスーツを着ていて、いかにも怖い人です。と言っているような姿だ。大変な事になっているのではと思った私は、物陰から物陰へと移動しながら近ずいていった。できるだけ息を潜めて足音も立てないようにゆっくりゆっくり近づいた。あと少し、もう少し近ずいたら体当たりしてやろうと思いながら、私は怖いという気持ちと少し楽しいという気持ちになっていた。やっと見つけれたと思ったら厄介事に巻き込まれていたのだ。気持ちがチグハグになるのも仕方がない。私はもう届くだろうという近さに来た時、思い切り体当たりした。そしたらアイツらは「ウワッ!」って言って混乱していた。良いざまだ。私は混乱している奴らを潜り抜けて金色のイルカの背中に乗って言った。「逃げよう!」するとイルカはそこにあった水溜まりに体当たりする速度で入ろうとした。私は「嘘でしょ!危ないよ!そこただの水溜まりだから浅い!……ぎゃああああ!!」自分の口から聞いた事も無いような声がでて驚きつつ、ギュッと目をつぶった。でも大きな衝撃がなくて、不思議に思いながらそっと目を開けた。すると、その中にはとても広い空間があった。とても驚いた。「あの水溜りこんなに深かったんだ、コンクリート貫通してるじゃん笑」
イルカに久しぶり〜とやっと挨拶をした。すると「もう来るなって言ったじゃないか!」と怒っていた。
「でも、危ないと思って……」とゴニョゴニョとどもりながらしゅんとしていた。でも急に、開き直ったのかいや、私は悪くない。と思いながら言い訳にもならないようなしょうもない事を並べて対抗した。
私はかなり危ない事をしていたようでクラゲ達にもイルカと一緒のような事を言われた。クラゲ達はイルカの数倍は長い説教を受けた。そこで私はイルカよりもクラゲ達の方が怖いと学んだ。説教中にわかった事だが、どうやらあのヤバそうな人達は本当にヤバイ方々らしく目をつけられたかもしれないと言われ、しばらく家には帰るなと言われた。
………まじか……。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!