コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
Episode 9.5『月夜に溺れる、ふたりの影』
「……は、っ……アメリカ……」
日帝の猫耳を指で撫でるたびに、
震える吐息がベッドの上に零れていく。
「こんなに敏感なんて、知らなかった……」
耳元に唇を寄せると、
ビクリと日帝の肩が跳ねた。
「や、ぁ……そこ、だめ、っ……!」
「ダメって言いながら、耳ぴくぴくしてるじゃん」
アメリカの指が猫耳の根本をやさしく撫でると、
日帝の脚がぎゅっとシーツを掴んで震える。
「……ほんと、かわいい……たまんねぇ……」
ベッドのシーツが乱れていく。
日帝の浴衣の帯はとっくにほどけて、胸元は無防備に開かれていた。
「な、んで……こんな……っ」
「全部、日帝ちゃんが悪いんだよ。そんな声出すから――」
言いかけた言葉は、熱いキスでかき消された。
「ん、ぅ……っ」
アメリカの舌が深く入り込み、
日帝の細い身体を抱きしめながら、奥まで舌を絡めとっていく。
「だめ……声、でちゃう、っ……」
「いいよ。誰にも聞かせない、俺だけの声だろ?」
もう、限界だった。
アメリカの手が日帝の太ももを撫で、腰へと回り込む。
「ちゃんと、感じて……?」
「や、あっ……アメ、リカ……っ……!」
その先の夜は、
月明かりの下、何度も熱く交わって――
何度も「好き」が溢れて、
何度も「もう無理」が甘く掠れて、
ベッドがきしむ音と、重なり合う鼓動だけが響いていた。