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「ほお、こりゃあ、面白そうなタイムラインだ…」


よお、みんな。俺は…えぇ〜っと、なんて名前にしようかな。訪れる…英語…visit…。

そう、俺の名前は「ビジットサンズ」。そこら辺にいるサンズとはひと味もふた味も違う、最高にクールなスケルトンさ!

訳あって俺はタイムラインを移動できるんだ。おっと、勘違いはしないでくれよ?エラーとかみたいに世界をぶっ壊すと思いたくなるほどの精神崩壊は起きてないからな!

エラーと言えば、あいつは読者のコメントで正体がわかっていくっていう珍しい方法だったな。俺もそれをやってみるか!

俺結構すごい過去持ってんだぜ?


こういう事をやってるとなんか虚しくなってくるな…まあいい。話を戻そう。

俺は今、あるタイムラインを見つけた!どうやってやっているかは不明だが、通常だったら見つからないようになっているタイムラインだ。多分これだったら、俺以外には見つけられないだろうな。

コアフリスクが管理してるオメガタイムライン的な感じだな。あれは見つけるのに”骨”が折れそうな雰囲気がする。


スケルトンだけに!」 \ツクテーン/


自分の言葉に苦笑しながら俺はタイムラインへと入っていく。これぐらい特別そうなAUが最初に訪れるタイムラインだなんて、夢があるぅ〜!




俺が出てきた先は、紫色の壁、白色の石でできた柱やアーチ、苔が生え、フロギーがケロケロとなく場所、「いせき」だ。

特別なタイムラインだから、なんか変なとこがあるのかと思ったけど、全然原作Undertaleと変わらんな。ほんとに特別なタイムラインなのか??最初に『俺はタイムラインを移動出来て、全世界を破壊できる力を持つ最強のサンズだ!』なんて威張り散らしていたのに、か?

いや、後半は言ってないか。とにかく、タイムラインを移動できるなんてのは俺の勘違いか??


「はあ…」


思わずため息が出る。成功か失敗かはさておき、この世界を安全に探索するために、クソ花とニンゲンは始末しておくか。エラーはそうやってるって言ってたからな!


ニンゲンの落ちてくるところに行くまでに、なにか原作と違うところがないか探しながら歩いたが、なにも変化はなかった。壁にいる小さいフロギーまで見たが、相変わらずそこにいた。可愛い。

そんなカエルのモンスターの話をしながら、日光に照らされている、人間が落ちてくるであろう金色の花畑を眺めていると、ストン、と落ちてきた。

いつもこうやってニンゲンって落ちてくるんだなぁ…と思っていると、ある違和感を感じた。


「あれ、服の色違くね…?」


思わず呟いてしまった。出てくるニンゲンと言えば、青のシャツに赤(若干ピンクっぽい)のボーダーが二本入った服か、緑のシャツに黄色の線が1本入った服のやつが来ると思ってたんだが、目の前には緑のシャツに白色のボーダーが2本入った服のやつがいた。

やばい、本来なら混乱するところなのかもしれないが、俺の力が偽物じゃなかったっていう感動の方が勝って今にも涙出てきそう。出てこないけど。


「……?」


っと。感動に浸っていたらさっきまでうつ伏せで無様な格好をしていたニンゲンが立ち上がってこっちを向いている。


「ゴメンなニンゲン。俺はお前を拘束しておかなきゃいけないんだ。ちょっと縛られててくれ。」


と俺は言いながらニンゲンを拘束しようとする。と思ったが、どうやって縛ろうか。エラーみたいに糸が出せるのか俺は?

やってみたほうが早い。エラーのような糸糸糸糸糸糸…


「ハァッ!!!」


お坊さんのような声が出てしまったが、おお、糸が出た。すげえ。にしてもこれってこんなネトネトしてるんだな。


「………。」


ニンゲンのことを縛って俺が吊るしあげると、こっちを睨んできた。恐怖を感じる睨みでは無いが、なんか罪悪感を感じる。俺には世界の破壊は向いてないな。

とりあえずニンゲンちゃんのことは放っておいて。気がついたことは1つ。”落ちてきたニンゲンが違うニンゲンだった”ということだ。まあだからどうだって話だが。

まあじきにこの意味も分かってくることだろう。あとはあのクソ花をぶちのめすだけだ。ニンゲンと違って罪悪感なく殺せるのは最高だ。

あ、いやでもフラウィもアズリエルと同じわけだから、簡単に殺すのはあまり良い策ではないのではないか?俺は基本助けられる命は助けたい。だからといって生かしておいて邪魔ばっかりされるのもな…

あぁもうめんどくさい。どうするかは探して見つけてからにしようっと。

「とはいってもなぁ…」


ニンゲンは落ちてくる瞬間に捕まえたからすぐに解決したけど、フラウィとなるとどこにいるか分からんからなぁ。エラーはどうやって探してたんだろ。確かプログラムコードを書き換えて色々やってたよなあいつ。

目の前にフラウィが出てくるようにプログラムコードを書き換えたりでもしたのかもしれん。俺にも出来ないかな?


(フラウィが目の前に来る…フラウィが目の前に来る…)


「………」


しかし誰も来なかった!まあこんなことが出来ちゃったらなんでもありだもんな。


(フラウィの居場所でも分かったらな…)


どうやらこの世界にフラウィはいないようだ。どうして分かったかって?

目の前の白枠の中に『該当する人物は存在しませんでした』という文が突然出てきたからだ。

まったく、俺も自分の力に驚いちゃうね。

まあとにかく、これでこの世界を安全に探索できるようになった…とも限らんか。フェルとかホラーみたいにみんな凶暴になってたら襲われそうだしな。

とりあえず誰かに会うか。一番会いたいのはこの世界のサンズだが…それ以外凶暴じゃなさそうで優しいやつが思いつかんし、スノーフルにでも行くか!

また念じてみたら出来るんかな…試してみるか。


(スノーフルに行く…サンズに近いとこ…)


辺り一面の白い世界。そこに杉のような木が生え、ななめに大粒の雪が降る。間違いない、スノーフルだ。やはりこの世界は登場する場所はUndertaleの世界と何も変わらないようだな。

それに…って寒ッ!!俺の体が暖かくなれ…俺の体が暖かくなれ…

おお、めっちゃポカポカしてきた。これでサンズに会いに行けそうだ。





寒さでお前さんたちに伝え忘れてたが、ここはいせきを出たばかりの所のようで、Undertaleでサンズが初めて出てくる所でもある。目の前にはあのパピルスが作ったなんの意味もない橋がある。

ああ…ついに本物のサンズに会えるのか…ワクワク!

ピーナッツの好きそうな少女の真似をしながら俺は橋に向かって歩く。すると…

ザッ…ザッ…ザッ…と雪の上を歩く音が背後から聞こえてくる。そして背中に触れそうなぐらい近づいてくると歩みを止め、


「おいニンゲン、初めて会うのに挨拶もなしか?」


おっ。キタキタ。このセリフを待ってたんですよ。

さあそこから続いて『こっちを向いて握手しろ。』って言うんだろ??来い!!!


「………」ヒュンヒュンヒュン


!?…っ!!危ねぇ。なんだなんだ、唐突に骨と…赤いナイフ!?を投げてきやがった。キャラのナイフが使えるなんてこの世界のサンズは面白いな…キラーとかみたくキャラと手を組んでるパターンか?俺がかなりの力を持ってるからいいものの、普通にニンゲンが来たら即死だぞこれ。

とかなんとか色々考えながら攻撃してきたこの世界のサンズの方を向くと、そこにはとても憎々しそうな顔をした、青いパーカーに黒いハーフパンツを履いた…”ニンゲン”がいた。スケルトンでは無いことを除けば、明らかにサンズと同じような格好、雰囲気をしている。ただ、ニンゲンであることがとても違和感でサンズとは似ても似つかない気がする。

いやいや、相手の体を分析する必要は無い。対抗してなんか攻撃出さんと…さっきのエラーの糸でいいか?いやでも青い骨攻撃で動きを止める方が…

「……! 君、サンズか?」


色々考えてると、この世界のサンズが聞いてきた。どういう意味なんだ??俺はもう騙されないぞ。お前に不意打ちされたからな!過去から学ぶんだ俺は。

ただ、顔を見てみるとさっきの殺気立った顔ではなく、なにか興奮したような顔で聞いてきていた。これは…なんか深読みする必要は無さそうだな。


「サンズっちゃサンズだけど…とりあえず俺の話を聞いてくれないか?」




「んじゃ君は他世界から来たサンズってこと?」

「ああ、大正解だ。ただ、俺はこの世界を壊すとか支配するとかに興味はなくてね。ただ探索しに来ただけなんだ」


俺はこの世界のサンズ…もとい、「ヒューマンサンズ」の家のリビングに座りながら話す。どうやら俺への誤解は解けたみたいだ。良かった良かった。

だいたい話して分かったことは、この世界はどうやら原作Undertaleの世界から数百年経った世界で、どうやらヒューマンサンズは8人目のニンゲンらしい。そして現在は14人目まで落ちてきて、7人がこの地下世界に住んでいるらしい。どうやら俺が拘束したあいつは15人目らしい。


「にしてもどうして俺を襲ってきたんだ?別に攻撃した訳でもないし」

「いやぁ悪かった。実はいせきの管理を14人目であるヒューマントリエルに任せたんだ。もし君が15人目なら彼女からなにか情報が来ると思ってて…

だから、何の連絡もなしに君がここに来たから、彼女が連絡の出来ない状況にあるか、もしくはさらに最悪の結果が待ってるんじゃ…と思ってね」


確かにニンゲンが来たとなれば連絡がされるだろうからな。何の連絡もなしに俺がここに来たらそりゃ怪しく思うわな。

それは分かったが、それ以上に聞きたいことが多すぎる。興味深い世界すぎる!


「そういや、この世界に来るときにこの世界自体が他の人が介入できない様にされてたけど、なんか分かるか?」

「ああそれは…って!!避けて!!」

「え?」

「くっ!!」


気がついた時には隣にいたヒューマンサンズが糸で拘束されて、吊るされていた。

糸。ということはつまり…


「エラーサンズ!!!」


家の入口にはドアを壊して入ってきたエラーがいた。

俺はタイムラインを旅する。

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