都side
開会式が終わり会場の楽屋。
まあ当たり前のように一次審査は通過。その後全国の中で人気なグループが複数集まる。野外で行われるこのライブ、私達が出るのはBブロック。各ブロックが綺麗な三角形の位置に配置されている。
「…やばいこれで一発目だったらどうしよ…」
楽屋で頭を抱える。
「だいじょーぶっ!どーにかなる!」
ちむがなんの根拠もなしに言ってますよ感全開で言ってくる
「信頼ゼロ…」
「珍しくくにの辛辣やん」
れるちはもうちょっと辛辣なの無くした方がいいかもしれないけど((
「騎士XさんはAブロック。まあ二次審査はゆるーくいこ。」
こたがにっこにこの笑顔で言う。
うわぁ楽しみにしてる時の顔…こたこういうのノリノリだもんね…
「まあ週七で意味もなく集まってるし仲の良さは負けない自信あるね…w」
衣装を一回脱いでストレッチと筋トレをしているゆうちゃんが苦笑しながら答える
今思えばすごい頻度で会ってるなぁ?
「すたぽらさーん出番でーす」
スタッフさんがドア越しに声をかけてくる
「ありがとうございます!」
「競技は“感謝のコトバ”です。出場するお二方は真ん中にある椅子に、メンバーさんは横にある椅子にお願いします」
待って、え?
「まあうちらの仲の良さを舐めんとってもらってってこと!」
こっちをみてニヤッと笑う彼女
「ほら行くで!」
「はーい♪」
れるちが綺麗な髪を揺らしながらドアの前に立つ。そこにちむもついて行く
「待って着替え終わってない💦」
「だから言ったじゃんw」
少し慌てるゆさんの代わりに荷物をまとめるこた
「ほら急いで〜!」
まあ大丈夫そうかな?
舞台裏で
《はーい次はすたぽらvs〇〇!そして引き続き司会をさせていただきます!》
…待ってなんかデジャヴ
ふと横を見るとこたがわなわなと震えている。…うんめっちゃデジャヴ
《歌代こはくと申します〜!今回もどんな勝負になるのか楽しみですね〜♪》
「なんでお母さんなの…💢」
流石に2回目は怒っちゃうか((
…ん?でも司会はリーダーに伝えられてるはず…
「…ッw」
うわぁ思惑通りで楽しそうw
「あ、ほら入場!」
ゆうちゃんが舞台を指差してれるち手を引っ張る
さあ、本番だ
《感謝のコトバ!さあ先行は〜?〇〇!それではどうぞ!》
〜
《ありがとうございました!あぁ大丈夫ですか?スタッフさん、ティッシュ!》
相手チームは結成三周年を迎えたらしく、思い入れのあまり泣いてしまっていた。まあ三年間も一緒にいたらね…。
来てくれてる子達も私達がこれ以上の関係性なんて思わないと思う。表での絡みも少ないし…
なんて、私達は10年以上の付き合いだけどね。ずっと隣にいて、時によっては唯一心を許せる存在で、物理的に遠くてもずっと話してた。大好きで大切な存在。ね、れるち。
《それでは…すたぽら!よろしくお願いします♪先行はくにさん!》
こはくさんの声が通る。こたのお母さんってのもあって安心感がある。
文章はぐちゃぐちゃだろうけど…最高の幼馴染に感謝と愛を
静かな会場。心を落ち着かせてゆっくりマイクをもつ
《…第一印象は最悪でした。幼稚園で先生に暴言暴力で対抗していて。本音を言うと怖かったです。》
ファンにも明かしていない幼馴染。会場がざわつく
《けど、その後家で会った時。とても無邪気な女の子でとても安心しました。引っ越して話さなくなっても毎日のように連絡をとっていましたね。…居場所がなくなっても、クラスメイトに避けられても、れるちから送られてくる音楽と、話している時間が最高の癒しでした。》
泣きそうになる。今までれるちの前で泣いたことはなくて、泣き虫な私にしては頑張ったと思う。けど泣かせて
《れるちのおかげで今の私がいます。れる組さんがいます。初めて話した時から…ずっと大好きです。》
視界が滲む。そして…綺麗に晴れる。そこにいるのは口で手を隠し綺麗に泣いてる大好きな君の姿
れるちゃーん♪
くにちゃん⁈
れる?
く〜にw
れるち!
くにの!
大好きだよ〜!
はぁ⁈なんなん急に気持ち悪っ!
ちょ、ひどくない⁈
www
《私の人生という物語で一番の重要人物は間違いなく君で、…ずっと、ずっと、いつでも君がいてくれた。何もかも君がくれた。本当に大好きだよ。いつも…本当に、ほんっとうにッ…ありがとう》
つまりながら最後まで言う
スッと礼をする下を見た瞬間に水滴が一つ、二つ…床に落ちて溶けて行く。
少しの沈黙の後わぁぁと会場から歓声があがる。頭を下げたままの私をぎゅっとれるちが抱きしめる。涙を衣装で軽く拭いて耳元で言われる
「うちも…ずっと大好きやで…w?」
少し鼻声の声。マイクにも通さずゆっくりと話す。競技のためじゃなくて、私に伝えるために言ってくれてるっていうのが本当に嬉しくて、ツンデレだから私だけに聞こえるようにっていうことあるんだろうけど…w起き上がってぎゅっと勢いよく抱きしめる。
会場から大きな歓声が聞こえる。…私達の仲の良さが見えたかなw?
《ははっwうちからのコトバまだやで〜w?》
《ん〜んっッ…!》
ぎゅぅっときつく抱きしめる
いつもありがとう。本当に大好きで本当に大切な存在だよ。
読んでいただきありがとうございます!
どもども星音です!
第一章も読んでいただいてたら分かると思うんですけどこの2人幼馴染なんですよね。ツンデレとデレデレの幼馴染、なんとも言えない信頼関係って良いですよね((
投稿しない日があった次の日は少し長めだと思ってください♪あ、日曜は休日です←
コメント
5件
めちゃくちゃ感動しました!もう号泣(TOT) まじ改めて星音さんに惚れ直しました(?) 投稿頻度多くていつも助かります! これからも楽しみにしてます!!
一気見させて頂きました! いやぁ、え、好きです((殴 こーゆう物語描けないので尊敬です✨ 続き楽しみです♪