「どれほどドキドキしたら」
久世(くせ)さんにとって、私のお願いはまったくの予想外らしかった。
ふいをつかれたような久世さんの顔を見て、さらに鼓動が跳ねあがる。
「ム、ムリなら全然いいんです!これからのために、今日は頑張らなきゃって思ったんですけど……その。久世さんを困らせるつもりじゃ」
焦ってつけ加えると、久世さんは一呼吸置いて、おだやかな声で言った。
「困ってなんていませんよ。もちろん大丈夫です。僕でよければ」
「ほ、本当ですか!」
「ええ。もともと今日お誘いしたのは、男性と距離の近さに慣れられたらいいな、と思ってのことですし。そんなふうに前向きになっていただけたなら、僕も嬉しいです」
「そうですか。よかった……!」
受け入れてもらえて嬉しくて、変なことを言ったと思われなかったことにもほっとして。
大きく笑って久世さんを見つめていると、すこし照れたような笑顔が見えた**************************
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