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俺と黒猫と紋章樹

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俺と黒猫と紋章樹

13 - 第Ⅰ章 地下探索 第12話 記憶にない戦闘 ◆

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2024年11月22日

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第Ⅰ章 地下探索 第12話 記憶にない戦闘 ◆


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2024 1122 6時27分 投稿


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

えーと、前にも言ってたらごめんなさい!

ステータスを物語に載せるときは物語の題名の右側に◆を載せます!ぜひ活用してください!

◆◇◆◇


俺は再び気を引き締めて次の階段へと足を進めた。

そして、さっきまでの階段よりも劣化が激しくなったように感じる階段をずっと降りていくと、再び同じような床が見え始めた。

そしてさっきのゴーレムと同じように、床の中心から冷気の籠もった煙を身体に纏わせながら音もなく床から現れたのは、黒い色をした巨大な蛇だった。


俺は黒い蛇を正面から見据えた。その巨体はさっきのゴーレムの比ではないくらいの圧を放っていた。

そしてしばらく睨み合いが続いた後、ひときわ冷たい息が漏れる音と共にゆっくりと俺へと迫ってきた。


「……来た!」


俺は槍を構え、一気に蛇に向かって地面を蹴った。

そして蛇の射程に自分の体が入ると同時に、蛇が大きく口を開けて噛みつこうとしてきた。

だが俺は間一髪で横に躱し、黒い鱗がびっしりと生えている胴体へ思いっきり槍を突き刺し、貫いた。


そしてやったか、と蛇の方へと向いた時、俺は自分の目を疑った。

ついさっき貫いた傷の周りの肉が轟いて、恐るべき速さで傷口が塞がっていく。

ヴァンパイアの再生能力を軽く超える再生能力だ。


「こいつ…再生能力が異常に高い、、、!」


俺は急いで槍をもう既に塞がりかけている傷口へと振るったが、何度も何度も刺しても傷はすぐに塞がってしまう。

黒い蛇は冷気をまといながら、嘲笑うかのように大きく口を開けた。


、、、来る、、、!


攻撃に気を取られていた俺は急いで回避しようと後ろへ地面を蹴るが、蛇のほうが早かった。


「ぐあっ…!」


次の瞬間、激痛と共に左腕が切り裂かれるのを感じた。血が飛び散り、壁に当たった衝撃で息が詰まる。

左腕が無くなった場所から血が滴り落ちるのを感じ、段々と鋭い痛みが襲ってくる。


、、、やばい、このままだと一方的にやられる、、

俺は急いで立とうとしたが、何故か身体に力が入らない。


そして、再生が始まらない。


ふと鋭い痛みを放っている左腕の損傷部に目をやると、そこには黒っぽいもやのようなものが付着していて再生が始まっていなかった。


、、、こちらの再生は出来ないのにあちらは再生し放題、ってことかよ。


蛇は俺の目の前まで既に這ってきていて、口を大きく開けようとしている。

万事休すか、、、


死を覚悟して俺は目を閉じる。


バキッ!バキバキバキッ!


「ぐあぁぁぁぁ!」


蛇が俺の腹に勢いよく噛みついてきた。

無論俺は為す術なく、抵抗することも不可能だったのだが、、、


どれだけ痛くても、どれだけ身体が食われても気絶できない、死ねない。

そんな地獄絵図が繰り広げられている。


そして右腕、脇腹、左足が食われたその時、、、


一瞬、アルが見えた気がした。


※ピコーン※体内の血液が1%を下回ったため、〈狂血殺戮舞〉を自動発動します※

※ピコーン※真祖の力※一時的に開放※

※ピコーン※能力値※一時的最大強化※

※ピコーン※精神汚染※有効化※

※ピコーン※暴血の宴(最大出力)※常時発動※


声がここまで言ったところで、俺の意識は消えた。


◇◇


「うっ、、、!」


俺はとてつもない頭の痛みと気持ち悪さで飛び起きた。


するとそこには見るのも無惨な姿になった、巨大な蛇。いや、巨大な蛇だったもの、か。

完全に粉々にされて原型も残していない蛇を見て俺はどうしてこんな姿になっているのか疑問に思ったが、流石に立っているのに耐えきれず少し振らつきながら俺は座り込んだ。


、、、折角だし、久しぶりにステータス本でも見るか。


俺は戦闘中に壁の隅に置いておいた背嚢を手に取り、中から紋章が入った木箱を取り出した。


そして箱に指をかけると、カランッ!という軽快な音とともに簡単に外れた。

この外れやすさに俺が慣れてしまっていうことが怖い。


そして中から小さいステータス本を取り出すと、ステータス本も相変わらず急激に大きくなった。

、、、もう俺はこの現象に関しては何も言わないことにした。


一体どれくらいの期間、ステータス見てなかったっけ。

確か城塞都市フィルアを旅立つ前に見たきりだったかな。どれだけ成長したか、楽しみだ。


ワクワクしながら俺はステータス本を開いた。


◆◇◆◇


1ページ目

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


〈ステータス〉

名前︰井澤祐介

年齢:24 ※転生する前の年齢です

称号:ヴァンパイアの片鱗

種族:光族ルグナル

戦闘職業:〈槍使い〉New

能力値:筋力10→14敏捷8.5→10.8体力10.9→13.2魔力12.7→13器用7.6→8.5精神7.5→9.2運10→10.2スタミナ12.8→14.5

状態:吐気・倦怠・頭痛・血欠乏症10%


スキル:〈投擲〉New〈暴血の宴〉


恒例スキル:〈魅了魔眼〉〈真祖の系譜〉〈狂血殺戮舞〉


特性:〈腸吸収〉〈魔法能力強化〉〈身体能力強化〉〈血魔力〉〈月闇魔族〉


エクストラスキル:〈闇の因子〉〈光神紋章〉〈翻訳髄騰〉〈神融天賊革命〉

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


、、、とりあえず気になるスキルの内容を見ていくか。

で、どうやってスキルの詳細とかを見るんだ?


気絶する前に聞こえてきた声の内容に出てきた「狂血殺戮舞」から見たいんだけど、、、

試しにステータス本の〈狂血殺戮舞〉と書いてあるところに触れてみる。すると、、、


◇◇

狂血殺戮舞

血欠乏症が1%を下回った時点で自動的に発動する。

無効化不可。

どんな状況であっても発動する。

発動すると真祖の力を一時的に解放、一時的に全ての能力値を限界まで上昇させ、精神を汚染する。

発動中は血を摂取するために無差別に周囲の生命体を殺戮する。

この恒例スキルが発動してから数時間以内に血を摂取できなければ灰になって消滅する。

血欠乏症が10%以上になった段階でこの効果は自動的に強制解除され、一時的に解放されていた物なども全て使えなくなる。

このスキル発動中は常時〈暴血の宴〉を発動する。この状態で発動される〈暴血の宴〉のバクテリア量は本人の意思に関わらず最大出力になる。

◇◇


おぉ、、、

あ、もしかしてさっき意識が飛んだのって、血欠乏症ってやつが1%を下回って精神汚染されたからなのか、、、?

あと、ステータスの状態ってところに血欠乏症10%とかなんとか書いてあったな。

血はいつでも飲めるようにしないとか、、、

ていうかこのスキルめっちゃ強いな。常時発動できるようになればいいのに。


あと、この〈暴血の鎖〉?がすっごい強そうだな。じゃあこの〈暴血の鎖〉を選択。


◇◇

暴血の鎖

自身の身体が傷ついて大量出血している時のみ使用可能。

使用すると傷が再生されるまで、傷から流れ出す血液を酸素に触れた瞬間に変異させ、出血の量に見合った量、大きさ、破壊力を持つ血鎖が発生する。

使用して血液が無くなることは無い。

触れると血に含まれる成分が変異したバクテリアが対象の体内に侵入し、精神汚染をする。バクテイアの有無の調整は可能。

◇◇


おぉ、、、強い。

応用すればいろいろなことに使えそうだな、、、


あとは、、、そうだな、大体は名前からして効果はだいたい予想できるスキルばっかりだし、Newって付いている〈投擲〉と戦闘職業〈槍使い〉を確認してみるか。


じゃあ、まずはスキル〈投擲〉から。


◇◇

投擲

石などの物体を対象に向けてものすごいスピードで投げるスキル。

鍛えれば小石で岩を砕くくらいの威力が出るようになる。

◇◇


こいつは使いやすそうなスキルだな。暇なときに練習してみるか。

じゃあ次に戦闘職業〈槍使い〉


◇◇

槍使い

槍を扱う者が取得できる通常戦闘職業の一種。

他の戦闘職業と融合することで別の戦闘職業になる。

◇◇


、、、うん、予想通り。でも、他の戦闘職業と融合することで別の戦闘職業になる、か。

最終的にはどうなっているんだろうな、、、楽しみだ。


そんなことを考えながら俺はステータス本から目を離し、紋章箱に入れて背嚢の中に仕舞った。


多分、この蛇は暴血の鎖で粉々にされたんだろうな。俺自身は何も覚えてないけど。

そんなことを思いながら俺は背嚢に手を突っ込み、城塞都市フィルアで拾ったガラス瓶を一本手に取り、粉々になった肉に付着している血を回収し始めたのだった。

俺と黒猫と紋章樹

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