ロッジに置いてあるベンチに座っていると、遠くからChanceが何かを持ってこっちに走ってきているのが見えた。その何かが気になって目を細めていると、何かがぬいぐるみであることが分かった。ぬいぐるみ?Chanceさんが?もう大人なのに?
「おーーい!!!Elliotーー!!!これ見ろ!!!」
Chanceさんはぜえぜえ言いながら手に持っているぬいぐるみを差し出してきた。俺は驚いた。よく見てみると、それはChanceさんのぬいぐるみだったのだ。
「すご……」
思わず声を漏らしてしまった。
「だろー!?すごいだろ!これEllitoにやるよ!」
「えっ」
くれるのはありがたいけれど、これ、本当に貰っていいのか…?Chanceさんの顔を見上げると、笑顔でこちらを見ていた。どうやら本当に貰って大丈夫なんだろう。………多分。
「あ、ありがとう。本当に嬉しいよ。」
お礼の言葉を言って、ぬいぐるみを手に取った。本当によくできてるな、これ。
「あ、今日この後ちょっと用事あったわ!すまん!また明日な!!」
「あ、いってらっしゃ…って、またギャンブルでもしに行くんですか?また数万だけ貸してくれって泣きついてきても貸しませんからね。」
「なんで分かるんだよー!もしかしてエスパー……?いやさー、Mafiosoに金借りることもできるんだけどさー、あいつちょっと乱…暴だからさー」
「はあ……わかりましたよ。いいバイト先メールに送っときますから。」
「ありがとーー!え、バイト…?」
ははは、と2人で笑う。
「じゃ、本当にバイバイなー!」
「バイト頑張ってくださいねー。」
「えーーー!!」
そう言いながら去って行く。にしても、本当にすごいな、これ。Chanceさんのかわいいところがちゃんとできてる。本当にかわいい。かわいい……
ちゅっ…
「なーんて。本人にしたら俺気絶しちゃいますわ。」
小声で囁きながらぬいぐるみをバッグにしまった。少しだけ頬が緩んだ気がする。………ちょっとまって。今の誰にも見られてないよな。焦って横や後ろを見渡す。よかった。誰もいない。自分もどこかに出掛けようか、そう考えながらベンチから立ち上がった。
「……………えっ…?」
Elliotに別れを告げた後、自分のぬいぐるみをどうしているかが気になって、壁から少し顔を出してElliotの様子を見た。いや、見てしまった…?Elliotが、俺のぬいぐるみに…
ち、ちゅう……?
顔が赤くなった気がする。びっくりして地べたに座り込んだ。するとGuest1337が俺の方に歩いてきた。
「Chanceじゃねえか。ん?なんかお前顔赤くねーか?」
「!!い!いや!!べべつに??!!?なんもないけど!!あーー!!ちょっと風邪かもーーー!!!すまん俺ちょっと帰るわーーーーー!!!あーーーはやく熱さがんねーかなーーー!!!!」
困惑した気持ちと恥ずかしい気持ちを抑えるために適当なことを言ってその場を去ろうとした。今日カジノに行く予定は無しにした。
コメント
2件
はあはあはあ😏😏😏😏😏😏😏いいぞえりおもっとしろ