/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
「…喉が痛い」
突然、最愛の兄からそう告げられた。
「えっ……風邪？」
「……測ったら37.8度だった。」
「!?!?今すぐベッド行きなよ！」
「いや…。このくらい平気だろ。喉が
痛いだけでその他なんにもないし。」
「なわけないでしょ…！？それで熱
上がって倒れちゃったらどうする訳？」
「…………」
「ほら、言い返せないんじゃん。僕も
今日は学校休むから兄さんはベッドで
寝てて。」
「はぁっ…！？お前まで休むのは、…」
「だめ。どうせ兄さん休むとか言って
家事とかするんだから。僕が面倒見てあげる から早くベッド行こ！！」
「…わかったから!!引っ張るなって、…」
僕は兄さんの手を取り部屋に行き、ベッドに
寝かせた。
「……げほっ、ごほっ」
「ほら、やっぱり。このまま学校行ってた
ら兄さんほんとに倒れちゃう所だったよ。
咳も出てきちゃったし大人しくしてて」
「………」
兄さんは喉が痛くて声を出す気力すら
無いのか、こくっと頷いて僕の方を見た。
いつも僕は兄さんに支えられているけど、
今日は僕が兄さんを支えられる日。
兄さんには少し申し訳ないけど、ちょっと
嬉しいな。
「あっ、僕お粥とか色々買ってくる！そこで
じっとしててね。」
「……げほっ、」
咳の返事をひとつ返され、僕は財布を持って
家を出た。
*
「えーっと、必要なものは…。お粥と
スポドリと熱さまシートとゼリーと
のど飴と、 風邪の時に飲む薬も
買わないと。｣
僕はリズム良く商品をカゴの中に入れ、
早く兄さんに看病してあげたいから速攻で
帰った。
「兄さんただいまー！！って…兄さん！？」
部屋を勢いよく開けると、そこには
喉の痛みでものすごく苦しんでいた兄さんが
いた。
「にっ、兄さん…！！大丈夫！？」
「ぃ、……たい」
かなり酷いのか、喉の痛みと咳のパンチで
声がガサガサになっている。おまけに
よほど痛いのかぼろぼろと涙を流していた。
正直可愛い。…けど！！！これはまずい。
「…大丈夫だからね、僕、のど飴買ってきた
から。これ舐めて！！｣
兄さんはゆっくりと手を動かし飴を取って
舐めた。
「…おいしい？｣
「………ん」
「…そっか、お粥食べれそう、？」
「たべ、れる……」
「わかった。僕作ってくるね！！冷凍の
やつだけど。」
僕は料理ができない。
*
「…おまたせ。作ってきたよ」
兄さんの様子を見ると、のど飴のおかげで
大分良くなったのか、少し顔色が
良くなった気がする。
「…ありがと、ぅ」
「…あのさぁ、兄さん。無理して返事
しなくていいから。頷くだけでいいから、
喉休ませて。」
僕はそっと兄さんの口にお粥を運んだ。
「…痛くない？大丈夫？」
兄さんは少し痛いのか、横に首を振った。
「…残す？」
お腹がすいているのか無理をしているのか
どっちなのか分からないが、兄さんはまた
首を横に振った。
「…じゃあ5口だけ食べよっか。はい、
あーん。」
兄さんは大人しく僕の指示を聞いてくれて
いる。ぼーっとした目でお粥を食べている
所がすごく可愛い。本人に言ったら
殺されるが。
「…はい。おしまい。最後にお水と薬
飲もっか。あとちょっとだから頑張ってね」
僕は兄さんに水と薬を渡し、兄さんが受け
取ると力がなくて持てないのか、ぷるぶると
手が震えていた。
「ぁ、ごめんね。そうだよね。ぼくが
飲ませてあげるね。」
「これ。ちょっとこの薬口の中に入れて。」
兄さんが口の中に薬を入れたのを確認した
後、 水を口に含み、兄さんの口に移した。
いわゆる口移しだ。
「んやぁっ…!?」
兄さんは口から声を漏らした。それでも僕は
構わず兄さんに水を飲ませ続ける。
数秒してやっと口どうしが離れ、顔を見ると
兄さんの 顔はとろんとしていた。
「はい。ごっくんして」
兄さんは少し悔しそうにそのまま薬を
飲み込んだ。
「偉いね、よく出来ました。もう寝てて
いいからね。もし小腹空いたらゼリー
買ってきてあるからLINEで呼んで。」
僕は兄さんに微笑みかけ部屋のドアを
閉めた。
*
「兄さん回復おめでとう♪良かったね！！」
3日後。僕が毎日このような看病を続けて
いると完全に復活した。
「…良かったねじゃねぇよ!!なんで口移し
で薬飲まなきゃ行けないんだ…!!」
「えー、だって兄さん水持てなかったし」
「他の方法があるだろ…!?!」
「……でも嬉しそうにしてた。」
「…っ、、」
「はい。僕の勝ち。やっぱり兄さんは
押されるのに弱いな…っへっくしょん、」
「…無一郎？」
「…………、げほっ」
「………見事にかかったな。病人に口移し
するから移るんだろ。」
「………ぅ、、、、ね、兄さん、看病
して…？❤︎」
「するかばか。」
「え~~~っ！！酷いや兄さん！！」
「口移しした自分を恨むんだな。」
その後、なんだかんだ言って看病して
くれた。薬を飲む時、口移しがいいと
おねだりしたけど直ぐに却下され、
1ヶ月間せっくす禁止令を出された。
コメント
4件
ｸｯｯ せ𓏸くす禁止令ｯｯｯｯｯ これではむいゆうを拝めれないｯｯｯ
有一郎くん熱治って良かった😖無一郎くん熱移っちゃった( ߹꒳߹ )無一郎くんのど飴買ってきてるのナイス👍まな板さんの投稿楽しみにいつも待っております🙇♀️今回も最高でした✨次の投稿お待ちしております（嫌な気持ちになられたらすみません💦）（長文失礼しました🙇♀️）
