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14話 彼の話

 

 ――あれからずっと、宮内が好きだ。

 

 宮内が高野部長を好きなように。

 

「片想いしてるのがお前だけだと思うなよ」

 

 気持ちよさそうに眠る宮内の頬にかかる髪をよけながら、この寝顔をずっと見ていたいと願う。

 本音は独占して高野部長にだって渡したくない。

 

 床に腰を降ろしソファに肘を置いて頬杖をつく。

 

(お前が部長のこと好きだって知った時、俺がどんな気持ちだったか……)

 

「くそ……思うようにはいかねぇなー……」

 

 我ながら、寝ている相手に勝手なことを言っている自覚はある。

 

 けど、こんな時じゃないと本心をさらけ出すこともできない。

 言って、宮内を困らせたくはなかった。

 

 

(まぁ本当は、宮内が飲み会で酔った日に言うつもりだったんだけど……)

 

 好きなくせに好意をわかりやすく態度に出せ*******************

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