──やがて傷は癒えて、退院の日
病院の外で心待ちにしていた3人に、銀河はすぐさま取り囲まれた。
「銀河、よかったな! 死なねぇでよ…」
流星が軽口をたたいて、ニッと笑い顔を向ける。
「そんな簡単に、くたばってたまるかよ…バーカ」
銀河が同じように笑い、流星と互いの拳をガッとぶつけ合う。
「銀ちゃん…心配したんだよ」
天馬がぽつっと口にして、
「リュウちゃんだって…すごく心配してたんだから」
そう一言を付け加える。
「よけいなこと言うなや、天馬」
流星が決まり悪そうに、顔をそむけてそっぽを向く。
「ああ…わかってる。ありがとうな…みんな」
ふっと柔らかな笑い顔を見せる銀河に、
「ひとり欠けただけでも、ひどく寂しいものですね…」
三日月が感慨深げに呟く。
「寂しいとか、ドSメガネのおまえでも思うのかよ?」
銀河が照れを隠すようにわざと突っかかるような言い方をすると、三日月が「ふんっ…」と鼻先で笑って、同じように照れ隠しに縁なしのメガネを指先でツイと押し上げた。
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